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第10回:日本から最も近いアメリカの楽園、グアムで台風に遭う
ゼロ・ハリ ゼロ・ハリ
「日本のモバイルキング」、「中年ガジェットキング」など数々の異名を持つ。数多くのパソコン雑誌に執筆。購入した携帯グッズはそろそろトン単位に突入か?


日本から3時間の楽園!

 グアムは、日本から3時間少々で行ける、赤道に近い南海の楽園だ。よくハワイに入り浸って南国通ぶっている人達の中には、ハワイに比較してその理由を幾つか挙げて、いかにグアムがハワイに比べて面白くないかを説明してくれることがある。しかし、グアムにはグアムの良さがある。なにより、昔テレビCMで「遠くのハワイより近くのグアム!」という広告があったように、日本からの絶対的な距離と時間のアドバンテージがあるのだ。ただし、カップルがひっそりと海外旅行をしようと考えたりしても、季節を間違ってツアーを選択したりすると、行きの機内の中では赤ん坊の声に悩まされ、グアムのショッピングセンターやホテルのプールでもベビーバギーの行列に襲撃される結果にもなりかねない。目的に合った季節とホテルをうまく選択することで、快適な旅は約束されるのだ。

 筆者にとって2度目のグアム旅行にあたる今回は、目的がはっきりしていた。筆者は前回行けなかった島の裏側や太平洋戦争の爪痕を見ること、そしてアウトレットで筆者のトレードマークでもあるゼロハリーバートン社のアタッシェケースをまたしても買うことだ。ワイフの目的も同じく2つ、生まれて初めて「スカイダイビング」をすることと、どこよりも安く恒例のブランド物ショッピングをすることなのだ。


日本でもIEEE802.11bのワイヤレスアクセスポイントを

全日空の国際線ラウンジはゴージャスではないが、落ち着いた良い雰囲気だ
 比較的短期の旅行だが、仕事関係のメールを旅行中にも処理するために、当然モバイルPCは携帯して行く。現地で生の情報を探し出すにもパソコンは便利だし、なによりデジタルカメラの撮影データの吐き出し先として、今やモバイルPCは国内外の旅行には必須のアイテムとなってしまった。

 今回の航空会社は、「コンチネンタル・ミクロネシア航空」で、成田の出発ラウンジは全日空のラウンジを利用している。第2ターミナルにある全日空の国際線ラウンジには、フリードリンクなどと並んで、フリーで使用できるネットワーク通信用のデータポートが数多く用意されており、慌ただしいビジネスマンの出発直前のメールチェックにはとても便利だ。

 ただ、疑問に思ったのは、アナログのデータポートの横には必ずデジタルポートもあることだ。何年も前に流行ったISDNカードを、いまだにこのラウンジとISDN公衆電話で使うだけのために携帯している人がどのくらいいるのだろうかと考えてしまった。海外では、すでに空港のラウンジにIEEE 802.11b対応のワイヤレスLANアクセスポイントを整備している航空会社もある。会社で使っている互換のワイヤレスLAN PCカードとモバイルPCを持って来ている搭乗者は、出発前にラウンジの中ならどこに居てもワイヤレスで11Mbpsの高速アクセスが可能なのだ。日本では、現在は会社や学校といったピンポイントエリアでしか使えない高速のワイヤレス通信だが、早くホテルのロビーや空港の待合室などでも使えるようにして欲しいものだ。


なぜかアナログポートの横にはデジタルポートが、誰が使っているのだろう? 出発直前まで、接続時間とAC電源を気にせずメール確認ができるのは便利だ

 グアムまでの飛行時間はたった3時間少々だが、途中ディナーと機内映画の上映がある。映画はDVD発売を期待していた「エリン・ブロコビッチ」だったので途中眠ることもなく、アッという間に1時間しか時差のないグアムに到着してしまった。時代劇以外に邦画をほとんど見ない筆者は、考えれば数年以上、日本で映画館には行ったことがない。ほとんどの映画は国際線の機内か、米国のAVショップで日本より圧倒的に早く発売されるビデオで片が付いてしまっている。


グアムにはコンチネンタル・ミクロネシア航空が便数も多く最も便利だ たった3時間少々だがディナーと映画タイムがあってアッという間にグアム着

交通の便の良いウエスティン・ホテル

ウエスティンホテルは米国の大手チェーンホテルで、設備も良い
 今回、グアムのホテルは買い物や移動に地の利の良い「ウエスティン」を選択した。グアムには米国系のチェーンホテルと、日本国内系の日航グアムや、藤田観光、オークラなどがタモン湾に面してワイキキの海岸の様に並んで建っている。ウエスティンホテルは、世界最大のデューティーフリーショップにも近く、プールの延長線上にビーチがあり、交通の便も至極便利だ。

 ホテルの部屋はベランダに出ると海岸が見える「パーシャルオーシャンビュー」というのが最適な表現だったが、大きなキングサイズのダブルベッドにソファのフルセット、ジェットバス仕様の大きなバスタブと独立したシャワーブース、ドレッサーの横にも、バスにも窓のある明るい部屋だった。


20階近くまで吹き抜けになっている。部屋の廊下からもし物を落としたら大変 ベランダに出るとけっこう景色が良い。パーシャルオーシャンビュー?!

大きなキングサイズのベッドと枕は快適な睡眠を約束してくれる フルセットのソファはリゾート地にある米系ホテルならではの設備だ

出発前にドリームネットに加入

 早速メールチェックをするべく、パソコンを取り出し、壁面の電源コンセントとモジュラージャックを使おうとして壁面を見ると、なんとコンセント周りがボロボロに壊れていた。米国では良くあることだし、機能的には影響ないのでなんとか通信はできた。筆者が加入している、世界中に1000を越すアクセスポイントを持つAT&Tグローバルネットですら、グアムにはアクセスポイントを持っていなかった。アクセスポイントがあったのは、たしかAOLだけだったと記憶している。

 今回はグアムで通信することはあらかじめわかっていたので、出国の前週にPIAFS対応のアクセスポイントが充実しており、フレッツISDNにも対応済み、海外からはローミングサービス会社のiPassやGRIC経由でアクセスできるドリームネットに加入した。グローバルネットワークに強いプロバイダーは国内のPIAFS対応が貧弱だったり、逆に国内の回線対応が完璧なプロバイダーは、てんで海外のアクセスポイントが無かったりと、国内外を縦横無尽に動き回るには最適なプロバイダーがなかなか見つかりにくい。iPassやGRICのようなローミングサービス会社は、海外対応の弱いプロバイダーを有効にサポートしてくれるだろう。


デスクの横にもモジュラージャックが欲しかった 壁面のACコンセントはボロボロ。しかし実害はなく、無事インターネットに接続

今回もロードウォーリア・ロゴのモジュラー延長ケーブルだけを活用。自慢の「IBM印モデムセーバー」はまたもや出る幕なし 今回はGRICのグアム・アクセスポイントを経由して接続。操作は超簡単

アウトレットでゼロのブリーフケース購入

バーガーキングのオニオン・リング・フライ。イカのリングフライに似ている。なぜか均等のリングの大きさが疑問!?
 海外に出かけると、滅多なことではファーストフード店で食事することのない筆者だが、唯一の例外は「バーガーキング」だ。米国のバーガーキングでは「オニオン・リング・フライ」が人気メニューのひとつなのに、なぜか日本では見かけることがない。トニーローマとバーガーキングのオニオン・リング・フライは食べ過ぎるとむかつくが、美味しいB級グルメの代表だ。米国に出かけたらぜひ試してみてほしい。

 腹ごしらえが終わったら、目的のひとつであるモバイルPC用のカバンの買い出しだ。米国のアウトレットには、必ずといってよいほど店舗を構えているカバン屋さんに「カリフォルニア・ラゲッジ」という有名なお店がある。西海岸に本拠を置く「エル・ポータル」というカバン屋さんが経営しているアウトレット部門だ。有名なグアムの「プレミアム・アウトレット」の中にもこのカバン屋さんはテナントとして入っている。筆者はそこで、日本ではWeb販売で4万9800円くらいで売られている、ゼロ社の小型コンピュータブリーフケースをたったの225ドルで購入した。グアムは消費税の適用がないので、支払い金額もそのままの値段だ。ゼロの種類が少ない日本国内では、アタッシェを何台も並べて、比較検討して購入することはほとんど不可能に近いが、この店は常時何十個というゼロを在庫しているので、じっくり比較検討して日本国内の半額以下の金額で買えてしまう時もあるのだ。

 タモン湾沿いの大型ホテル街のほぼ中央に位置するアウトリガーホテルの中にも、前述の「エル・ポータル」が入店しており、多少アウトレットより高価だが、日本では滅多に入手できないカスタム・ゼロやハートマン、TUMI社の新作ブリーフケースをゲットできることがある。筆者が免税店で時間潰しをしている間に、ワイフはスカイダイビングを難なくクリア。


プレミアムアウトレットにある「カリフォルニア・ラゲッジ」の巨大な入り口 これだけ団体のゼロ・アタッシェは日本では見られない!? 全てが安い

■ シーズンも選ぼう!

 後半2日は近辺で台風が発生。大雨のため、レンタカーの借用期間を延長したが、決して快適な旅行とは言えなかった。東京からの飛行機の到着遅れで、折り返しのグアム発の便も大きく予定が遅れ、かなりの時間をコンチネンタル航空のラウンジで過ごす羽目になった。グアムは同社のハブ空港でもあり、ラウンジは広く快適だったが、2カ所しかないモバイルPC用のブースは先客が居座り、利用できなかった。次回グアムに来る時は台風シーズンと、ベビーバギーのシーズンを外してくるようにしよう!

はぶふぁん!!

コンチネンタルのラウンジ コンチネンタルのラウンジ
帰国時は大きなコンチネンタル航空のラウンジで日本からの到着便待ち



■URL
・iPassホームページ
http://www.ipass.co.jp/
・GRICホームページ
http://japan.gric.com/
・カリフォルニア・ラゲッジの新しいWebショップ
http://www.travelsupplies.com/



(ゼロ・ハリ)
2000/10/19 00:00

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