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マイクロソフト、フォトシェアリングサービス披露

堂山氏
 マイクロソフトは19日、報道関係者向けの懇親会を開催。この中で、Windows MobileやWindows Live、Windows Vistaが連携する写真共有サービスのデモンストレーションが披露された。

 マイクロソフトの代表執行役 副社長コンシューマー&オンライン事業部担当の堂山昌司氏は、同氏が就任した7月からの新体制について、「マイクロソフトが本気でコンシューマーをやっていくための新しい体制」と説明した。Windowsの新たなテーマである「Life Without Walls(壁のない世界へ。)」を紹介し、シームレスにWindowsにアクセスできる環境を示した。

 同社の執行役 常務 コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部長の笹本裕氏からは、写真共有サービスのデモンストレーションが披露された。

 マイクロソフトでは、あらゆるプラットフォームから瞬時にファイル共有できる仕組みとして、「Live Mesh」という新たなプラットフォーム構想を掲げており、現在はベータ提供されている。


Life Without Walls 笹本氏

 今回のフォトシェアリングサービスは、このLive Meshの構想を現状のインフラや端末上で実現するため、日本法人が手がけた独自のサービスとなる。デモンストレーションでは、20日に発売が予定されているイー・モバイルの「Dual Diamond(S22HT)」が利用された。「Dual Diamond」には専用アプリがセットされており、カメラ撮影を行って、画像をWindows Liveのオンラインストレージサービス「SkyDrive」(最大25GB)にアップロードした。

 保存した写真は、人物の顔を検出して画像の整理が可能。また、ユーザーの公開設定に応じて、友人などへも画像の公開が通知される。友人のVistaパソコンには、フォトガジェットがセットされており、写真が公開されたことが通知され、Webサイトへ手軽に写真を確認しに行ける。Windows Mobileでも同様に更新通知が行われる。また、デジタルフォトフレームなどとの連携も予定されている。

 サービスは年明けを目途に発表される予定。Windows Liveサービスの一部の機能として展開されるため、利用料は無料となる。Windows Mobile端末には専用アプリが用意されるほか、そのほかの携帯電話はメールに添付する形で画像をアップロードする。アップロードについては1ファイルあたり50MBまで対応するが、携帯電話を利用する場合は各キャリアの添付容量制限に準じた形になる。


デスクトップ上のガジェットが写真が公開されたことを通知 掲載ページ 画像はスライドショーなども行える

Windows Mobile端末が並ぶ Dual Diamond スライドさせるとフルキーボードが現れる

インタビュー

Windows三兄弟のキーパーソン
 マイクロソフトでは、Windows MobileやWindows Live、Windows Vistaを“Windows三兄弟”と呼び、各事業部が連携した新サービスの検討を重ねている。本誌では今回、そのキーパーソンに話を聞く機会を得た。

 なお、協力いただいたのは、マイクロソフト コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部より、モバイルコミュニケーション本部 本部長の越川慎司氏、オンラインマーケティング本部 Windows Live/Mobileグループ ディレクター 工学博士の小野田哲也氏、コンシューマーWindows本部 本部長の藤本恭史氏の3名。

 「SkyDrive」は国内において、Office系ドキュメントを置いているユーザーが3割、写真を置いているユーザーが6割を占めるという。小野田氏は、多くのユーザーが写真置き場として利用している現状を説明。「日本は、ユーザーが大きなファイルをやりとりする上で、ネットワークにストレスを感じない非常に特異なマーケット」と語り、写メールに代表されるような写真を携帯電話で送信する文化もあるため、フォトシェアリングに適した環境だとした。

 フォトシェアリングでは、サービス開始当初から顔検出機能を提供し、撮影した顔写真をタグ付けできるようにしている。小野田氏は今後の展開として、設定しておくとその顔が誰であるか自動的に判断し、画像管理に役立てる機能などにも言及した。また、将来的なシナリオとして、写真とGPSから取得した位置情報を連携させて地図と絡めたサービス展開を可能にするといった展開も想定しているという。

 越川氏は新体制になったメリットを語った。同氏は「我々3人が同じ部門になったことで、フォトシェアリングのようなサービスが半年で実現できたとも言える。正直、これまでのマイクロソフトの体制ではなかなか厳しかっただろう」と語る。コンシューマー部門が統一されたことで、連携サービスについても事業部の枠を超えて発表できるため、ユーザーにメリットが伝わりやすくもなったという。越川氏は、サービスの拡充についても迅速に対応できる布陣だとした。

 「携帯電話は、パーソナライズされた個人で使うもの。その分少し閉鎖的な印象があり残念に感じていた。今回のシェアリングサービスは、コミュニケーションデバイスとして広げるために、人と人を繋ぐサービスだと考えている」(越川氏)。

 小野田氏は、競合他社との違いについて説明。「クラウド上でサービス展開しているところは多くあるが、25GBという非常に大きな容量を提供しているところはわずかだろう。それだけ我々はデータセンターに投資をしてきたし、大きな差別化のポイントだと思う。そして何より、モバイルとパソコンというクライアント側プラットフォームを持っている点は非常に大きい違い」と述べた。

 藤本氏は最後に、「フォトシェアリングは、シームレスなコネクションということ。プラットフォームに依存しすぎることなく、シームレスな形でうまくコネクトしていくという構想に是非今後も期待して欲しい」と語った。マイクロソフトでは、今回のフォトシェアリングを第1弾に、積極的なサービス展開を図っていく方針だ。


越川氏 小野田氏 藤本氏


URL
  マイクロソフト
  http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx
  「Windows Live」携帯サイト刷新、PCとの連携強化[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/11/21831.html
  「Windows Live」最新版で目指す“壁のない世界”[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2008/11/14/21541.html
  「Windows Live」次期バージョンを発表、12月アップデート開始[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/13/21514.html

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(津田 啓夢)
2008/12/19 21:18


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