DATAで見るケータイ業界

活発化するテレコムベンダー・ITベンダーの提携・協業をマッピングで整理

 前回の本誌でお伝えした通り、NFV/SDNの導入を契機としてITベンダーが本格参入し通信キャリアとベンダーの供給関係が複雑化している。その一方で、ベンダー間の提携、協業が活発化している。そこで今回は、各社の提携・協業関係を整理してみたい。

 EricssonはCisco Systemsと研究開発や営業で包括提携を行い、富士通はCiscoがNTTドコモへSDNソリューションを展開する際、インテグレーションを行う。また、富士通はNTTドコモへの供給にNokiaのvEPCソフトウェアを用い、VMwareとも協業している。

 NECも日本ヒューレット・パッカード(HPE)やJuniper Networks、Intelと協業し、HPEとはキャリア向けNFV領域での協業、IntelとはCloud-RANソリューション開発での協業、JuniperとはNFVソリューションの提供で提携した。

 一方、ベンダー各社とキャリアにおける関係性では、Ericssonが2015年3月にNTTドコモのソリューションパートナーに選定され、11月にはKDDIと5Gの共同研究開発で提携し、2016年2月にNTTと次世代クラウドサーバーに関する技術協力で合意している。NECも2015年6月にKDDI研究所のNFV/SDN実証実験に参加し、2016年5月にはNTTのNFV/SDN実証実験への参加を発表した。

ベンダー各社における提携・協業関係(MCA作成)

MCA

IT専門の調査・コンサルティング会社として、1993年に設立。「個別プロジェクトの受託」「調査レポート」「コンサルティング」などクオリティの高いサービス提供を行う。