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ドコモ、PHS専用端末を使う音楽配信サービス「M-stage music」

松下通工製のM-stage music対応端末『Picwalk P711m』
 ドコモは、ドコモのPHSを利用した音楽配信サービス「M-stage music」を発表。サービス開始は1月15日で、同日に専用端末第1弾の松下通信工業製「Picwalk(ピックウォーク) P711m」を販売開始する。

 「M-stage music」は、専用端末からドコモのインターネット接続サービス「mopera(モペラ)」に接続し、楽曲データを試聴したり、端末に有料ダウンロードすることにより、楽曲データを購入できるサービス。利用料金は、専用PHS端末のPHS基本使用料のほか、M-stage music付加機能使用料が月額200円。このほか、M-stage musicを利用する際の通信料が通常の通話と同様に、1分あたり15円かかる。また、楽曲データをダウンロードによって購入する場合は、1曲あたり150~350円の料金が別途かかる。なお、M-stage musicの付加機能使用料(200円/月)については、5月31日まではプロモーション期間として、無料となる。

 楽曲などのコンテンツを提供するコンテンツホルダーとしては、エイベックス、日本クラウン、パイオニアLDC、ポニーキャニオン、ヤマハなど15社が参加を表明。サービス開始当初は500曲を超える楽曲(フルダウンロード450曲、ストリーミングのみ約70曲)の提供を予定しており、夏ごろをめどに約3000曲程度まで増やす予定であるという。またドコモによれば、ソニー系列のレコード会社も提供を予定しているほか、現在参加を検討している企業が多数あるとのことだ。

 専用端末第1弾となる「Picwalk P711m」は、記録メディアとしてSDメモリカードを採用。本体には64MBのSDカードが付属する。価格はオープンプライス。M-stage musicに対応するほか、簡易ブラウザを搭載しており、Compact HTMLで記述されたホームページの閲覧が可能。256色カラー液晶を搭載し、楽曲データに付属するジャケット写真などの画像表示にも対応する。連続通信時間は約2.5時間(64kbps通信時、32kbps通信時は約3時間)、連続音楽再生時間は約5.5時間。充電時間は約2.5時間。通話機能は持たないが、別途通信カード(Mobile Card Triplex N、DC-6S for Doccimo、モバイルカードデュオ)を用意することにより、パソコン通信などデータ通信には利用できる。本体サイズ104×48×21(縦×横×厚)、重量約81g。


 「M-stage music」では、試聴はサンプリングレート32kbit/秒のストリーミング(端末への保存不可)、購入はサンプリングレート128kbit/秒の楽曲データをダウンロードする。楽曲データはおよそ1分あたり1MB程度の容量になり、付属する64MBのSDカードには約60分の楽曲データを収録できる。また、別途専用ソフトとSDカードアダプタを購入すれば、SDカードに収めた楽曲データを、パソコンに転送することができる(ただし、パソコンでは再生はできない。あくまで購入した楽曲データをストックする場所としてパソコンのハードディスクが利用できるだけ)。

 「M-stage music」で提供する楽曲データの圧縮方式は、松下通工製専用端末が対応するAAC圧縮フォーマット。4月頃にはソニーからメモリースティック採用の対応端末の発売を予定しており、こちらはOpenMGフォーマットに対応する。このため、ソニー端末発売時には全楽曲はAACフォーマットとOpenMGフォーマットの両方で提供される予定だ。また、このソニー端末は今回同時発表されたPicwalk P711mでは対応していない音声通話機能も持つ予定だという。

 PHSでの音楽配信については、DDIポケットが11月から、三洋電機・日立・富士通・日本コロムビアの4社が共同開発した携帯電話・PHS向けの音楽配信システム「ケータイdeミュージック」を採用した「Sound Market」サービスを開始している。このため発表会で「先行するDDIポケットに対するM-stage musicの優位性とは」という質問があり、これに対してドコモでは、「こうしたサービスでもっとも大事なのはコンテンツ。発表した15社以外にも、話の進んでいるコンテンツホルダーが多数あり、コンテンツの充実には力を入れていきたい」と述べた。

 またドコモではW-CDMA(IMT-2000)の導入を5月に控えており、W-CDMAでは広帯域を活かしたマルチメディアサービスが期待されているが、W-CDMA導入後のM-stage music/M-stage visualの位置付けについては、「M-stage music/visualともにW-CDMA端末でコンテンツを利用できるようになる予定だが、W-CDMAはこれから全国ネットワークを構築していくため、カバーエリアの充実はこれからになる。一方PHSは人口カバー率ですでに92%に達しているため、PHSでの音楽/映像配信は並列して行なっていく」としている。また、W-CDMA導入前にPHSで音楽/映像配信サービスを開始し、いろいろな面でW-CDMAへとつなげていく意義もあると述べた。W-CDMAについてはまだ料金などは決まっていないため、M-stage music/visualを最大384kbpsのパケットで提供するか、あるいは64kbps回線交換で提供するかも未定だというが、どちらかといえばダウンロードがより高速に行なえるパケット通信で考えたいという。

M-stage music M-stage music
M-stage musicの、「M」はMultimedia、Mobile、Musicなどを、「stage」は次なるドコモのサービスステージへというイメージを示すという。M-stageのロゴは、先に発表されたM-stage visualと共通 「Picwalk P711m」。厚みは約21mmとスロット内蔵のわりには薄いが、普通のケータイに比べて縦が短いため、一見ずんぐりして見える
M-stage music M-stage music
コネクタは、携帯電話タイプのコネクタを採用。このため充電時間は約2.5時間と通常のPHS端末に比べずっと短縮されている 本体右側面にあるSDカードスロット。本体には64MBのSDカードが標準で付属する



URL
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/01/whatnew0105.html


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(工藤 ひろえ)
2001/01/09 09:30

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