モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は、コミュニティサイト以外を対象にした認定制度を実施するにあたり、基準を策定し、意見募集を開始した。また、認定制度とは別に、自主的に青少年の利用に配慮したサイト運営を行うためのガイドラインを策定することも明らかにし、こちらも意見募集を実施する。募集期間はどちらも1月30日まで。
■ コミュニティ機能以外を対象とする「サイト表現運用管理体制認定制度」
EMAでは、2008年8月よりSNSや掲示板といったコミュニティサービスを提供する一般サイトについて、申請のあったサイトを審査・認定し、運用監視を行う取り組みを開始している。EMA認定サイトは、キャリアが提供するフィルタリングサービスのアクセス制限対象外となる。
今回の取り組みは、これまでコミュニティサイトを対象に実施されてきたEMAの認定を、コミュニティサイト以外の一般サイト、およびコミュニティ機能以外の部分にまで拡大するもの。「サイト表現運用管理体制認定制度」として実施されるもので、サイト事業者から発信されるテキスト、画像、電子書籍・ゲームなどのコンテンツにおける表現を対象とする。
検討されている「サイト表現基準」では、青少年の利用に配慮した項目として「基本方針」「運用体制」「ユーザー対応」「啓発・教育」の4分野が示されており、抜け穴を防ぐ観点からも、合計で14件の項目をすべて満たすことが認定基準に必須であるとしている。
■ セルフレイティング支援活動
EMAは、フィルタリングサービスと連携した認定制度を拡大させる一方、サイト事業者が自主的に青少年の利用に配慮し、アクセス制限の対象カテゴリーに分類されない工夫が行えるよう、支援活動も行う。これには、各サイト運営者間で自主的な取り組みや基準に関する共通認識を形成し、ユーザーの利便性を向上させる目的も含まれる。具体的には、「サイト表現運用管理体制認定制度」で利用される基準を同期・反映させたガイドラインを策定し、運用基準、ゾーニング、自社基準の策定といった活動を支援する。
■ URL
ニュースリリース
http://www.ema.or.jp/press/2009/0108_01.html
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(太田 亮三)
2009/01/08 21:36
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