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KDDI小野寺社長定例会見、「auまとめトークは固定電話拡大策」

KDDI小野寺氏

KDDI小野寺氏
 KDDIの小野寺正社長は25日、定例会見を行ない、新たな料金施策として発表した「auまとめトーク」などについて言及した。

 小野寺氏は、「固定電話の顧客数を増やすことが基本戦略。auケータイからアプローチしたFMC(固定と携帯の融合)サービスと位置づけており、訴求する上では通話料の無料化が最もわかりやすいと判断した」と語る。

 KDDIが提供する固定アクセスサービスである「ひかりone電話サービス」「メタルプラス電話」「ケーブルプラス電話」については、「auおうち電話」と総称し、「おうちとケータイをまとめるとお得なサービス」として提供する。「auまとめトークの導入により、auの固定電話から、友人、知人を含む3000万人のauケータイ宛に、無料で通話できるようになる」(小野寺氏)という。

 KDDIでは、これまでFMCへの取り組みとして、2001年9月に導入したauの携帯電話から自宅への通話料を半額としたサービスを皮切りに、2005年5月には固定電話とau回線の請求書をまとめると105円引きとなる「KDDIまとめて請求」を開始した。2007年9月には、「au」をKDDIのコンシューマサービス全体のブランドと位置づけ、auの携帯電話サービスと固定サービスのポータル連携を実現した「au oneポータル」サービスを開始するなどの取り組みを行なってきた。


これまでのFMCサービスへの取り組み auまとめトークは固定サービス拡大に向けた施策
これまでのFMCサービスへの取り組み auまとめトークは固定サービス拡大に向けた施策

 今回発表された「auまとめトーク」は、こうした取り組みを背景に、携帯電話と固定電話を持つ強みを発揮できるKDDIならではの新たなサービスと捉えている。

 「auケータイを保有しているのは1370万世帯。そのうち『auおうち電話』に加入しているのは約180万世帯。残りの1190万世帯がターゲットとなる。auケータイをフックに、『auおうち電話』の契約数を増やす考え」とした。


auまとめトークの概要 ターゲット層は、KDDIの固定サービスを利用していない、auケータイユーザー
auまとめトークの概要 ターゲット層は、KDDIの固定サービスを利用していない、auケータイユーザー

 小野寺氏は、「他社のFMCサービスに比べて、簡単に移行できるようにした。現在利用中のNTT加入電話の番号をそのまま利用できるようにしているほか、面倒なNTT加入電話の休止手続きもKDDIが代行する。さらにフルチェンやナカチェンをはじめ、KDDIが提供するさまざまなサービスのユーザーとのタッチポイントとして、auショップを活用する。来店客に対して、auまとめトークのメリットを訴求し、固定アクセス回線の契約数拡大を図りたい」と語った。


auショップでのユーザーにアプローチを強化

auショップでのユーザーにアプローチを強化
 今回のサービス開始の背景には、固定アクセス契約数の増加が、事業基盤を固める上で重要との認識がある。

 小野寺氏は「固定系サービスの収入は、アクセスラインを持っていることに影響するが、NTT東西が持つ固定系のシェアは圧倒的だ。固定におけるNTTの独占を排除するには、当社自身が直収回線を一定数まで増やす必要がある。今回のサービスはその手段となる」と語る。

 また「NTTは、『ユーザーの要望があるため、FMCサービスを実施したい』と言っているが、アクセスラインの開放を抜きにして、NTTのFMCサービスは認められるべきものではない。英国のBT(British Telecom)は自らオープンにしてから、サービスに取り組んでいる。自らなにもせずにFMCサービスをやりたいというのは、独占企業として問題である」と強い口調で批判した。

 KDDIでは、auまとめトークの導入により、約20億円の減収が見込んでおり、「すでに今期の業績には折り込み済み。どれぐらいの固定電話ユーザーを増やすかは営業戦略上、回答できない」とした。


auまとめトークのメリット 各種固定サービスは「auおうち電話」と呼ばれる
auまとめトークのメリット 各種固定サービスは「auおうち電話」と呼ばれる

 このほか、iPhoneに関しては、「なにかしらの影響は出ると思っている」としながらも、「米国の例を見ても検討しているが、どこまでの影響が出るのか見えない。iPhoneへの対策をどうというのではなく、これまでの提供しているサービスや施策によって対応していくことになる」とした。また、「インターネットなどの情報によると、米AT&Tは、iPhoneに325ドルの販売奨励金を支払っているとされており、それにストリートプライスを加えると仕入れ金額となる。その点では決して安い金額ではない」などと述べた。

 フィルタリングサービスについては、現在導入しているブラックリスト方式に加え、新たに選択制(ユーザー自身でフィルタリング対象を決める方式)を導入することに言及。「年度内にはやりたいが、時期については未定」とした。



URL
  KDDI
  http://www.kddi.com/

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(大河原克行)
2008/06/25 17:47


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