存在感たっぷりの卓上ホルダ

2009年10月6日 11:00
(法林岳之)

 ここ数年、端末の販売コストを下げるため、NTTドコモではほとんどの製品で、卓上ホルダが標準セットに含まれていない。正確な起源はわからないけど、ボクの記憶では今から約5年ほど前、NTTドコモがムーバの506iシリーズで、通常の標準セットとは別に、ACアダプタと卓上ホルダを含まないパッケージを販売したのが始まりで、その後、FOMAでは端末と電池パックのみが販売されるようになっている。ソフトバンクも旧ボーダフォン時代に追随し、ついにauも今年から卓上ホルダを基本的に付属品から外している。コスト削減を考えると、仕方がない部分もあるかもしれないけど、長く使うにはキャップの開閉が少ないから、卓上ホルダがあった方がいいはずだし、防水モデルなのに、卓上ホルダが別売だったり、そもそも設定されていない製品があるのは、ちょっといかがなものかと……。

 そんなご時世にありながら、SH-07Aは何とも豪勢な『ステレオスピーカー付き卓上ホルダ』が付属する。直径約14cmというサイズは、机の上でもしっかりとした存在感があり、付属品というより、明らかに助演男優賞(女優賞)級の存在。ワンセグの音もしっかりと聞けるし、お気に入りの映像を再生すれば、ちょっとしたデスクサイドTVのような感じで楽しめる。着信音もオーディオ機器で鳴っているのかと勘違いしてしまいそうなくらい、しっかりと鳴り響く。もっともボクの場合、常にマナーモードにしているので、バイブレーターでブィー、ブィーと振動するばかりなんだけど。せっかくだから、卓上ホルダに載せたときは、マナーモードが自動的に外れるような設定ができてもいいような気がするんだけどなぁ。

 このSH-07Aの卓上ホルダは、カタログや本誌の記事などを見てもわかるように、シャープのAQUOSブルーレイとUSBケーブルで接続して、録画した番組を転送するときに使う。もちろん、データ通信用USBケーブルで直接、SH-07Aの外部接続端子と接続することもできるが、卓上ホルダなら、セットするだけで自動転送することが可能だ。ちなみに、SH-07A発表時にはAQUOSブルーレイの対応機種として、「BD-HDW40/HDW35/HDW32」が挙げられていたけど、9月24日に発表された「BD-HDW50/HDW45/HDW43」も対応が明らかになっている。

 でも、ボクのように、仕事部屋で作業をする人にとっては、卓上ホルダは居間のテレビの近くに置いておくのではなく、やはり、仕事をする机の上に置いておくのが基本。しかもSH-07Aの卓上ホルダは、最近のケータイでは数少ないクレイドル機能が実現されており、卓上ホルダとパソコン(Windows Vista/XP/2000 Professional)をUSBケーブルで接続すれば、卓上ホルダにSH-07Aをセットするだけで、「ドコモケータイdatalink」で端末に保存されているデータをバックアップしたり、電話帳を編集したりできる。同期操作は手動になるけど、Outlookにも対応しているので、Outlookに保存されているスケジュールをSH-07Aに転送して、使うことも可能だ。もっともスケジュールについては、クレイドル機能を利用しなくてもGoogleカレンダーと同期できるiアプリを作ってくれた方が便利なんだけど、これはメーカーというより、NTTドコモの判断を待つしかないのかもしれない。