SyncMLは、SyncMLサーバー経由で、異なるプラットフォーム間でデータをシンクロさせるための標準プロトコル。携帯電話の通信網や赤外線通信、Bluetoothなどを活用して、アドレス帳やスケジュールのシンクロが行なえる。同技術は、IBMやエリクソン、スターフィッシュなどが中心となって1999年に標準化団体が発足。現在では、国内の通信事業者も参加し、携帯機器関連の業界団体「OMA(Open Mobile Alliance)」に加わっている。
荒井氏は、SyncMLプロトコルを策定した背景を「携帯電話には、Over the Air(OTA)でシンクロすることが絶対必要だった。しかし、OTAでは途中で途切れてしまう場合もあり、通信速度も遅い。こうした特徴を踏まえたプロトコルを作ろうと考えた」と説明。その後、SyncMLはソニー・エリクソンやモトローラ、ノキアなどで採用され、同氏によれば、2003年の終わりには世界中で2億台の端末に、SyncMLのシンクロ機能が搭載されているという。