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NTTドコモは、アプリックスの第三者割当増資を引き受け、同社の筆頭株主になることを決定したと発表した。ドコモの携帯電話に搭載されるJava技術を中心に、両社は業務提携を行なう。
ドコモとアプリックスは、DoJa/Javaプラットフォームの開発などで協力しており、アプリックス製品のFOMA端末での採用も拡大傾向にある。902iシリーズではアプリックスのJavaプラットフォーム「JBlend」が全機種に採用されている。
増資時期は12月21日で、ドコモの増資引受総額は129億7,500万円。出資比率は14.98%で筆頭株主となる。なお、既に株式を保有するドコモ・ドットコムを含めたドコモグループ全体では出資比率は17.98%となる。
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代表取締役会長兼社長の郡山 龍氏
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業務・資本提携の概要
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アプリックスは今回の決定を受け、都内で記者向けの説明会を開催した。同社 執行役員常務の山科 拓氏は質疑応答の中で、ドコモ向け以外の製品について「従来通りのサービス、技術提供を行なっていく」ことを明らかにしたほか、同社 代表取締役会長兼社長の郡山 龍氏は「ドコモが独占したりといったことではなく、ドコモにもメリットがあり、我々も伸びられるというもの」と説明した。
山科氏は、ドコモとアプリックスで合わせて約29%の株式保有となる点を挙げ、「安定株主の創出という課題を果たせた」としたほか、「現状の規模で開発を継続していくだけのキャッシュフローは既にある」と述べ、今回の約130億円の増資は今後本格的な開発を予定しているミドルウェア・フレームワークや、ドコモ向けのソフトウェア開発費などに充てられるとした。
同社は同日、ドコモとサン・マイクロシステムズが共同で開発することを明らかにしている次世代Javaプラットフォームの共同プロジェクト「Star Project」に参加することも発表している。
アプリックスは今回の増資に伴い、ソフトウェア開発の推進として「DoJa/Javaプラットフォーム」「Star Project」「その他のソフトウェア」を挙げている。DoJa/Javaプラットフォームの開発は、従来のドコモとの協力関係をより密にしていくもの。Star Projectへの参加は、同プロジェクトが開始されたばかりということもあり具体的な内容は示されなかったものの、ドコモからの業務委託の形で参加することになるという。郡山氏は「ドコモからの高い評価を受けての参加要請と考えている。Javaを開発したサンとのプロジェクトに参加できることを光栄に思う」と述べ、プロジェクトの参加に積極的な姿勢を示した。
「その他のソフトウェア」は、同社が来年にも開発を本格化するというミドルウェア・フレームワークの開発を主に指し、「ドコモに採用していただけるのではないか」(郡山氏)との見方を示した。このほか、Star Projectの目指す内容については、「現在の携帯のような1つのアプリを実行するというものではなく、Java本来の力を発揮できるもの。CLDC仕様からCDC仕様のプラットフォームに移行するのがプロジェクトの目標」と語り、同プロジェクトが実現するひとつのステップとして、「パーソナライズといった、すべてのユーザーのニーズにあったものが今後重要になる」との見方を示した。
■ URL
ニュースリリース(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20051130a.html
ニュースリリース(アプリックス PDF形式)
http://www.aplix.co.jp/jp/ir/disclose/pdf/ir051130.pdf
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・ ドコモ夏野氏、「DoJaを越える新たなJavaプラットフォームを」
(太田 亮三)
2005/11/30 17:15
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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