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ドコモの春商戦戦略、学生層に705iをアピール

 NTTドコモは10日、報道関係者向けに今春の商戦期に向けたプロモーション戦略説明会を開催した。あわせて705iシリーズの実機が披露されたが、今春の同社戦略は、705iシリーズを中学~高校生を中心とした学生層に向けてアピールすることが紹介された。


好調な905iシリーズ

プレゼンを行なったドコモ石川氏

プレゼンを行なったドコモ石川氏
 プレゼンテーションを行なった、同社宣伝部プロモーション担当部長の石川 貴浩氏は、まず905iシリーズの販売状況から説明を開始した。

 905iシリーズの投入にあわせて提供が開始された、端末代金の割賦が可能な料金プラン「バリューコース」については、昨年12月16日に100万契約を突破したことが明らかにされていたが、同氏によれば、まもなく200万契約に達する勢いだという。バリューコース選択率は約95%とのことで、バリューコース契約数は100万以上、ベーシックコース契約数は5万以上となっている。また、905iシリーズの販売数は、904iの1.6倍。調査会社のデータによれば、12月の販売実績で上位5位を見ると、1位はP905i、2位はSH905i、3位はN905i、4位はF905i、5位はW53CAになることが明らかにされた。

 同社が街頭で行なったインタビュー映像もあわせて公開され、そこに登場した人々から、905iシリーズの認知度の高さやデザイン性が評価されていること、割賦対応のバリューコースは初期費用が少なく済むため購入しやすいことなど、市場の反応が紹介された。

 石川氏は「新販売方式の導入前、当社はバリューコースがどうなるか心配していたが、想定以上で驚いている」と同社内部の反応も紹介した。


春商戦は905i+705i

春商戦は純増数が他の季節より多く、新規ユーザーの獲得チャンス

春商戦は純増数が他の季節より多く、新規ユーザーの獲得チャンス
 国内の携帯電話の新機種は、春モデルや夏モデル、そして秋冬モデルとして投入される傾向にある。705iシリーズは、ドコモにとって2008年春モデルと言えるタイミングで登場する予定だが、その春商戦はどのような特徴があるのか。

 石川氏によれば、春商戦は純増数が1年間で最も多く、他の時期の約2倍に達するという。春に携帯電話を購入するユーザーは10代が多く、夏・冬と比べると約8倍になる。特に、中学や高校に進学するタイミングで購入するユーザーが多く、男子は15歳で、女子は12歳で購入する傾向が高い。

 入学にあわせて携帯電話を手にする層に対して、携帯電話を購入した理由と端末を選ぶ基準を調査したところ、購入理由としては「家族・友達との連絡」が多く、女子は加えて「防犯」という回答が多かった。端末購入は、デザインや音楽再生機能、カメラが男女共通の要素となり、男子ではゲームやワンセグが、女子はデコメールやきせかえツールがポイントになっていることが明らかにされた。


春商戦の特徴は、10代ユーザーが多いこと 10代の中でも、中学に進学する12歳の女子、高校に進学する15歳の男子の割合が高い
春商戦の特徴は、10代ユーザーが多いこと 10代の中でも、中学に進学する12歳の女子、高校に進学する15歳の男子の割合が高い

親にもアピール

ドコモの春商戦戦略

ドコモの春商戦戦略

“五”と記された五角形の板と鉛筆を持つ「合格ドコモダケ」

“五”と記された五角形の板と鉛筆を持つ「合格ドコモダケ」
 石川氏は「親よりもおそらく友達とのコミュニケーション目的が本音ではないか」と分析する一方、未成年ユーザーの携帯電話購入には、親権者の意向が大きな影響を与えるとも指摘。

 ドコモとしては、905iシリーズを春商戦でもプッシュし、さらにデザイン性などの特徴を持つ705iシリーズの投入によって、学生層にアピールする一方、親に対しては「安全・安心」「料金」といった点を伝えることを目指していくという。親としては、携帯電話を買い与える目的として、連絡手段や防犯という点が強く出ており、家族向け割引サービスの存在もあって、子供の携帯電話も親と同じキャリアになるよう選ぶ傾向にある。

 広告で用いるキャッチコピーとは別に、ドコモ内部では、今春のテーマとして「それぞれの春、それぞれのドコモ」と定めるとのことで、石川氏は「親と子供への訴求ポイントは異なる。子供には端末の魅力や新しいクラスメートとのコミュニケーションなどを伝えたい。親御さんには安心・安全を中心にアピールしたい」と述べた。905iシリーズとの差別化要因としては、個々の端末の機能性やデザイン性などのほか、905iシリーズよりも安くなる見込みとのことで、価格でも違いを出していくという。

 また、同社では子供向けの携帯電話として「キッズケータイ」を提供しているが、石川氏は「春商戦の主役とも言える中学~高校生は、子供っぽいものを嫌う年代。大人向けとも言える705iシリーズでも受け入れられる」との考えを示した。分割購入と一括購入のどちらが選ばれるかなど、購入行動の傾向については、予測がつかず、市場の動きを見守っていくという。

 石川氏は、春商戦としては、新規ユーザーの獲得に向けてPR活動などに注力する考えを示したが、1年を通じたドコモの戦略は5,000万を超える既存ユーザーを重視する傾向にあるとも語っていた。

 このほか705iシリーズの発売時期が受験シーズンということもあり、NTTドコモ中央では、同社のキャラクターであるドコモダケが受験生を応援する「合格ドコモダケ」のストラップを制作。関東甲信越地域でプレゼントキャンペーンが実施される予定。


子供がケータイを持つ理由 子供の端末購入は、親の意向が強く影響する
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春商戦に向けたドコモのプロモーション活動
春商戦に向けたドコモのプロモーション活動


URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/

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(関口 聖)
2008/01/10 18:39

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