KDDIは、2008年モデル12機種と関連した新サービスを発表した。3日には都内で記者向けに発表会が開催され、KDDI 取締役執行役員常務 コンシューマ事業統括本部長の高橋 誠氏が夏モデルとサービスについてプレゼンテーションを行なった。
高橋氏はまず、今夏のauのテーマについて「スポーツ」「チェンジ」「ビデオ」の3つを掲げ、それぞれについて解説した。
■ コンテンツや利用シーンを一緒に提供していく時代
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プレゼンテーションを行なう高橋氏
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今夏のテーマを「スポーツ」「チェンジ」「ビデオ」とした
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「スポーツ」については、2008年1月に発表した春モデルから「au Smart Sports」としてサービスが提供されているが、高橋氏は「音楽の次に力を入れてきた。すでに十数万人が『Run & Walk』を楽しんでいる」と好調な推移を紹介した。
大きなサービスでは「必ずベストパートナーと共に」展開してきたという同氏は、今夏よりスポーツ用品大手・アディダスとのコラボレーションを発表。「これからは、コンテンツや利用シーンを一緒に提供していく時代」と述べ、アディダスとウェアやイベントなどさまざまな展開を行なっていくとした。
そして、「スポーツを楽しむために生まれた携帯」として「Sportio」やモーションセンサー搭載端末を紹介。スポーツに注力した端末では、「カロリーカウンター」「BEAT RUN」「パーソナルトレーナー ダウンロード」「繋がり機能」の4つの要素を打ち出していくとした。
高橋氏はまた、「異色のコラボレーションに期待して下さい」と述べ、さらなるコラボレーション展開を予告した。
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2008年夏モデルと対応機能
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マラソンイベントなど、スポーツコンテンツを後押しする出来事も
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アディダスとのコラボレーションも本格的に展開
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「Run & Walk」では4つの機能を展開
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■ フルチェン、ナカチェンで「自分らしいケータイ」
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「フルチェン」
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「フルチェン」については、「着せ替えケータイとは全くコンセプトは異なるもの。自分仕様の新しいケータイ、自分らしいケータイ」と述べ、4つのパーツで外装すべてを交換できる特徴を紹介した。「ナカチェン」については、「端末内のメニューはauが決めてきた。ここを、みなさんに使ってもらった方が良いというもの。auショップで、ユーザーと対話をしながら、ユーザーの好みに合った仕様に変えてもらえる」と語り、店頭でのカスタマイズサービスとしての位置付けを語った。
同氏はこれらの“チェンジ”にまつわるサービスについて、「携帯のブランド価値が多様化している。単純な着せ替えではなく、ここまで完全に変えて、価値観を提供する」と語り、一歩踏み込んだカスタマイズサービスとして提供していく方針を明らかにした。
■ ケータイで映画を持ち歩く時代
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「LISMO Video」で映画を1本提供
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「ビデオ」については、「お待たせした」と前置きした上で、「LISMO Video」の提供開始により、映画などのコンテンツをまるごと1本提供できるサービスがスタートしたことを発表した。
同氏は「これまでも、画質にこだわった有機EL採用端末を展開してきた」と既に画質重視のラインナップを展開してきたとし、「ケータイで映画を持ち歩く時代」と動画サービスの進展をアピールした。
■ 「シンプル 980」
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シンプルコースが拡充される
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高橋氏からは、料金プランと販売施策についても触れられ、「W61S」と2008年の夏モデルから、シンプルコース向けのより低廉な料金プランと、シンプルコースにおける割賦販売の導入も発表された。
新しいシンプルコースに追加される「プランSSシンプル」では、「誰でも割」の併用で基本使用料が980円になることが紹介され、夏モデルの展開に合わせて、「シンプル 980」としてアピールしていくことも明らかにされた。
高橋氏はプレゼンの最後に、「いろんなライフスタイルを提案し、動画も一番バッターで突き進んでいきたい。料金プランも拡充し、頑張っていきたい」と語り、個性的な端末やサービスをアピールした。
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新シンプルプランを提供
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「シンプル 980」として訴求
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このほか質疑応答の時間では、フルサポートコースとシンプルコースの割合について問われると、高橋氏は「比率は公表していないが、どちらが主力ということはない。多様化する中での選択で、ユーザー動向で決まってくるだろう」とした。また、春モデルの発表会で言及されたスマートフォンの投入については、「検討を進めている。スペックもそれなりのものにし、内容を詰め、然るべきタイミングで出していきたい」と回答した。
■ おすぎ「映画館がポケットに入っちゃう」
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「LISMO Video」を体験するというトークセッションに登場したおすぎ氏
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発表会では、タレントで映画評論家のおすぎ氏が登場し、「LISMO Video」を体験するトークセッションも催された。おすぎ氏は映像や音、字幕の見やすさなどに対する不安を語っていたものの、ワイヤレスヘッドホンを装着し「Woooケータイ W62H」で映画を見ると「おわっ。字幕も見られるし絵もキレイ。きゃぁウソみた~い。ええ!? コワイですねでもコレは。映画が見られるといってビデオが来たとき以来の衝撃。音もいいですねぇ~。映画館がポケットに入っちゃう。恐ろしいですねぇ」ととにかく衝撃を受けた様子。おすぎ氏は「どうしてこんなに綺麗にみえるのかしらねぇ?」と高橋氏に問いかけると、高橋氏は、有機ELで品質の高いものを採用していると説明した。
「LISMO Video」で観る際におすすめの映画では、「SFXやCGを多用したマトリックスやスパイダーマン。ミュージカルも踊った時のステップの音が聞こえそう。アニメーションはこの端末で観たらスッキリと見られそう。あと、ドラマも。海外ドラマもブームだけど、1話ごとで見るのも楽じゃないかしら」とおすすめのジャンルを紹介。
おすぎ氏からは「でも一言だけ。できれば映画は映画館で見ていただきたいですね」と映画評論家ならではの意見も飛び出したが、「DVDプレーヤーを持って歩けるようなもの。60年間映画を見ていますけど、革命が起きたみたい」と「LISMO Video」や端末を絶賛した。
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ワイヤレスヘッドホンで視聴中
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有機ELなど画質にも驚いた様子を隠さなかった
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■ URL
ニュースリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0603/
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(太田 亮三)
2008/06/03 21:58
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