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ノキア、ビジネス向けの「E61」日本語版を発売

Nokia E61
 ノキア・ジャパンは、フルキーボードを搭載したビジネス向けの端末「E61」を12月下旬をめどに発売すると発表した。法人向けの販売に加え、個人向けでは「Nokia store」、および「Nokia Online shop」でも販売される。オンラインショップでの価格は57,540円。

 「E61」は、国内では6月に発表され、日本語版が秋以降に投入されることが明らかにされていた。同時に発表されていた「E60」は商品ライフサイクルの理由で今回国内投入が見送られることが明らかになったが、「E61」については法人向けソリューションなどと合わせて展開される。

 8日には都内で記者向けの発表会が開催され、「E61」と法人向けのソリューションの販売戦略が説明された。


ノキア・ジャパンの森本氏

E61で法人向けに本格展開を開始
 始めに登壇したノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ事業部 カントリージェネラルマネージャーの森本 昌夫氏は、「E61」とその戦略を説明した。

 森本氏は、国内のビジネスシーンでは携帯電話の利用が個人レベルであることを指摘した上で、「企業向けの携帯の選択基準は今後数年で変わってくるだろう」と述べ、ビジネスツールとして携帯電話の利用が拡大すると予想する。また、現在は製品やソリューションをバラバラの企業が提供しており、このことがビジネスツールとしての携帯端末の普及を妨げている要因になっているとした。

 同氏は「単純にデバイスだけではなく、セキュリティやデータと連携するソフトウェアが鍵になる」とし、企業の持つデータとの連携や、それを活用するソフト、そして端末までをすべてノキアとそのパートナーで提供できるとし、「E61」とともに開始する法人向け戦略で「企業のモビライズを進めていけるだろう」と自信を示した。

 ビジネスユーザーをターゲットにしたEシリーズについては、「企業内で利用する個人のニーズだけでなく、企業のIT管理者の要件も満たす」製品に仕上がっていると紹介し、アプリケーションやメール、企業内のPBXと連携する各パートナーとのソリューションを紹介した。

 eメールソリューションについては、ノキアが買収したインテリシンクのほか、RIMのBlackBerryのソリューションも紹介。BlackBerryは北米を中心に普及しているが、「近々、日本でも同様の市場が立ち上がると見ている」と述べると共に、「BlackBerryと競合しているように思われるかもしれないが、技術的には提携しており、BlackBerryコネクトというソフトを提供している。日本語の端末でBlackBerryをサポートするのはE61が初めてではないか」とし、E61でさまざまなeメールソリューションが利用できることを紹介した。

 PBXなど企業内の電話との連携では、アバイアやシスコ・システムズとのソリューションのほか、オープンソースのPBX「Asterisk」に対応することも明らかにされた。

 「E61」の製品サポートについても触れられ、無償・有償の2つのコースが説明された。無償の「標準サポート」では、1年間の製品保証に、ソフトウェアアップデート(予定)、基本的な電話機能の使い方などの電話サポートが提供されるほか、有償の「Access for Business Device」では、電話サポートの時間が拡大され、VoIPやeメールなどソフトウェアの利用の仕方も対象になる。

 森本氏は「E61は企業のデータ、アプリケーションにアクセスするための革新的な武器。パートナーと一緒に新しい市場を開拓していきたい」と述べ、日本の法人市場で本格的な展開を行なっていくことを明らかにした。


E61は企業のさまざまな要件を満たすとアピール 製品サポートも法人向けを用意する

ノキア・ジャパンの大塚氏

W-CDMA端末とエンタープライズ端末の位置付け
 「E61」の詳細な機能については、ノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ事業部 モバイルデバイス プロダクトマーケティングマネージャーの大塚 孝之氏から説明が行なわれた。

 同氏は、ノキアとして1996年に「Communicator 9000」を発売し、すでに10年に渡るビジネス向け端末の歴史があることを紹介。「数多くの要望を頂き、パートナーシップが培われてきた」と述べて、今回国内で販売される「E61」も豊富なノウハウに基づいた製品であることをアピールした。

 大塚氏はまた、端末はいわゆるスマートフォンというより携帯電話に近い、分かりやすい製品であることを強調。電話の発信、リダイヤル、マナーモードなどの操作は携帯電話同様に簡単に行なえるとしたほか、入力機能としてフルキーボードによる入力、予測変換入力、ユーザー辞書などを説明。HPのプリンタドライバを搭載したことで、ワイヤレスでオフィス書類が印刷できるデモも行なった。

 同氏はこのほか、セキュリティ機能やブラウザの使い勝手、Series 60 プラットフォームを採用したことで豊富なアプリケーションが用意されていることなどを紹介。「何かをやりたい、こうしたいといった要求に応えられるだけの端末で、ビジネスユーザーが自分の時間を自分で管理できるようにするための端末。日本のビジネスに新しい流れを提供したい」と述べて、日本の法人市場に対する抱負を語った。


携帯電話としてのキーも配置 薄型で、「ワンセグ対応端末と同じぐらいの重さ」(大塚氏)とした

さまざまなプッシュ型のeメールソリューションに対応 2.8インチのQVGA液晶を横向きに搭載。メールクライアントも本格的なもの

HPのプリンタドライバを搭載。ネットワーク経由でもプリントできる プリントのデモでは電池駆動のプリンタを使用。営業先などでも便利とした

E61も対応するアバイアのPBX連携ソリューション。無線LANのVoIPを3Gに切り替える「アシステッド・ハンドオーバー」では通話が途切れることなく内線を無線LANから3G網に変更可能 左の端末は、中央の固定電話の代わりの内線電話として利用。固定電話への切り替えも随時行なえる。左右の端末はいずれも無線LANのVoIPで接続

堅牢性もエンタープライズ端末の要件とし、ケース・ボディ内部はマグネシウム合金を採用 マグネシウム合金製のパーツを組んだところ 写真で背面上部のカバーの無いところはプラスチック部分となり、ここにアンテナ類を収納する


URL
  ノキア・ジャパン
  http://www.nokia.co.jp/

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(太田 亮三)
2006/12/08 15:45

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