ノキア・ジャパンは、開発者向けのイベント「Forum Nokia Japan Summit」の開催に先立ち、記者向けに説明会を開催した。開発者向けコミュニティである「Forum Nokia」のアジア地域での展開と、端末プラットフォームであるS60の最新動向などが解説された。
Forum Nokia アジア・パシフィック・リージョナルディレクターのシャンカー・ミーンバット氏
Forum Nokia アジア・パシフィック・リージョナルディレクターのシャンカー・ミーンバット氏は、「モビリティを企業のユーザーにも提供していきたい」と企業向けの展開にも引き続き力を入れていくことを示し、「Forum Nokiaは開発者がノキアを使う上で役立っている。Forum Nokia Proなら開発ロードマップも提供している」と述べて、世界的な規模て展開するForum Nokiaが、ディベロッパーの市場参入を後押しするとした。
Forum Nokia アジア・パシフィック・ビジネス開発担当マネージャーのジョシュ・パック氏は、アジアの最新動向やForum Nokia会員の成功事例を紹介した。同氏は韓国のSKテレコムが始めた音楽サービスやSymbianのJavaアプリ、ネットワークを利用したゲームやSIPを使ったサービス、Flashコンテンツなどが勢いづいているとし、店頭に設置した端末からコンテンツを取得できるサービスなども紹介。「モバイルのデータが伸びている」とコンテンツが積極的に利用され始めている様子を紹介した。
Forum Nokia アジア・パシフィック・ビジネス開発担当マネージャーのジョシュ・パック氏
アジアにおけるコンテンツの最新動向が紹介された
Forum Nokia 中国ビジネス開発担当マネージャーのコン・ウェン氏
データサービスが成長する中国市場
中国の動向については、Forum Nokia 中国ビジネス開発担当マネージャーのコン・ウェン氏から説明が行なわれた。同氏はまず「中国のモバイルユーザーは現在3億人。中国の人口は13億人。モバイルはまだまだ伸びる市場。2009年にはユーザーが6億人になるというデータもある」と中国の市場の大きさを示した。
Forum Nokiaの中国展開については、「違うのはスケール。今はSMSが人気だが、週末には何千億という信じられない数のメッセージがやり取りされている。またテクノロジーでは、WAPは当然ながら、Javaがキラーアプリになっている」と現状を分析したほか、「日本のコンテンツプロバイダにも十分チャンスはある」と述べた。
ノキア・ジャパン Forum Nokia ビジネス開発部長の遠藤 元宏氏
日本におけるForum Nokiaの活動は、ノキア・ジャパン Forum Nokia ビジネス開発部長の遠藤 元宏氏から解説された。同氏は「Forum Nokiaは世界で250万人の会員がおり、日本では3万7,000人、プレミアムは30社におよぶ」と現状を紹介し、Webサイト上でSDKやドキュメントなどコンテンツ制作に必要なものが会員向けに無料で提供されているとした。
さらに、プレミアム会員であるForum Nokia Proでは、日本語によるテクニカルサポート、未発売の製品を含め日本では入手しにくい端末の貸し出し、海外イベントへの招待、Symbianプラットフォームに関連したC++言語のトレーニング、ポータルサイトへのアクセスなど、さまざまなサービスが提供されていること紹介した。また、ジー・モードのラリーゲームが海外で累計10万ダウンロードを達成するなどの成功例も報告された。