本誌「読者が選ぶ ケータイ of the Year 2005」で1位に輝いたウィルコムのWindows Mobile搭載端末「W-ZERO3」(シャープ製)。そんなW-ZERO3の魅力や便利な使い方を紹介する書籍「W-ZERO3を使いたおす本」(インプレス刊)が2月9日、発売された。
本誌コラムでおなじみの法林岳之氏をはじめとする豪華執筆陣(一ヶ谷兼乃氏、広野忠敏氏、清水理史氏、白根雅彦氏、伊藤大地氏)が、W-ZERO3をこれから入手しようとしている人、すでにW-ZERO3を購入した人向けに、同端末の使いこなし術を伝授するという内容だ。
今回は、特別にその中身を抜粋し、紹介しよう。
ウィルコムではユーザーの用途に合わせ、複数の料金プランを用意しています。最新の料金プランについては、ウィルコムが配布しているカタログやホームページを参照してください。ここでは提供されている料金プランの中から、W-ZERO3に合った推奨料金プランを選んでみます。
いろいろ使いたい派
ウィルコム定額プラン |
月額2,900円 |
データ定額 |
月額1,050円~ |
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データ定額
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W-ZERO3を音声通話やデータ通信に幅広く利用したい人におすすめのコースです。「ウィルコム定額プラン」は、ウィルコム端末同士の音声通話と、ウィルコムのEメールが使い放題になります。携帯電話やプロバイダー宛のメールも使い放題です。これに「データ定額」を組み合わせることで、W-ZERO3を利用したPHS経由のインターネット接続も定額で利用できます。通信速度は最大128kbpsの[4x]に対応します。
データ定額は月額1,050円で10万パケットまで利用でき、10万パケットを超えて約36万パケットまでは1パケットあたり0.0105円が課金されます。約36万パケット以上の利用については、月額3,800円が上限となっています。つまり、W-ZERO3を最大限利用しても月額6,700円(データ定額3,800円+ウィルコム定額プラン2,900円)に収まる計算です。
ウィルコム以外のプロバイダーから接続したり、パソコンとつないで外付けモデム(PHS)として利用した場合は、データ定額の上限額は6,300円となります。パソコンを組み合わせても月額9,300円までで済むわけです。ただし、ウィルコム定額プランには年間契約が必須になります。
無線LAN重視&データ通信定額派
主に無線LANでインターネットに接続し、PHSによるデータ通信はウィルコムのEメールの自動受信、無線LANが利用できない場所での接続にしか使わないユーザー向けのプランです。PHSによるデータ通信は最大32kbpsの[1x]※に限定されますが、W-ZERO3単体はもちろん、パソコンにつないで、外付けモデム(PHS)としての利用も定額の範囲に含まれます。『いろいろ使いたい派』の組み合わせに比べ、月額料金の上限額が割安ですし、年間契約も必須ではありません。
※編集部注:「つなぎ放題[1x]」のデータ通信速度は、2月1日より最大32kbps(1x)から最大64kbps(2x)に高速化されました。また、これに伴い、サービス名称も「つなぎ放題」に変更されています。
プロバイダー活用派
月々25時間まで、最大128kbpsの[4x]のデータ通信が可能な料金プランです。比較的安い月額料金で、高速データ通信ができ、年間契約も不要というメリットがありますが、使い方に少し工夫が必要です。
ネット25の場合、ウィルコムの公式サイト「CLUB AIR-EDGE」への接続やウィルコムのEメールサービスで送受信したとき、別途、パケット通信料がかかり、月々25時間の対象にはなりません。月々25時間の対象になるのは、プロバイダーなどのAIR EDGE対応アクセスポイントに接続した場合です。
たとえば、ADSLやFTTHなどのブロードバンド回線を契約していて、そのプロバイダーがAIR EDGE対応アクセスポイントを定額で提供しているのなら、接続先プロバイダーを自分の契約するプロバイダーに設定することで、月々25時間の範囲で、定額で[4x]の高速通信が利用できるわけです。Eメールサービスについては、月額525円のオプション「メール放題」を契約することで、使い放題になります。また、ウィルコム定額プランと比較して、固定電話や携帯電話への通話料が少し割安になるなどのメリットもあります。
ウィルコム無線LANオプションを使いたおせ! |
ウィルコムではNTTコミュニケーションズの公衆無線LANサービス「ホットスポット」と提携し、2006年6月1日から無線LANを利用できる「ウィルコム無線LANオプション」を提供します。本サービスの開始に先駆け、W-ZERO3のユーザーに限り、2006年5月31日まで無料で利用できるモニター無料試験サービスが開始されているので、当面、モニター無料試験サービスを使うのがおトクです。ウィルコム無線LANオプションの利用には申し込みが必要で、正式サービスに移行すると、初期登録料1,500円と月額料金(料金プランによって異なる)が必要です。 |
フリーウェアのメディアプレーヤーを使ってみよう (114~115ページ) |
多くのフォーマットに対応した「TCPMP」
URL http://tcpmp.corecodec.org/
「The Core Pocket Media Player」(TCPMP)は、Windows Mobileに対応した無料のメディアプレーヤーです。標準でインストールされているWindows Media Playerよりも多くの動画・音声フォーマットに対応しています。WMVやAVIはもちろん、Ogg Media(*.ogg、*.ogm)、DivX、XviDなども再生できます。Windows Media Playerでは再生画面の大きさが限られますが、TCPMPならW-ZERO3の大画面を生かした全画面表示が可能です。
パソコンを使ってインストールしよう
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TCPMPのサイトからダウンロードする
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まず、パソコンでTCPMPのサイト(英文)にアクセスし、左側のナビゲーションから「Download」をクリックします。プラットフォームの一覧が表示されるので、「Windows Mobile version」の中から、「Latest version」をクリックします。すると、ダウンロードするファイルの一覧が表示されるので、ここでは実行するだけでインストール可能な「tcpmp.setup.(バージョン番号).exe」をクリックします。画面が切り替わり、しばらくするとダウンロードが開始します。
ダウンロードが終了したら、パソコンとW-ZERO3を接続して、ダウンロードしたファイルを実行してください。これで、W-ZERO3にTCPMPがインストールされます。
TCPMPをW-ZERO3に最適な設定にしよう
インストールしたままの状態でもTCPMPを利用できますが、ハードウェアにあわせた設定に変更することで、より快適に、なめらかな動画を再生できるようになります。
1つめは、描画方法の設定です。画面下の「オプション」から「ビデオ」-「インテル XScale」をタップします。
2つめは、全画面表示の設定です。「オプション」から「各種設定」をタップします。表示された画面からさらに右下の「詳細設定」-「Intel XScale」とタップし、表示された3つの項目の一番上、「Use hardware vertical zooming」にチェックを付けます。右上の「OK」をタップすると設定が完了します。
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描画方法を最適にする
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全画面表示を最適にする
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■ URL
「W-ZERO3を使いたおす本」(インプレス)
http://home.impress.co.jp/reference/2214.htm
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(編集部)
2006/02/09 11:19
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