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【EDEX2002 電子ディスプレイ展】
今年後半のトレンドは176×220ドット、26万色表示

会場の東京ビッグサイト
 4月16日~18日の3日間、東京ビッグサイトで電子情報技術産業協会(JEITA)主催によるディスプレイ関連の展示会「EDEX2002 電子ディスプレイ展」が開催されている。本誌では携帯電話関連の展示を中心にレポートする。


176×220ドット・半透過型TFTが展示の大半を占める

 昨年行なわれたディスプレイ関連の展示会「LCD/PDP International 2001」では、携帯電話向け製品の中心となっていたのは、2インチ、132×176ドットのもので、そのクラスの製品を実装した携帯電話もすでに販売されている。今回のEDEX2002では、同じサイズでさらに高精細となる176×200~240ドット、26万色のTFT液晶が中心に展示されていた。また、技術面で多くのメーカーで聞かれたのは、携帯電話は暗いところから明るいところまでどこでも持ち運ぶという特性があるので、暗いところで視認性が落ちる反射型よりも、ある程度自由に輝度や反射率を設定できる半透過型が主流になりつつあるということだ。


シャープは新型ツイン液晶を出品

シャープのアドバンスト液晶。120×160ドットで26万色表示
 メーカー別に見ると、シャープは電子回路部分をガラスに搭載することで高精細・小型軽量を実現する「システム液晶」や、携帯電話のメイン液晶・サブ液晶を1枚のパネルで実現するツイン液晶、高輝度が特徴のアドバンストTFT液晶などを展示。

 システム液晶は回路部分とパネル部分を一体化する技術を用いた液晶パネルで、シャープが次世代のスタンダードと位置づけているもの。2インチサイズで320×240ドット、26万色表示、テロップを処理するフォントドライバを搭載するなど、高品質な表現能力が特徴だ。会場では携帯電話サイズからテレビサイズまで、さまざまなタイプのパネルが展示されていた。量産は今年中頃からとのこと。

 一方のツイン液晶は、折りたたみ型携帯電話向けの製品で、バックライトを共有することにより、重さや厚み、消費電力を小さくできるのが特徴だ。今回展示されていたものは、以前「LCD/PDP International 2001」で展示されていたものよりもハイスペックなもので、メイン液晶が128×160ドットのTFT液晶、サブ液晶が96×64ドットとなっている。


ツイン液晶。メイン液晶がTFTになった サブ液晶側のサイズも大きくなっている

2.2インチ、240×320ドット、26万色表示のシステム液晶 こちらはPDAサイズのもの。3.7型で480×640ドット。エクセルのワークシートもこれだけ表示できる

NEC、三菱電機、Samsung、日立などがハイエンドTFT液晶を出品

 NEC、三菱電機、Samsungブースでは、それぞれ2.2インチ、176×200~240ドット、26万色表示のモデルを展示。なかでもNECが参考出品したものは、SOG(System On Glass)技術を利用した低温ポリシリコン液晶で、さらなる小型軽量化が可能だという。シャープのシステム液晶と同様、ガラスの上にシリコンを直接配置することで高精細・小型軽量を実現する技術で、NECでは、今後のTFT液晶のトレンドになると見ている。

 また、日立では2.2インチクラスでは最大クラスとなる240×320ドット、26万色のTFT液晶を参考出品していた。


NECは、SOG技術を採用。まだ参考出品の段階で、出荷時期などは未定 三菱電器製の2.2インチ、176×220ドット、26万色表示のTFT液晶。「今後のスタンダードとなる製品」とのこと

Samsungのwiseviewシリーズ最新モデル。2.2インチ、176×220ドット、26万色表示のTFT液晶。第2四半期からすでに出荷を開始している 日立は他社に先駆けて240×320ドットのモデルを参考出品。地図表示などに優れる

有機ELは3Gの動向次第

三洋電機の3G携帯電話プロトタイプ。たびたび展示会に出展されている
 有機ELに関しては、三洋電機と東北パイオニアが大規模な展示を行なっていた。三洋は、昨年から主な展示会に出品している3G携帯電話のプロトタイプを参考出品。パネルは携帯電話サイズのものが主に展示されていた。これまで、同社は有機ELの出荷時期を「市場の動向を見て」としていたが、今回の展示会では「年内には量産を開始する」と明言。しばらくは携帯電話やPDA向けのもののみになるそうだ。

 一方の東北パイオニアでも、低温ポリシリコン液晶の基板を使用した1.9インチ、176×220ドット、26万色表示の有機ELを出品。出荷時期などを尋ねると、「一応参考出品という形になっているが、技術的にはほぼメドが付いている。今は需要待ち。3Gサービスの本格化とともに市場投入する」とのことだ。


東北パイオニア製の1.9インチ、176×220ドット、26万色表示の有機EL。量産の準備はできているとのこと 東北パイオニアのブースで展示されていた、ディスプレイ部分が有機ELになったポーダブルMDプレーヤー

・ EDEX2002 電子ディスプレイ展
  http://edex-ess.jesa.or.jp/
・ 電子情報技術産業協会(JEITA)
  http://www.jeita.or.jp/


(伊藤 大地)
2002/04/16 17:09

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