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HTC、「TouchFLO 3D」や国内戦略を解説

HTC Nippon 代表取締役社長のDavid Kou氏

デモを交えて「TouchFLO 3D」の動作を紹介
 HTC Nipponは、都内で記者向けの説明会を開催し、Windows Mobile上で動作するユーザーインターフェース(UI)「TouchFLO 3D」について概要や世界観を説明するとともに、日本市場での端末戦略を解説した。

 「TouchFLO」は、タッチパネルを搭載したWindows Mobile端末上で動作するUIで、基本的な機能をタッチパネル上の操作で簡単に行えるよう、まとめているもの。その進化版となる「TouchFLO 3D」では動きのあるアニメーションが追加され、加速度センサーなど、端末内蔵のセンサーと連動した表現も可能になっている。HTCは2008年5月にロンドンで「TouchFLO 3D」を搭載する新端末「Touch Diamond」を発表。続けてフルキーボードを追加した「Touch Pro」も発表し、発売から3カ月で30カ国、50以上のキャリアにおいて、のべ100万台を出荷するなどヒットモデルとなっている。

 「TouchFLOの世界観を解説する」と壇上に上がったHTC Nippon 代表取締役社長のDavid Kou氏は、「2008年、2009年は“タッチ”だけではない。これまでフルブラウザでインターネットにアクセスするのはある意味で複雑だったが、2008年以降は、より使いやすい、モバイルインターネットの時代になる」と予測。タッチパネル搭載端末として海外市場で成果を上げているTouch Diamondが、インターネットの利用にもフォーカスしている点をアピールした。同氏は「電話をかけるように簡単にWebにアクセスでき、片手で操作できる。これらの体験を生活の一部にしてもらいたい」と述べるとともに、デザインへの取り組みにも言及。「ニューヨーク近代美術館に置いても恥ずかしくない物を作れと号令をかけ、何百ものデザインの結果、Touch Diamondが生まれた。先端的な素材や金属を使い、スイス時計のように精巧だ。道の向こうからでも分かるようなデザインに仕上がっている」と述べ、Touch Diamondの特徴的なダイヤモンドカットの背面や、シンプルな矩形のボディを披露した。

 その一方で同氏は、「Touch Diamondのブレイクスルーは、内部のUIにある。UIのデザインに非常に配慮し、片手で操作できるようにした」と語り、そのヒットの重要な要素としてTouchFLO 3Dを紹介し、操作方法や動作の様子をデモを交えて解説した。


日本向けのカスタマイズが重要

世界戦略製品のTouch Diamondが日本市場にも投入される
 日本市場での今後の戦略については、背面がダイヤモンドカットのままの、海外市場で販売している「Touch Diamond」「Touch Pro」をNTTドコモ、ソフトバンクモバイルの2キャリアから提供することを紹介し、「これまでとは違い、世界戦略製品を日本でも同時期に投入していく。日本市場の重要性を認識している」と解説。国内展開にあたってのポイントとして、「キャリアメール」「絵文字」「日本語入力・予測変換」などに加え、「英和・和英辞書」「ナビゲーションアプリ」といった機能にも対応していくとした。同氏はグローバル端末の日本市場への投入であっても、日本向けのカスタマイズが重要とし、オープンプラットフォームとしてのWindows Mobileのアプリケーション開発をサポートしながら展開していく方針を示した。

 同氏はまた、「日本の携帯電話市場が転換期を迎えている」と市場動向を踏まえ、オープンプラットフォームの端末が拡大することで「日本の携帯がガラパゴス化から脱却する」と語るとともに、購入後のカスタマイズやアプリの追加で長く使えるスマートフォンを積極的に展開することで、今後3年で「日本市場のシェア5%の獲得を目指す」と目標を語った。


スマートフォンとTouch Diamond 変革期を迎えている業界でシェア拡大を狙う

 質疑応答の時間では、「Touch Diamond」と「Touch Pro」の違いについて問われると、QWERTYキーボードの搭載、外部メモリカードへの対応(Touch Pro)といった違いにとどまるとして、基本機能に大きな違いはないと回答された。海外で発売されているHTC製のAndroid端末の、国内投入の可能性については、「近い将来、日本市場で見たいと思っている」と前向きに検討していきたいとする姿勢が明らかにされた。音楽配信などの、端末購入者向けサービスを展開する可能性については、「詳細は話せないが、期待してもらえれば」とこちらも前向きに検討している姿勢が明らかにされた。


会場に展示されたデモ端末

Touch Diamond(海外版のボディ) 海外版Touch Diamondのボディに日本語化されたソフトウェアが搭載されていた

イー・モバイル版TouchDiamond(S21HT)とUSBクレードル充電スタンド ドコモ版ソフトウェアが起動する様子。ボディは海外版Touch Pro

Touch Proはスライド式のフルキーボードを展開すると、横向きのアイコンメニュー画面に切り替わる Touch Proの裏側。背面は半つや消しのブラックで、エッジもややなめらかになっている

フルキーボードを搭載しながら、閉じた状態の厚さは18mmに抑えられている


URL
  HTC Nippon
  http://www.htc.com/jp/

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HTC Nippon社長に国内戦略を聞く


(太田 亮三)
2008/10/15 16:51


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