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使いやすくなった「PCサイトビューアー」の新バージョン
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PCサイトビューアー
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auの秋冬モデルでは、W41SHを除く全てのCDMA 1X WIN端末において、新バージョンの「PCサイトビューアー」が採用されている。使いやすくなったauのフルブラウザについて、KDDIの担当者に詳細を聞いた。
「PCサイトビューアー」は、携帯電話でパソコン向けのWebサイトが閲覧できるブラウザアプリ。秋冬モデル以降のCDMA 1X WIN端末では標準搭載される、いわゆる「フルブラウザ」というものだ。PCサイトビューアーは、Opera製の組込向けブラウザソフトで、2006年夏モデルまでにプリセットされていたバージョンは「バージョン 8.0」となる。
秋冬モデルでは、新バージョンとなる「バージョン 8.5」が搭載される。既報の通り、機能追加やユーザーインターフェイス(UI)が変更されるなど、利便性が向上している。
■ 起動時間やスクロールがスピードアップ
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ケータイ Watchを表示。スクロールがスピードアップ
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従来のPCサイトビューアーでは、メニュー画面からアプリを起動すると一呼吸置いてアプリが起動したが、新バージョンでは、前バージョンから約50%起動速度が速くなっている。実際に旧バージョンのPCサイトビューアーと同時に起動してみたが、新バージョンでは、ボタンを押すとすぐにアプリが起動。
また、スクロール速度も前バージョンから約30%アップしている。担当者によれば、スクロール速度も上がっているとのことだが、特にスクロールし始めのスピードがアップしている印象で、もたつきは見られなかった。
■ お気に入りの引き継ぎも可能に
また、EZwebのトップ画面からワンボタンでPCサイトビューアーを起動したり、逆にPCサイトビューアーからEZwebにアクセスできる仕様に変更された。これにより、2つのブラウザの特徴に合わせてブラウザの切り替えが可能となった。
このほか、PCサイトビューアーで閲覧中のWebページのURLを確認し、そこからメール作成画面を呼び出す機能も追加された。メモしておきたいURLを自宅や会社のパソコンに転送したり、友人に伝えることが簡単になったというわけだ。既報の通り、ページ内の文章をコピーして貼り付ける機能なども追加されている。
なお、秋冬モデルからは、PCサイトビューアーのお気に入りリストを機種変更時に引き継げるようになる予定だ。2007年春モデルなど、秋冬モデルのユーザーが今後発売される端末に機種変更する場合に、auショップで新しい端末にお気に入りを入れ替えられるようになる。現在、LISMOやMySyncといったソフトを利用して、パソコンでも編集できるように調整を行なっているという。
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EZwebのトップからPCサイトビューアーにアクセス
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EZwebにGoogleの検索窓
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検索結果からPCサイトビューアーにもアクセスできる
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ページ情報でWebページのURLを確認
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ページ情報からメール機能が起動できる
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メール作成画面にはURLが入力されている
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本文をコピー
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コピーした文字列はメールなどに貼り付けたり、通常のコピー&ペーストとして利用できる
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■ 「PCサイトビューアー」インタビュー
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KDDIの榮木氏(左)と戸村氏(右)
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今回、話を聞いたのは、KDDIのau商品企画本部 モバイルサービス部 課長補佐の榮木志央氏と、同商品企画本部 プロダクト戦略開発部 主任の戸村健一氏のお二人。榮木氏は、ドコモのHSDPA対応端末「N902iX HIGH-SPEED」よりもPCサイトビューアーの方が速いと語った。
「通信速度自体は確かにHSDPAの方が速いのですが、通信後のアプリケーション側の処理は我々の方が速く、現状ではWebサイトの表示されるスピードは我々の方が速いのではないでしょうか」(榮木氏)。
榮木氏は、通信エリアや環境に違いがあるため、単純に比較は難しいと話していたが、デモを行なった時は少なくともPCサイトビューアーの方が速く表示され、スクロールスピードなども速かった。同氏は現状でPCサイトビューアーの方が良い結果が得られた理由として、アプケーション開発とチューニングに時間をかけて最適化している点を挙げた。なお、サービスが開始されたばかりのHSDPAとは異なり、CDMA 1X WINのカバーエリアはほぼ全国、料金面でもパケットの上限額が設定されている。今後、12月からはRev.Aも提供される予定だ。
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PCサイトビューアーは、ヘビーユーザーと一般層の両面にアプローチ
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――秋冬モデルからは、標準でPCサイトビューアーとEZwebのブラウザがプリセットされ、EZwebのトップにはGoogle検索も用意されました。今後ブラウザは統合されて行くのでしょうか?
榮木氏
たしかに議論にはなっています。ただ、料金面で違いがあるためか、ユーザーから1つにして欲しいという要望はあまりありません。1つに統合することでこれまでのUIを変更する必要があるでしょうし、現時点では使い分けて相乗効果を期待したいですね。将来的には統合も考えなければならないと思います。
――2006年夏モデルのユーザーからすれば、最新バージョンのPCサイトビューアーにバージョンアップしたいところだと思いますが、なぜバージョンアップできないのでしょう?
榮木氏
PCサイトビューアーは携帯電話と紐付いているサービスです。同じアプリケーションですが、端末毎に異なるバグがあり検証には大変な時間がかかります。事業者が提供するサービスとして、品質的に充分なものを提供できない以上、夏モデルでのバージョンアップは難しいのが現状です。ただ、そういったニーズがあるこは理解しており、前向きな検討を行なっています。
――標準搭載されることで未成年の利用も高まると思います。利用に制限をかける措置なども予定されていますか。
榮木氏
現在auでは、「EZ安心アクセスサービス」と提供しており、導入するとPCサイトビューアーの利用が一律制限されます。個々のWebサイトの規制については行なっておらず検討課題ですね。
――今後の展開について聞かせて下さい。
榮木氏
PCサイトビューアーは、ヘビーユーザーにとって魅力ある機能を提供する一方、一般層への普及も必要となるため、両面で展開することになります。一般層向けにはスキンの提供やUIの向上などを展開し、ヘビーユーザーにはパソコン用のブラウザ機能をうまく取り入れていきたいと思っています。
PCサイトビューアーについて知ってはいるが使っていないユーザーも多いのが現状です。現状で他社には負けない良いサービスを提供していると思っているので、少しずつでも利用促進を進めていきたいですね。
――お忙しい中ありがとうございました。
なお、9月6日時点でPCサイトビューアーの対応端末は約500万台供給されている。秋冬モデルから標準搭載となったことで、2007年3月末には搭載端末は1,000万台を超える見込みだという。
■ URL
「PCサイトビューアー」サービス案内
http://www.au.kddi.com/data/packetwin/pc_site_viewer/
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(津田 啓夢)
2006/10/03 11:05
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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