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都心のアッパークラス・ビジネスホテル
「ヴィラ フォンテーヌ六本木」
ゼロ・ハリ ゼロ・ハリ
「日本のモバイルキング」、「中年ガジェットキング」など数々の異名を持つ。数多くのパソコン雑誌に執筆。購入した携帯グッズはそろそろトン単位に突入か?


南北線「六本木一丁目」駅の真上にできたニュータイプのホテル
 バブル期の終焉少し前に都心を離れ、郊外にメインオフィスを移転した多くの企業はまだまだ都心には戻って来ていない。ここ2~3年、毎年のように超デラックスな賃貸巨大オフィスビルが都心で完成しているが、よほど好条件でもない限り、多くのビルはテナントが埋まらないままのオープンとなってしまっている。南北線「六本木一丁目」駅の真上に完成した「泉ガーデンタワー」も同様のようだ。

 泉ガーデンタワーは、ビルを支える強固な骨組みの外側を、青みがかった大きなガラスで覆った、まさにガラスタワーだ。夜になって、外側から見えるシースルータイプの大型エレベーターが何基も上下する姿は、どこから見ても高級オフィスそのものだ。開通してまださほど期間の経っていない地下鉄南北線「六本木一丁目」駅のエスカレーターを4回乗り継いでやっと地上に出たところに、泉ガーデンタワーと隣接して「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」はある。

 出張先のホテルに何を求めるかは人によって異なる。「ただただもう寝るだけなので、どれだけ狭くても構わない」という人もいれば、出張予算枠を超えて「たとえ自腹を切ってでも、出張期間くらいは都市ホテルのゆったり感を楽しみたい」という人もいるだろう。


ホテルは大通りより少し奥まったところに位置する 強引な存在感や威圧感を感じない外観

都市ホテルの雰囲気をビジネスホテル+α料金で

 「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」は、都市ホテルの雰囲気を、ビジネスホテル料金+αで提供する「アッパークラス・ビジネスホテル」に位置付けられる新しいタイプのビジネスホテルチェーンのひとつだ。最近全国に生まれつつある「アッパークラス・ビジネスホテル」が、出張慣れしたビジネスマンの人気を得るまでに、それほど時間がかからないかもしれない。

 「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」は、泉ガーデンタワーとはうってかわったシックな外観を採用し、そこには建物自体の強い主張を感じない。以前、当コラムでご紹介した芝の「セレスティンホテル」同様、ホテルがそこにあることを周囲に必要以上に主張することなく「泊まるゲストだけがその存在を知っていれば良い」と言っているようにも思える物静かな雰囲気なのだ。周囲には、大型の全日空ホテルや、伝統的なホテルオークラ、こじんまりした六本木プリンスホテル、それにいくつかのビジネスホテルが点在するが、「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」は、それらのいずれとも異なる今までカバーされていなかったセグメントを上手く押さえているように思える。


ド派手な泉ガーデンタワーに対してシックなヴィラフォンテーヌ 落ちついた色調でチェックインも食事もリラックスできる

 大通りから少しだけ奥まったホテルの玄関に向かうには、緩いスロープを少し歩く必要がある。通りから少しはいるだけで、道路を走る車の騒音が嘘のようになくなるのは不思議なくらいだ。ホテルの正面玄関を一歩入ると、そこはロビーと、宿泊客に無料サービスされる朝食をとるフードコートになっている。ブラウンとブラックを基本カラーとしたフロントロビーやフードコートはとても落ち着いた雰囲気で、そのキャパシティも通常のビジネスホテルのそれをはるかに凌駕している。

 フロントでチェックインを済ませ、客室に向かう。客室はロビー棟とは離れた別棟にあり、途中、パティオを左に眺めながらエレベーターホールに到着する。ごく普通のビジネスホテルとの違いは、チェックインから客室までの横への移動パターンだ。チェックインしたそのすぐ横からはるか上の階にエレベーターで昇る建て方ではなく、チェックインカウンターやロビーを泉ガーデンタワー内に配し、実際のホテルの施設の多くを別棟に配置することで、ホテル全体の広がり感や高級感を上手く演出できている。

 全部で189室あるゲストルームのうち最も多い「スーペリアルーム」(165室)を1人で利用した場合、1泊の宿泊料金は12,000~13,000円だ。Web予約の特別宿泊プランなども適時提供されており、こうしたプランを活用することで、より安い料金での利用も可能だ。


宿泊棟は別棟になっているので平面での移動が広がりを感じる アッパービジネスホテルのエレベーターホール横のミニロビー

「あって当たり前」のブロードバンド接続環境

 平均約20平方メートルの個室は、入った途端に、そのほとんどが10平方メートル強の「狭くて圧迫感のある」一般的なビジネスホテルとは一線を画していることを感じる。また、幅160cmのクイーンサイズのベッドは、ゆったりと眠れ、一晩だけでも確実な休息をとることが可能だ。平均的なビジネスホテルと比べて一回りも二回りも大きなバスルームやバスタブの余裕は、価格性能比を考慮すれば、旧来の多くの都市ホテルの存在意義さえも危うくするだろう。


落ち着いた雰囲気でビジネスホテルクラスの料金とは思えない ベッド以外のスペースも確保されており仕事もできる快適さだ

 「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」はネットワーク接続に関しても完璧だ。ブロードバンド対応とは言っても、大手の都市ホテルの多くは、その設備を外部の業者に依頼し、改装工事として導入している。このため、一晩のネットワーク接続に2000円近くの料金を請求するところが多い。ブロードバンド接続サービスが、「ホテルのインフラ」ではなく「有料のビデオ放送」と同じ有料付加サービスとして位置付けられているのだ。

 こうした多くの都市ホテルに対して、最近開業している「アッパークラス・ビジネスホテル」では、ホテルの建設企画段階からブロードバンドをホテルのインフラとして捉えられており「あって当たり前」なのだ。「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」でも全室にイーサネットのポートがあり、持ち込んだノートPCでも、客室のテレビでもインターネット接続が無料で可能となっている。

 筆者の宿泊した部屋では、客室に用意されたデスクの下にACコンセントとイーサネットのRJ45ポートが並んで配置されていた。ノートPCとはいえ、机上では普通にACアダプタを使う。こうしたコンセント配置に対する配慮も完璧だ。客室に備え付けのネットワーク接続に関するマニュアルもわかりやすく、LANカードやLANケーブルもフロントで貸し出しサービスを行なっている。これからは、同じブロードバンド対応ホテルでも、ブロードバンドをインフラと捉えて装備しているホテルと、サービスの一種として捉えているホテルでは差が開きそうだ。今後間違いなく「ブロードバンド」は有料サービスではなく、風呂や電気と同じくホテルの「インフラストラクチャ」だと考えるべきだろう。


デスクの裏側にACコンセント+イーサネットポートがある 初心者でも間違いなく正しくネットワーク設定をできる説明書

ブロードバンドホテルを経験すると、非対応ホテルには絶対に泊まりたくなくなる 大きなキャパシティを割いてある清潔な洗面まわりは女性にも好評のはずだ

東京出張に一押し

 快適なクイーンサイズのベッドで目覚めたら、午前7時~9時30分までロビーで提供されている朝食の無料サービスに向かう。綺麗にデザインされたエントランスやパティオを眺めながらブッフェ方式で好みの物をプレートに取り、ゆったりと食事をとることができる。「ホテル ヴィラ フォンテーヌ六本木」は、便利な地下鉄ターミナルの真上に位置し、ブロードバンドがインフラとして完備し、スペースやイクイップメント、全てのファシリティーが従来のビジネスホテルの上を行く、プチ都市ホテルだ。ここ2~3年、都心に開業するいくつかの「アッパークラス・ビジネスホテル」の中でも赤丸付きの存在になるだろう。東京に出張の際には一押しだ。

 はぶふぁん!。


ゆったりと寝ころんでも目と鼻の先にトイレを見なくて済む余裕 朝食はエントランス脇のパティオを眺めながらゆったりと

使い捨てのペーパー容器を使用しているが、割り切れば清潔。贅沢ではないが、朝食メニューはけっこう豊富だ ホテル正面玄関の真っ正面に日本IBM社の本社ビルが見える

・ ホテル ヴィラ フォンテーヌ
  http://www.villa-fontaine.co.jp/


(ゼロ・ハリ)
2002/12/05 16:24

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