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ウィルコム喜久川氏
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報道陣に認定書を披露した
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21日、総務省で2.5GHz帯の特定基地局開設計画の認定式が行なわれた後、ウィルコム代表取締役社長の喜久川 政樹氏が報道関係者の取材に応え、免許獲得の喜びを語った。
喜久川氏は、少し興奮した面持ちで「確率は1/2、今日まで(認定されるかどうか)不安だった」とその心情を吐露。ただ、これまで行なってきた取り組みはきちんと伝えていたということで、「自信はなかったが、真剣さでは一番だった」とした。総務省内に社員を派遣していたものの、なかなか確定情報を得られず、インターネット上のニュースで認定されたことを知ったという。
ウィルコムの事業計画は、11月22日の公開カンファレンスで明らかにされている。商用サービスは2009年10月開始予定で、その半年前の同年4月に試験サービスが開始される予定。人口カバー率は2011年度末で56.6%、2012年度末には90.6%を目標とし、2015年度末時点で約390万加入の獲得を目指す。想定APRUは4,000円以下、設備投資は2015年度末までに約2,000億円(年間数百億円レベル)とされている。この事業計画通りに進捗するかどうか尋ねられた喜久川氏は「問題ない」と不安視する声を一蹴した。
3カ月連続で純減を記録したことについては、「過去数年を振り返れば、新規参入したところを除き、他社も純減を記録している」と述べた一方、「スマートフォンが伸びており、落ち込んだ部分をカバーしたい。スマートフォンの新機種についてはコメントできないが、そう長くお待たせすることはないだろう」と述べた。携帯陣営がデータ通信サービスに注力してきたことを受け、ウィルコムのアドバンテージがなくなってきた状況だが、次世代PHS事業が展開できるという目処がついたことで、現行サービスから次世代PHSに繋げる戦略を立てやすくなったとの認識を示した。もっとも、次世代PHSがスタートしたとしても、現行方式は継続して注力していく方針だという。
WiMAXと次世代PHSという異なる規格が採用されたことについては、「違う技術だからこそ多様な選択肢が提供できる」と、そのメリットを指摘した。特に技術方式の違いについては、いわゆるソフト無線技術の発達により、ソフトウェア側でカバーできる部分が多くなってきたとして、WiMAX陣営がノートパソコンに通信チップを内蔵させる戦略を採ったとしても、同じ周波数帯である以上、次世代PHSにも対応しやすい環境になるとした。そのためには、パソコンメーカーとの協力が不可欠とも語っていた。
アイピーモバイルが返上した2GHz帯については、「2.5GHz帯獲得に頑張ってきて疲れた。今は何も考えられない」として、もし2GHz帯への割当方針が出たとしても、現時点では取得に動く考えがないことを明らかにした。
■ URL
ウィルコム プレスリリース
http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/press/2007/12/21/index_01.html
■ 関連記事
・ 総務省、KDDI系とウィルコムに2.5GHz帯免許割当
・ 総務省、ワイヤレスブロードバンド企画とウィルコムに認定書
(関口 聖)
2007/12/21 20:40
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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