約2年半ぶりにデスクトップPCをリプレイス
■約2年半ぶりにデスクトップPCをリプレイス
じゃあ買い換えましょう、デスクトップPCを!! と思い立ったので、オリオスペックのショップブランド静音PCを購入した。モノとしては「Silent BIZ Premium Core i7 Rev.2」である。
オリオスペックの「Silent BIZ Premium Core i7 Rev.2」。静音性と安定性/信頼性をコンセプトとした、お仕事向けデスクトップPCですな |
拙者の場合、仕事にはデスクトップPCを超使うが、これまで使ってきたマシンはオリオスペックのSST-SG04-F Micro SuperSilent。約2年半程度使ったが、突然、もっと速くて大容量なマシンが欲しくなったのでリプレイスした。
そう思った理由はフォトレタッチソフトのAdobe Photoshop。CS5というバージョンへとアップグレードしたんだが、そのバージョンからの新機能がスゴい!! 具体的には「コンテンツに応じる」系の編集/加工機能。範囲選択やオブジェクトの消去が劇的にラク!! なのだが、拙者のマシンだと頻繁にメモリ不足による処理の続行不能状態が起きる。のでメモリをじゃぶじゃぶ使える64bit版Windowsが必要になった。
じゃあOSのアップグレードを……と思ったが、既にCPUが古い世代のものだし、使用中のSSDはプチフリするし、電源なんかもそろそろ心配なお年頃だし、買い換えましょう!! となった。
そんな感じで購入した「Silent BIZ Premium Core i7 Rev.2」。現在はセットアップ~旧PCからの環境移行も完了し、この原稿や写真も当該新マシンで書いている。てなわけで以降、この静音デスクトップPCの使用感などをレポートしてみたい。
■こんな構成にしてみた
SilentBIZ Premium Corei7 Rev.2(以下、SilentBIZ)は、インテルのCore i7シリーズプロセッサを採用したオリオスペック・ショップブランドPC。もちろんBTOに細かく対応している。以下に拙者が注文した主な構成をリストアップしてみたい。
ケース | Abee smart J01 (シルバー) |
ATX電源 | Seasonic SS-660KM |
マザーボード | ASUS P6X58D-E |
プロセッサー | Intel Core i7-960 (3.20GHz,Cache8MB,45nm) |
メモリー | 4GB DDR3×6枚 (合計24GB) |
OS起動用SSD | Crucial CT256M4SSD2 (256GB, 6Gb/s, MLC) |
2nd HDD | Seagate ST31000524AS 1TB |
ビデオカード | NVIDIA GeForce GTS450 |
OS | Microsoft Windows7 HomePremium 64bit 日本語版 |
以上、セール時の値引き(3%)など含めた合計代金が25万9185円であった。なんか高っ、とか思ったが、コレが必要アレは不要とかフツーにパーツ類を選んだらこーなった。細かい部分はテキトーっすテキトー。むしろ、ある程度パフォーマンスが高くて十分静かだと思えて少々の拡張性があって、そのうえでBTO選択時に欲しいパーツが選べるモデルを選んだという感じですな。
前述のように前のマシンもオリオスペック製静音PCだった。オリオスペック、それ以前にも静音パーツを買おうとすると結局辿り着くショップだったし、ショップブランドPCの静音性における評判も非常に高かったので、まずは「今回もオリオスペックで買うニャ」とショップを決め打ちした。
オリオスペックのショップブランド静音PCは、完全ファンレスPC、コンパクト静音PC、ミニタワー型静音PC、タワー型ATX静音PC、リビング静音PCなどがある。このうちある程度パフォーマンスと拡張性と静音性が共存するのはミニタワー型静音PCとタワー型ATX静音PCとなる。
また今回はPC本体にキャニスター用のスロットを持たせたくて、DVI×2のビデオカードを入れたくて、なるべく多くのメモリを載せたくて、無難な方向で安定性~コナレ度合いも重視したりなんかしたら、SilentBIZの上記構成がいいな、ということになったのであった。
■静音性はどーだったか?
注文後間もなくSilentBIZ実機が配送され、さぁお楽しみはまずその静音性♪ 超静かなんでしょ~? ウヒヒヒっ、てな気分で電源を入れてみた。スイッとド速く立ち上がるWindows 7。そしてPCの動作音は……。
結果、非常に静かなデスクトップPC、であったのだが、追加注文してインストールしたHDDがイマイチ静かではなかった。具体的にはSeagateのST31000524AS。1TBで7200回転のHDDだが、なーんか小さく「キーン」って鳴ってるのであった。エアコンもしくは換気扇が回っていれば無視できるレベルの騒音なんだが、しかし、このHDDの騒音がSilentBIZの静音性を若干イマイチなものにしていると言えばそうである。
そこで、HDDをWestern DigitalのCaviar Green WD10EADSに交換してみた。コレ、大容量NASを構築したときに使った、「あらっ意外なほど超静音!!」と思えた3.5インチベアHDDである。
そうした結果、もー俺の最強に強まったSilentBIZは最強に超静まった!! ていうか静かになった!! ベッドサイドで一晩中電源入れておけるレベル。オリオスペック謹製静音PCはやっぱり静かなのであった。「ついでにこのHDD付けておくんニャさい」と拙者が追加したHDDが……ともあれ、確信がないのにヘタなことするもんじゃありませんな。
■シャーシがイケてる
SilentBIZについて、前述の静音性や後述のパフォーマンスについて非常に満足している拙者なんですけど、じつはそのシャーシ(ケース)についても満足度が高い。モノはAbee smart J01 (シルバー)ですな。以降、写真とともにAbee smart J01っていうかSilentBIZの各部を見ていこう。
電源ボタン周辺。ボタン類はアルミ削り出しで高級感アリ。スイッチの押下感(クリック感触あり)も上品でナイス | 本体前面下部のインターフェース類。USB3.0×2、ヘッドホン、マイクですな。目立たない位置にあるのが好印象 | 本体側面は、右側も左側も真っ平ら。サイドカバーやトップカバーの内側には高性能遮音シートが貼られている |
本体背面。カバー類のネジは手で回せるものに交換しちゃっております | 中央には12cmの静音ファンが搭載されている。このファンも非常に静かだ | 背面のUSB3.0ポートは、USBケーブルでフロントのUSB3.0ポートへ延長されている |
サイドカバーはこのように外せる | 内部には空間的余裕が十分にある | CPU周辺には12cm静音ファンが3基 |
ビデオカードのNVIDIA GeForce GTS450も十分静音だ | 内部空間が広めなのでケーブルの取り回しもラク | 電源のSeasonic SS-660KM。天井ギリギリにある |
トップカバー(天井)もサイドカバーと同様に外せる | カバー類を全て外した様子。作業しやすいシャーシだ | このように電源や5.25インチドライブへのアクセスも超容易 |
ココがこうでスゴいんダ!! 的な、尖った要素こそないシャーシだが、ヒッジョーに扱いやすいと感じた。軽量なわりにはシッカリした作りで、剛性の低さからくる振動とか歪みのようなものは感じられない。手が入る部分の面取りなどもバッチリで、ややガサツに作業しても「手を傷付けるかも」的な不安はない。
なんつーか、一昔前はアイデアが光っては見えるものの実際は使いにくいとか、そうである必要がナイとか、ヘンなシャーシがけっこーあったように記憶している。が、このシャーシはそういう余計なトコロがなく、質実剛健っていうかワカッテル人が作っているというか、作りにも構造にも質の高さっつーもんが垣間見られた。
あとこの電源便利ですな。SeasonicのSS-660KM。今時的にはアタリマエな感じなんでしょうけど、ケーブル全てが取り外し可能。必要なケーブルだけつなぐモジュラーケーブルになっている。ので、シャーシ内がスッキリ。なおこの電源も静音性が非常に高い。
■実使用感は?
拙者が買ったSilentBIZに載せたプロセッサーは、Intel Core i7-960 (3.20GHz,Cache8MB,45nm)。既にコナレ感がありまくりであって、ベンチマークも出尽くしているCPUなので、ここではシステム全体としての体感速度などを中心に書いてみたい
プロセッサのパフォーマンスと同時に、メモリ容量を24GBとしたことや、OSやアプリの起動ドライブをSSDにしたこともあり、多くのシチュエーションで非常に快適である。速い♪ スムーズ!!
とりわけSSDの読み出し速度が痛快で、たとえばPhotoshop CS5の起動は、32bit版が2~5秒、64bit版が2~10秒程度だ。Photoshopの場合はプラグインの数や仮想ドライブ設定などで起動速度なども変わってくると思うが、ウェブブラウザ感覚で気軽に起動できちゃうのは嬉しい。
Windows 7もイイですな。拙者の場合はVistaを(便利だと感じて)ずっと使ってきたので、気分的にはVistaよりもラクできるところが増えた程度って感じではあるが、軽快かつ容易に使えるOSだと思う。それと現状、Windows 7に関しては、Windows Anytime Upgradeを快適に使えたのが印象的。
というか、正直、Windows 7の64bit版であっても、Windows 7 Home Premiumだと、メモリを16GBまでしか使えないってのを知りませんでした!! Windows 7 Home Premium入りのSilentBIZ買ったあと「メモリ24GBのうちなんで16GBしか使えてないの……ええっHome Premiumだからぁ!?」と知った。
いわば「ヤッチマッタ」わけだが、しかし、オンラインでいつでもOSのアップグレードができるWindows Anytime Upgradeにより、拙者のSilentBIZの24GBメモリは使えるようになった。Windows 7 Home Premium → Windows 7 Professionalへとその場でアップグレードしたんですな。そうして無事、24GBのメモリを活用できるようになった。
購入前のFAQなども読める | じゃあコレ。ポチッとな | 請求先やカード情報を入力 |
1万1340円かかるようだ | サクッと手続きが完了 | 次いで自動アップグレード |
10分程度待つと完了 | メモリ問題解消なり~ | スコアはこんな感じ |
それから、Windows 7 Professional以上のエディションで使えるWindows XP モードが良かった。これはWindows 7上にWindows XP仮想マシンを作るもので、XPじゃないと動かなかったりするアプリケーションなどを(その仮想マシン上で)使えるようになる。とは言え拙者の場合はそういうアプリは無……いやアレがある。アレがどうにかなるかも!!
とか思ったのはKPT。カイ・パワーツールというPhotoshop用のプラグインで、物凄く濃くてサイケで今時アリエナイ雰囲気のデザインツールなんだが、珍味的にイイ味出してるとも言える。そのKPTの古いヤツをゼヒ使いたい!! と思っていた。が、Windows 7だとインストーラさえ動かなかった。そこで、もしかしたらWindows XP モードでインストールできるかも!? と思って試した。
試したことは、Windows XP モードへのKPTインストールし、そのプラグインフォルダや関連ファイルを手動でWindows 7上にコピーするという方法。Windows XP モード上のファイルはコピー&ペーストでWindows 7上にもってこられるので、手順は単純であった。結果、動いた~!!
Windows XP モードを使い、KPTをWindows 7上のPhotoshop CS5に無理矢理認識させてみた | KPT3.0Jが動いた!! 15年ぶりくらいにこのプラグインが動くのを見た!! わりと感動!! | KPT6Jも動作した。こうなってくると古い時代のソフトをWindows 7でアレコレ試したくなる |
動いた上にさらに驚くのは、KPT、決して安定性の良いプラグインではなかったと記憶しているのだが、Windows 7上だとかな~り安定している雰囲気。メモリ容量が多いから? Photoshop CS5自体の安定性? ともあれ、いにしえのソフトが今に蘇るとは思わなかった。
あ。かなり話が逸れてしまった。ともあれ、拙者の新マシンことSilentBIZ、超静かだし、速いし、アレコレやってもシッカリ安定中。これからさらにガンガン使っていきたいと思う。
2011/8/15 06:00