ウィルコムは、カメラを搭載した「HONEY BEE 2」などの音声端末やデータ通信カード端末など5機種を発表した。
今回発表されたのは、31万画素カメラ搭載の「HONEY BEE 2」、東芝製スライド型W-SIM対応端末「WILLCOM LU」、日本無線製で防水(IPX5/IPX7)仕様の法人向けストレート型「WX330J」の3機種。また「WILLCOM 03」の新色“ブラックトーン”もあわせて発表されている。音声端末に加えて、USB接続用アダプタ付きのコンパクトなPCカード型データ通信端末「AX530S」も案内された。
サービス関連では、新メールドメイン「@willcom.com」の導入、最大7人まで同時通話できる「ウィルコムミーティング」、WILLCOM 03やAdvanced/W-ZERO3[es]で手書きのコミュニケーションが楽しめる月額315円(今年度内は無料)のサービス「手描きチャット(tegakichat)」が発表された。法人向けサービス「ビジネス安心サービス」もあわせて案内されている。
■ ウィルコム土橋氏、「サービスを含めた新しい展開を」
28日には、報道関係者向けに新製品・新サービスの説明会が開催された。冒頭、壇上に立った同社取締役執行役員副社長の土橋匡氏は、「国内のケータイ業界は、競争が激化しており、当社も苦労している。営業状況は今月も苦しく、おそらく8月・9月に続き、10月も純減を記録すると見ている」と現状を分析した。
土橋氏は、これまでウィルコムの強みの1つだった法人データ通信市場において、携帯電話(3G)のデータ通信サービスと競合し、純減の主要因になっているとしたものの、「来年、次世代PHSサービスのWILLCOM COREを転機として盛り返したい。今、データ通信市場は我慢の時」とした。
一方、個人向けの音声端末市場は、メール・通話定額サービスによって純増傾向にあるとして、今回の新製品・新サービスは端末だけではなく、サービスを含めた新しい展開を提案するものとしてリリースするという。特に、京セラ製の「HONEY BEE」について、土橋氏は「GfKの店頭販売データによれば、先週も全キャリアでランキング3位になるなど、人気の品。HONEY BEEは料金プランを含めて加入していただいている状況。今回の新製品・新サービスにより、11月からは純増に転じたい」と意欲を見せた。
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今回発表された新機種
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端末ラインナップの位置付け
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プレゼンテーションでは、HONEY BEE 2や、新サービスの「手描きチャット」などが動画で紹介された。
質疑応答で、目標販売数を尋ねられた土橋氏は「HONEY BEE 2は、先代モデルと比べ、実質負担額が300円増となるが、それがどの程度のハードルになるか。30万台程度、安定して出てくれれば嬉しい」とした。
東芝製の「WILLCOM LU」がW-SIMを採用したことについて、同社執行役員サービス開発本部長の黒澤泉氏は「もともとウィルコムでは、W-SIM対応端末のバリエーションを増やしたいと考えており、そこでお願いしたところ、東芝さんにも共感してもらい、今回W-SIM端末を提供してもらうことになった」と説明した。
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「営業の“弾”は揃った」とコメントした土橋氏
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また株価下落などで景況感が悪化する中、2台目需要が薄れるとの指摘に対しては「不況によりコミュニケーションの機会を減らすということであれば、確かに2台目需要は減少するだろう。しかし。コミュニケーションをもっとはかりたいというニーズは確実にあると見ている。むしろ携帯電話に使っていた金額を有効活用すべく、ウィルコムの通話定額をえらんでもらえるのではないか」とした。
このほか今後の展開については「次世代PHSは当初、データ通信が中心となるだろう。そのため今回のラインナップとはかぶらないと考えている。ただ、ワイヤレスブロードバンドに対してどういったニーズがあるのか、現在は調査している段階。事業計画そのものは従来通り変化はない。FeliCa搭載端末についても、従前の発表通り、今年度の第4四半期でのリリースに向けて準備しているところ」と述べ、予定通りとした。
■ URL
ウィルコム
http://www.willcom-inc.com/
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(関口 聖)
2008/10/28 14:38
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