昨年行なわれたディスプレイ関連の展示会「LCD/PDP International 2001」では、携帯電話向け製品の中心となっていたのは、2インチ、132×176ドットのもので、そのクラスの製品を実装した携帯電話もすでに販売されている。今回のEDEX2002では、同じサイズでさらに高精細となる176×200~240ドット、26万色のTFT液晶が中心に展示されていた。また、技術面で多くのメーカーで聞かれたのは、携帯電話は暗いところから明るいところまでどこでも持ち運ぶという特性があるので、暗いところで視認性が落ちる反射型よりも、ある程度自由に輝度や反射率を設定できる半透過型が主流になりつつあるということだ。
一方のツイン液晶は、折りたたみ型携帯電話向けの製品で、バックライトを共有することにより、重さや厚み、消費電力を小さくできるのが特徴だ。今回展示されていたものは、以前「LCD/PDP International 2001」で展示されていたものよりもハイスペックなもので、メイン液晶が128×160ドットのTFT液晶、サブ液晶が96×64ドットとなっている。
NEC、三菱電機、Samsungブースでは、それぞれ2.2インチ、176×200~240ドット、26万色表示のモデルを展示。なかでもNECが参考出品したものは、SOG(System On Glass)技術を利用した低温ポリシリコン液晶で、さらなる小型軽量化が可能だという。シャープのシステム液晶と同様、ガラスの上にシリコンを直接配置することで高精細・小型軽量を実現する技術で、NECでは、今後のTFT液晶のトレンドになると見ている。