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fēnix 5Sに満足しているのにApple Watchを買うべきか

 iPhone 8/8 Plusの販売が始まりましたが、iPhone Xを待っている人が多そうですね。私もiPhone X狙いなので8/8 Plusはスルーしますが、XはiPhone 7のジェットブラック並みの品薄が噂されているので、予約開始日の10月27日は久しぶりにプレッシャーがかかりそうです。

 iPhone Xはがんばって予約するとして、未だ購入するかどうか悩んでいるのがセルラー版Apple Watch Series 3。普段はガーミンのスマートウォッチ「fēnix 5S」を使っていて、「スマホがあるから時計はいらない」と言っていた自分は何だったんだというくらい愛用。なんだかんだいって、知りたいときに手首で時刻をサッと確認できるのが便利で、ジョギング時の心拍数チェックやスマホの通知確認にも欠かせないアイテムとなっています。

fēnix 5Sとモバイル通信中のApple Watch Series 3 GPS + Cellularモデルの42mm。fēnix 5Sが大きいので42mmでも違和感がありません

 fēnix 5Sには十分満足していますが、やっぱり電話ができるApple Watchも気になります。fēnix 5Sでスマートウォッチの良さを体感してしまったので、Apple Watchをより一層魅力的に感じているような気もします。幸運にも、新しいセルラー版Apple Watchを試す機会を得たので、Apple Watchが実際にどれほど便利なのか、fēnix 5Sと比較したプラス要素、マイナス要素を整理してみました。

 最大のプラス要素は、電話ができるようになったこと。ペアリングしたiPhoneと離れても、単独で通信し、電話やメッセージのやり取りができるので、ランニング時にiPhoneを持っていく必要がなくなりました。私自身は実際のところ、電話は滅多にかかってこないのですが、万が一のことを考えてこれまでは仕方なくスマホをポケットに入れて走っていました。これからは時計を1つ身につけるだけで、安心して走れます。

Suicaやクレカを入れておけば、ランニング中にドリンクを買うこともできます

 しかも、FeliCaを搭載しているので、SuicaやiDを設定しておけば、帰りにコンビニや自動販売機でドリンクを買って飲むことができます。真夏は途中で水分補給したくなることがあり、ポケットに小銭を入れて走ったこともありますが、ちゃりちゃりうるさいし、カードを持ち歩くのも面倒。決済機能があるのは非常にありがたいです。

 私は周囲の音を聞きながら走るのが好きなのであまりしませんが、音楽を聞きながら走る人も多いです。そんな人には、Apple Watchの音楽機能も便利でしょう。一般のBluetoothイヤフォンが接続できますし、マイク付きなら通話するときにプライバシーを守れます。そもそも、外でスピーカーフォンで話すのは無理があると思うので、Apple Watchを単体で使う場合はマイク付きのBluetoothイヤフォンは必須となりそうです。個人的には、走っても耳から落ちず、クルマや自転車が後ろから来ていることが分かるような、外の音も聞けるBluetoothイヤフォンが理想です。

音楽を取り込んで聴けます。走りながら音楽も周囲の音も聞こえるイヤフォンが欲しい

 Siriのコントロールは、あまり使いそうにありませんが、認識率はいいなと思いました。すべての操作をボタンで行うfēnix 5Sに対し、Apple Watchは画面をタッチして複雑な操作することもあるので、それを面倒に感じたときはSiriにやってもらってもいいかもと思いました。

 Apple Watchはスポーツ向けの機能をかなり充実させています。ただ、すべてを試したわけではありませんが、スポーツウォッチとしての性能は、fēnix 5Sの方がまだ良さそうです。fēnix 5SにもGPSと気圧高度計が搭載されており、こちらは100メーター防水。もちろん心拍計測機能もあり、常時計測されます。また、心拍計測機能を活用して、運動のパフォーマンスや最大酸素摂取量のレベル、トレーニングの負荷、コンディションなどを確認することができます。今回のApple Watchには、運動終了後、回復時の心拍数を計測する機能が加わっていますが、fēnix 5Sも同様の機能を備えています。ただ、Apple Watchもさまざまなアクティビティを計測できることには驚きました。

 逆に、Apple Watchの最大のマイナス要素は電池もち。スペック上は最大18時間となっており、毎日充電が必要です。ただ、電話機能を搭載したことで、もっと電池を食うと思っていたのですが、予想していたよりは長持ちすると感じました。iPhoneと一緒にあるときは基本的にiPhoneに接続されていて、常にモバイル通信を行っているわけではないようで、これによって多少、電力消費を抑えているのかもしれません。

電話中はこんな画面。滅多に電話はかかってこないので自分のスマホでかけてみました

 それと、ディスプレイに常時時計が表示されないのは、個人的にはマイナス要因。手首を返して画面を表示させる動作が面倒というわけではないのですが、fēnix 5Sのディスプレイが半透過型で、太陽光の下でもすぐにしっかり見えることに慣れてしまっていて、Apple Watchの、表示に一瞬、時間がかかることに少し苛つきます。

 とはいっても、Apple Watchに対するマイナス要素は、これだけしか出てきません。これすらも、Apple Watchに電話がかかってきた瞬間に忘れてしまいそうでした。電話がかかってくるということが、こんなにもワクワクするものだとは。Apple Watchを使うとなると、また新たに操作方法に慣れて、運動の記録もイチからやり直しですが、そんなことも電話のためなら許せてしまいそうです。