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NECと松下、2つのCPUを使った3G端末の基本アーキテクチャー

中村氏(左)と脇氏

 NECの中村氏(左)と松下通信工業の脇氏
 NEC、松下電器産業、松下通信工業の3社は、昨年8月より進めてきた第3世代携帯電話向けの共同技術開発の1次成果として、2つのCPUを使った端末の基本アーキテクチャーの概要を発表した。

 今回発表されたアーキテクチャーは、W-CDMA方式の携帯電話向けに開発されたもので、通信を行なう「Communication CPU(C-CPU)」とアプリケーションの制御を行なう「Application CPU(A-CPU)」の2つのCPUを用意し、1つの端末で使おうというもの。特定のCPUやOSに依存せず、両CPUを連携させるためのインターフェイスを定義して、両者の独立性を高めることにより、ソフトウェア開発を迅速に進めることが可能になるという。このアーキテクチャー自体は、GPRSやPDCなどの2.5Gにも応用できるが、CDMA2000への応用については困難だとしている。

 NECと松下通信工業では、2002年度後半にもこのアーキテクチャーを採用した端末を市場に投入するほか、他社に対しても広くライセンスしていく予定。アギア・システム、旭化成マイクロシステム、テキサス・インスツルメンツ、ロームがこれをサポートする。

 NECネットワークス執行役員 モバイルターミナル事業本部長の中村勉氏は「1CPUでも音声通話のみの端末はできるだろうが、我々が描く3Gのイメージはそうではない」と語り、2Gや2.5Gとの差別化のためにも、より高機能な端末を開発する必要性を強調。「FOMA向けに提供しているN2002はすでに2CPUになっている。PDAタイプの製品など、今後は商品コンセプトによりA-CPUの内容が大きく異なってくるはず。別々に開発できるので、バグも少なくできる。端末メーカーはA-CPUの開発に注力することで他社との差別化が行なえる」(中村氏)と、CPUを2つ搭載する意義について説明した。

 松下通信工業の取締役 モバイルコミュニケーションカンパニー技術総括の脇治氏は「近年の携帯電話はソフトウェアの容量が大きくなり、iモード端末では8~16MB、FOMAでは24MB以上になっている。CPUについても、iアプリ対応機では16MHzだが、FOMAでは60~120MHz。これに伴い評価項目も10万項目以上になっている」と開発現場の現状を説明。「当面、3Gは動画を主体としたサービスが中心になっていくだろうが、そこからいろいろな応用例が出てくると思う。松下の得意とするAVやパソコンとの連携を視野に入れて開発を進めていく」(脇氏)と意欲を見せた。

 3社では横浜市港北区新横浜に設置した「3Gモバイルコラボレーションオフィス」(通称)を拠点に、今後も伝送系のプロトコルスタックやアプリケーションソフトの開発を行なっていく方針。当初約50名でスタートした人員も今年度上期中には100名程度まで拡張されるという。


基本アーキテクチャー ハードウェア構成例
基本アーキテクチャー
ハードウェア構成例

・ 技術的内容等について
  E-mail: architecture@3gcollaboration.jp
  Tel: 045-542-9351

・ ニュースリリース(NEC)
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0202/2801.html

NECと松下、次世代携帯電話の開発で提携


(湯野 康隆)
2002/02/28 14:32

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