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Valistaは、同社の日本支社長に野澤裕氏が就任したと発表した。野澤氏は、ソフトバンクモバイル出身で、日本BEAシステムズ時代には通信におけるJava技術の利用促を図る団体「JT4T推進委員会(Java Technologies for Telco Initiative)」を設立した人物。
アイルランドに本拠を置くValistaは、決済や売上分配などのソリューションを提供する企業だ。同社の決済ソリューション「PaymentsPlus」は、国内ではNTTドコモのモバイルコマースサービスである「DoCommerce」に採用されている。
2007年は、アイルランドと日本の外交が開始されて50周年目の節目の年となる。海外で決済ソリューションをグローバル展開するValistaは、欧州・米国についで日本を第3の市場と捕らえ、野澤氏を支社長に迎えて国内展開を強化していく考え。
固定と携帯のシームレスな利用を実現する「FMC(Fixed-Mobile Convergence)」に向けて、次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)の構築検討されている。通信が今後さらに広帯域化すると予想される中、野澤氏は、「日本では、通信だけでなく、ネット家電やデジタルコンテンツサービス、電子マネー、電子商取引、ポイントサービスなど、それぞれの分野が成熟しつつあるが、それら異なる分野をつなぐものがない」と語る。
たとえば、固定と携帯のそれぞれの通信費などを1つにまとめられると都合がいい場合もあるだろう。さらに、通信料を払った際に発生したポイントで、デジタルコンテンツがダウンロードできたり、電子マネーに利用できたりすればより便利かもしれないし、量販店で購入した際のポイントなどを他社でも利用できればさらに使いやすくなるだろう。
Valistaでは、決済時のリアルタイム経理処理や合算請求、カスタマーケアといった部分を提供するほか、売上げを他社で分配する「SettlementPlus」といったソリューションも展開している。ユーザー側には、クレジットカードや電子マネー、ポイントや電話料金などと合算した支払いといった複数の支払い手段を提供しつつ、コンテンツ料や通信費用、広告料などを関わった各企業へ分配できるわけだ。リアルタイムに経理処理が行なわれるため、月払いの代金回収リスクも緩和されるという。
野澤氏は、さまざまな業種で展開されているサービスを繋げるためのハブとなる企業の必要性を語る。賛同する企業らとともに、国内携帯電話市場に水平分業型のオペレーション基盤を構築したい考えで、その中でValistaは、決済部分の裏方を担当。通信が高度化しオープン型のシステムに向かう中、こうしたバリューチェーンの形成が期待されているという。
■ URL
Valista
http://www.valista.com/japanese/
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(津田 啓夢)
2007/05/25 16:20
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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