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複数エリアの国際ローミングが割安な「海外格安SIM」が増えてきた

 日本国内向けにMVNOが提供するいわゆる“格安SIM”が流行っていますが、国際ローミングのデータ通信料金が安価に設定された“海外格安SIM”とも言うべきサービスが増えてきています。

香港空港のi-Simカウンター。従来は「無料SIM」を配布していた

 1つ目に紹介するのは、香港で提供されている「i-Sim」です。i-Simは従来、香港で使えるプリペイドSIMカードを料金無料で提供していました。i-Simのデータ通信料が無料となる理由は、ユーザーがi-Simのアプリケーション上で広告を表示すると、データ通信量を獲得できる広告モデルを採用していたためです。

 その後、i-Simはサービス内容を刷新しました。2017年4月現在、無料のプリペイドSIMは終了となり、香港・マカオ・台湾・マレーシア・シンガポール・韓国の6つのエリアで使えるSIMカードが提供されています。

i-SimのSIMカード

 SIMカードの料金は有効期間7日間のSIMカードが69香港ドル(約1000円)です。筆者が香港空港にてSIMカードを購入した際の実際の価格は、プロモーションが行われていたためか59香港ドルでした。支払はクレジットカードのみ受付されています。

 SIMカードには初期残高としてデータ通信量2GBが含まれており、従来のi-Simサービスと同様にアプリケーション上から広告を表示することでデータ通信量を増やすことができます(一度に貯められるデータ通信量は2GBまで)。

 2つ目に紹介するのはタイの通信事業者「Advanced Info Services」(AIS)が提供する海外ローミング向けプリペイドSIMカード「SIM2Fly」です。

SIM2Flyアジア版
対応エリア

 こちらのプリペイドSIMカードは、ヨーロッパ&北米対応版、アジア対応版、世界50カ国以上対応版など、渡航するエリアに合わせて複数のモデルが用意されています。アジア版を例に紹介すると、有効期間8日間でデータ通信量は8GB、日本、韓国、香港、ラオス、オーストラリアなど13カ国でサービスが利用できます。販売価格は399バーツ(約1200円)。

 i-SimやSIM2Flyのように複数エリアに対応するSIMカードは、基本的に国際ローミングでの接続となりますが、乗継や周遊旅行などで複数のエリアを跨いで移動するような場合、その都度現地でプリペイドSIMカードを購入するよりも通信料金が割安になることもあります。

 また、利用するエリアが変わっても基本的には特別な操作(APN設定の変更や、データパッケージの購入など)無しにサービスを利用し続けることができるため、各地でプリペイドSIMカードを購入するのと比べて手間が少ないという点も大きなメリットです。

 渡航先でのプリペイドSIMカード購入は、期待通りにサービスが使えなかったり、店員の説明と異なるサービス内容であったり、SIMカード開通でトラブルが発生したり、それらを含めてイベント気分で楽しむこともできますが、より便利・安く・簡単な通信手段としては、複数エリアで使えるローミング用SIMカードも有力な選択肢となりそうです。