iPhone野郎に便利な汎用スピーカー2機種
■iPhone野郎に便利な汎用スピーカー2種機
今回のブツは汎用スピーカー2機種。それぞれ、フォースメディアのJ-Force ARENA(JF-SPI3RC)と、ロジクールのLogicool Wireless Speaker Z515である。
ARENAは、まあよくあるiPod/iPhone用Dockコネクタ搭載のスピーカーですな。iPodなどをセットすればARENAのスピーカーからiPodなどに入れた曲を楽しめる、と。また、外部入力もあって、汎用スピーカーとして活用できる。アラームクロックやFMラジオチューナーなども搭載しているあたり、ちょいと多機能なスピーカーと言えそうだ。
Z515は無線スピーカー。付属USBワイヤレスアダプターを使ってPCと無線接続して使えたり、あるいはBluetooth(A2DP)対応機器とBluetooth接続して音楽などを楽しめる。外部入力端子も備えているので汎用的にも使える。小型軽量なのでモバイル利用ができるあたりは本機の大きな特徴ですな。
両機に共通するのは、拙者的観点なんですけど、iPhone/iPodなどと組み合わせて使ったときの利便的なアドバンテージ。ほか一連の汎用~iPod/iPhone向けスピーカー製品と比べると「こっちのほーがイイかも」と思わせる使い勝手や機能があるところだ。
てなわけで以降、この2機種の機能や使用感を、iPhone4ユーザーの視点を交えつつ書いていきたい。が、結論から言っちゃうと、どちらの製品もiPhone4と組み合わせての使用感は上々。iPhone/iPad以外の音源にもつないで使うことまで視野に入れれば、コストパフォーマンスの高さも感じられる。
■小型&多機能なARENA、常用のiPhone4用Dockにも◎
まずはフォースメディアのARENAから。この製品の特徴~魅力は機能が豊富なわりにコンパクトであるところ、と思う。
ARENAのサイズは幅279×奥行き162×高さ125mmで、重量は1,140g。2.1chスピーカーで、直径40mmのフルレンジスピーカー×2(前面)と直径70mmのサブウーファ×1(背面)を内蔵する。アンプの実用最大出力は7W。本体操作などはリモコン経由でも行える。
本体前面下のDockにiPod/iPhoneをセットでき、対応機種はiPhone 3G/3GS/4、iPod touch(1~3世代)、iPod nano(4~5世代)、iPod Classicとなる。iPod/iPhoneへの充電も可能。また、外部音源をAUX端子経由で接続でき、FMラジオチューナーも搭載している。
ARENAは小型の2.1chスピーカー。本体前面には直径40mmのフルレンジスピーカー×2を内蔵する | 本体背面には直径70mmのサブウーファ×1を内蔵。スピーカーの合計出力は7Wだ | 本体背面の端子類。電源コネクタやFMアンテナ(固定)のほか、外部音声入力端子もある |
操作部は本体上面に集まっている。操作しやすく、デザイン的にもスッキリしている | 付属のリモコンで本体の操作やiPod/iPhoneの一部機能の操作が可能 | 本体前面下部にiPod/iPhone用のDockがある。Dockコネクタは8種類付属し、各種iPod/iPhoneに対応する |
音質に関しては実機に触れて確認してほしいが、全体的にアコースティックな感じの、柔らかいというかウォームというか、BGMとして聴きやすい音質だと感じる。低音も十分出ている。ヌケの良い高音という点で若干物足りないこともあるが、このサイズのスピーカーとしてはシッカリと健闘していると思う。
操作性も明解で良い。てか、ちゃんとマジメに作られている感が漂う。トリッキーな操作はほぼなく、常識的な操作性を備えていて、一通り操作すればだいたい使いこなせるというイメージだ。手軽にLCDバックライトを調節できたり、本体設定などをバックアップしておくための電池も付属しているなど、細かな部分の気配り的仕様が心地良い。ただ、バックアップ電池があるわりに、ACアダプタを抜いてしまうと時計がリセットされてしまうのは残念。
iPod/iPhoneと組み合わせての使用も快適だ。まず、iPod/iPhoneをセットしないときにはDock部分を本体内に収納できるというのがちょっとイイ。実質、毎日iPod/iPhoneをセットしたり外したりする人なら、Dockが収納されようがされまいが使用感は一緒。だが、使われていないDockが収納されるのは、見栄えが綺麗。スッキリと気持ちイイ。
このように、Dock部分は本体内に収納することができる |
ARENAを使っていて「こりゃイイかも」と感じたのは、iPhone4+ベッドサイド。要はですね、寝る前にiPhone4とかでちょっと遊んだりしつつ、寝るときにはiPhone4をARENAのDockにセット。これで充電できるわけですな。
また、ARENAにはアラームクロック機能があるので、そのまま目覚まし時計として機能してくれる。アラームのサウンドはiPod/iPhone(音楽)、FM放送、電子音から選べる。iPhone4に入れたお気に入りの曲で起きることもできるわけですな。ちなみに、アラームは同じ時刻に毎日と月~金のみのアラームにも設定できる。
てな感じで、ARENAにiPhone4置いて寝て、ARENAに朝起こされて、ARENAが充電したiPhone4を手に持ち、そのままiPhone4で天気予報見たりメールをチェックしたり……と、役立ってくれるわけだ。
……けっこーナイかもしれないですな、iPhone4とかに入れた曲をアラーム音として使える目覚まし時計機能付きのスピーカー製品って。このあたりにピンと来る人は、一度ARENAに触れてみるとおもしろいんではなかろうか。
■イケてるワイヤレススピーカー、Z515
次はLogicool Wireless Speaker Z515。付属のUSBワイヤレスアダプターでPCなどと無線接続でき、iPhone/iPadなどのBluetooth(A2DP)対応デバイスとはBluetoothで無線接続して使えるという汎用の無線スピーカーですな。
Z515の本体サイズは幅258×奥行き101×高さ50mmで、質量は607g。コンパクトなステレオ・ワイヤレススピーカーだ | 本体背面の脚を出すことで自立する。この脚は本体に収納可能 | 操作部は本体背面上部にある。本体右側には外部入力端子もあるので多種多様な音源を有線接続できる |
付属のUSBワイヤレスアダプターをパソコンにセットすれば、パソコン用ワイヤレススピーカーとして使える | 付属USBワイヤレスアダプターは本体に収納できる | 専用のケースが付属し、本体とACアダプタなど一式を収納して持ち歩ける |
Z515は非常にシンプルなワイヤレススピーカーだ。付属のUSBワイヤレスアダプターをパソコンにセットすれば即、パソコンの外付け無線ステレオスピーカーとして機能する。また、Bluetooth(A2DP)対応デバイス(たとえはiPhone4やiPadなど)とは、ペアリングが必要にはなるが、これも容易に無線接続できて外付けスピーカーとして機能する。ほかは1系統の外部入力端子があり、各種音源を有線で接続できる。それだけですな。
だが実際に使ってみるとミョーに便利なZ515。PCと接続する場合、ノートPCの外部スピーカーとして非常に便利だ。単純に、ノートPCの貧弱なスピーカーではなく、けっこーマトモな音のZ515からのサウンドを楽しめる。しかも無線なので、ケーブルの取り回しなどの煩雑さは一切ナシ。
ちょっとヤメラレナイ感が強いのが、iPhone4とつないだとき。Z515とiPhone4をBluetooth(A2DP)接続するわけだが、結果、手元でiPhone4内の音楽を再生すれば、けっこーイイ音でZ515から音楽を聴ける。アプリなどの音もZ515から。ゲームもそうで「えっこのゲームこんなイイ音してたの!!」的な発見も。
リアルタイムで演奏するタイプの音楽系アプリだと、Bluetoothによる遅延(操作~発音までの遅れ)がほんの少しあるものの、十分高音質でそれらサウンドが楽しめるのが痛快。ヘッドホン無し/ケーブル接続無しでiPhone4からの出音をビシッと高品位化してくれる状況を体感すると、Z515がiPhone4のマストアイテムに思えてきたりして。
肝心の音質だが、たとえば前述のARENAと比べるとちょっと軽くて深みも少なめって気がするものの、Z515のサイズや携帯性を考えれば、低音も高音も十分出ていると感じる。ちなみにZ515は内蔵バッテリーにより駆動。満充電で最大10時間の連続再生が可能だが、電波環境や再生音量によって時間は変わる。とは言っても、十分な連続駆動時間があると感じられる。
ひとつ気になったのは、環境~状況によって、謎のノイズが入ったりもすること。「プツ……プツツ」てな感じで、音が一瞬途切れることがあるのだ。が、拙者環境ではイマイチ再現性がなく、たま~に突然、短時間のみ起きる、というノイズ。無線モノだし、いつも起きることではないので、拙者的には「ま、しょうがないかな」程度で済んでいる。
てな感じのZ515。ぶっちゃけた話、面倒臭ぇしウゼぇ配線とかナシで使えてソコソコの音出るスピーカーとかないの? とか思うならコレがかなりオススメ。PCとの接続は超カンタンで、iPhone4などBluetoothデバイスとのペアリングもお手軽。Z515の良さは「無結線で音が出る」の8文字程度で表現できる事柄なんだが、それを体感したときの気分の良さを表現するには……百聞は一見にしかずで、ぜひ実機に触れてその使い勝手を体験してみてほしい。
2010/10/4 09:00