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NTTドコモは、室内や店舗内など、FOMAの電波が届きにくい限られたエリアをカバーする小型基地局装置を開発、今秋から運用を開始する。
今回発表された小型基地局は、大きさが135×184×40mm(高×幅×厚)、重さが約0.6kg。2GHz帯のFOMAに対応し、ソフトウェア更新によってHSPDAに対応することもできるが、実際にHSPDAに対応するかどうか現時点では決まっていない。出力は20mWで、カバーできる範囲は半径数十m程度となる。これまでもドコモでは、屋内のエリアカバーを充実させる小型基地局を提供してきたが、今回の製品は「フェムトセル用」と銘打たれ、さらに狭い範囲をカバーすることが想定されている。
フェムトセルとは、固定網と携帯電話の融合サービスを実現する要素の1つとして語られることが多いが、今回ドコモが開発した小型基地局は、現行の法制度に沿った運用スタイルとなり、従来の基地局の最小版と言える。接続できる固定網は、NTTの光ファイバ専用線(ダークファイバー含む)のみで、その専用線は今回の小型基地局だけに用いる。回線設置工事や維持費用、基地局そのものの設置工事費などはすべてドコモ側が負担する。
また、申込後は設置予定箇所の電波状況を調査し、干渉を抑える調整を行ない、基地局としての免許を得てからという過程を経る。申込から設置までは、申込の数にもよるが、ドコモでは4~5カ月かかると見ている。なお、受付開始時期や設置に至る細かな手続きについては未定。
ドコモでは「これまでの屋内用小型基地局と比べ、価格は1/6程度になり、地下やビル高層階のエリアを充実させる場合、従来より設置できる基地局の選択肢が増えたことになり、より効率的に展開できる。これによりFOMAのエリアを補完し、屋内の品質向上を図る」としている。
7月18日~20日に東京ビッグサイトで開催される「WIRELESS JAPAN 2007」の同社ブースでも展示される予定。ただし、電波は発さず、電源につないで壁に掛け、利用シーンを想定した展示になる。
【お詫びと訂正 07/07/11】
記事初出時、小型基地局の電波出力値を「12W以下」としておりましたが、正しくは「20mW」です。お詫びして訂正いたします。
■ URL
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/070710_01.html
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(関口 聖)
2007/07/10 17:13
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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