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総務省 関東総合通信局長の江嵜 正邦氏(左)と、ワイヤレスブロードバンド企画 代表取締役社長の田中 孝司氏(右)
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KDDI、インテル、JR東日本などによって設立されたワイヤレスブロードバンド企画は11日、新たに割り当てられる2.5GHz帯でWiMAX事業を行なうための免許申請を行なった。
11日正午前には、ワイヤレスブロードバンド企画 代表取締役社長の田中 孝司氏が総務省 関東総合通信局を訪れ、同省 関東総合通信局長の江嵜 正邦氏に申請書を手渡した。
ワイヤレスブロードバンド企画は、2.5GHz広帯域移動無線アクセスシステムにおける、特定基地局開設計画の認定取得を目的として設立された会社。KDDIを筆頭、にインテル キャピタル、JR東日本、京セラなどが出資している。
■ WiMAX事業の免許「必ず取れると思っている」
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ワイヤレスブロードバンド企画 代表取締役社長の田中 孝司氏
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同省にて免許の申請を終えた田中社長は、「標準化からトライアルの実施、免許申請と、やっとこの日が迎えられた。どちらかというと晴れ晴れとした気持ち」とコメント。2.5GHz帯を使用したWiMAX事業の免許は最大2社に割り当てられる方針とされているが、同社が申請した時点ですでに計3社が申請している。この点については「必ず取れると思っている」とし、「我々はWiMAXの技術をずっと作ってきた。早期にサービスを開始できる技術力が他社より抜きんでている」と強みをアピールした。
WiMAXの利点については、「WiFiのように常時つながる環境が、家の中、ビルの中など広域で展開でき、端末から直接ネットワークに接続できる。グローバル標準を取り入れており、例えば米国で発売した製品を日本でも展開できるのはユーザーにとっても大きなメリットになるだろう」と述べた。
WiMAX事業そのものへの取り組みについては、「今はパソコン向け通信カードと携帯電話という2つの流れだが、WiMAXでは新しいワイヤレスブロードバンドの機器が登場するのではなないか。我々はWiMAXを社会インフラにしたいと思っている。そういった新しい通信機器を含めた、新たな市場を作っていけたらいい。携帯電話は電話機を中心に市場を作っていくが、WiMAXは新たなデータ通信事業と位置づけている」と語り、WiMAXによる新たな通信市場の創出に意気込みを見せた。
一方、大手プロバイダ各社がソフトバンク、イー・アクセスなどにより設立されたオープンワイヤレスネットワークに参画している点については、「各プロバイダからは、排他的なものではないと聞いている」とした。
なお、新たに割り当てられる2.5GHz帯の免許は、年末までに付与される事業者が決まる見込みとなっている。
■ URL
KDDI
http://www.kddi.com/
インテル キャピタル
http://www.intel.com/jp/capital/
JR東日本
http://www.jreast.co.jp/
京セラ
http://www.kyocera.co.jp/
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(太田 亮三)
2007/10/11 12:56
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