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シャープ、次世代液晶パネル「システム液晶」を今秋から量産

シャープ 専務取締役(液晶事業統括)の谷善平氏
 シャープは、液晶のパネル部分と周辺回路などを一体化できるモバイル機器向けの液晶パネルで、同社が次世代スタンダードと位置づけている「システム液晶」の量産を10月から開始すると発表した。同社ではこのシステム液晶を、従来の反射型カラーTFT液晶やアドバンストTFT液晶などと融合させることで、他社とのさらなる差別化を図っていくとしている。

 「システム液晶」は、液晶ドライバやコントローラー、電源などの各種IC部品をパネル上に形成できることから、搭載機器の小型・軽量化、低消費電力化を図れるモバイル機器向けの液晶パネル。半導体エネルギー研究所と共同開発した「連続粒界結晶シリコン」(CGシリコン)を中核技術としており、多結晶シリコンと比較して3倍程度の電子移動度を有するという。

 特徴的な機能としては、「マルチ・フォーマット」と「マルチ・レゾリューション」の2つが挙げられる。「マルチ・フォーマット」では、携帯電話で映像表示の上に文字データを重ね合わせて表示するような場合(カラオケコンテンツやJavaアプリなど)でも特別なLSIを必要とせず、システム液晶内で処理でき、低消費電力化が可能。

 「マルチ・レゾリューション」では、PDAで大きな表などを見る場合、従来は一部分の範囲しか表示されず上下左右にスクロールすることでしか確認できなかったが、システム液晶を搭載したPDAではVGA表示が可能なため、データの全体像を一覧表示で確認でき、必要な部分については瞬時に拡大表示へ切り替えることができる。


システム液晶(QVGA 透過型)のサンプル。画素数は320×240で、色数は26万色と8色に切り替え可能
映像表示の上に文字データを重ね合わせて表示する場合も液晶内で処理でき、低消費電力化を図れる(マルチ・フォーマット)

システム液晶(VGA アドバンスト)のサンプル。画素数は480×640で、色数は6万5000色
VGA表示が可能で、データの全体像を一覧表示できる。必要な部分については拡大表示へ切り替えることも可能(マルチ・レゾリューション)

 システム液晶の量産は、2002年10月から稼動する「天理工場」(奈良県)で開始される予定だが、同社では、今後携帯電話やPDA、携帯ゲーム機、デジタルカメラなどのさらなる需要拡大を見込み、近く天理工場の生産ラインだけでは供給不足となることを想定して、5月から新設する「三重第3工場」(三重県)においても2003年10月頃より量産していくことを併せて発表した。

 10月から稼動を開始する天理工場への投資金額は460億円で、生産規模は月産250万枚(2インチ換算)。生産される液晶の基板サイズ(ガラスサイズ)は620×750mm。来年10月に稼動開始予定の三重第3工場は約500億円の投資金額で、こちらの生産規模は月産400万枚。基板サイズは730×920mmとなっている。


・ ニュースリリース
  http://www.sharp.co.jp/corporate/news/020424.html

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(松下 麻利)
2002/04/24 19:31

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