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「屋根のある道」「楽な道」を選べる携帯向け徒歩ナビ
ボーダフォンの903Tにプリセットされる「ゼンリンいつもナビ」
ボーダフォン向けサービスの概要
ゼンリンデータコムは、GPS機能を利用した携帯電話向け歩行者ナビゲーションサービス「ゼンリンいつもナビ」の提供を開始する。当初はボーダフォンライブ!向けサービスとしてスタートし、他キャリア向けにも展開していく。
「ゼンリンいつもナビ」は、GPS機能搭載の携帯電話で利用できる歩行者ナビゲーションサービス。まずはボーダフォンライブ!向けサービスとして登場する。利用料は月額315円。10月中旬以降に発売される東芝製端末「903T」にプリセットされ、15日間は無料で利用できる。
同サービスでは、自動車向け地図データをベースに、歩行者ナビゲーションとして利便性を高めるべく、細かな点で調整を施した地図データを利用している。同社保有の住宅地図のデータも利用し、幅の狭い道路もルートの検索対象としているほか、駅の出入り口、鉄道の線路をまたぐ跨線橋や歩行者用通路、建物や敷地内の通路といったデータが追加されている。
また、東京23区や政令指定都市の主要部では、横断歩道や歩道橋、階段、エレベーター、エスカレーターといった徒歩ならではの情報も地図データに追加。大きな特徴として、屋根の有無といった情報も用意されている。
まずは、歩行者なら通れる細い道を収録
東京23区・政令指定都市の主要部や駅周辺の細かな情報も
階段やエスカレーター、エレベーターといった情報も
調整の結果、徒歩に適したルート検索が可能に
ナビ中の表示はわかりやすく工夫されている
こういった調整の結果、「ゼンリンいつもナビ」通常のルート検索に加えて、「楽な道を選ぶ」「屋根の多い道を選ぶ」という条件でナビゲーションルートを出力できるようになっている。また、将来的には、道の名称や、地下街など通行可能な時間帯の情報、タクシー・バスの乗車位置、テーマパーク内の通路情報も付加していく考えだ。
検索結果として表示されるルートは、通常の道が青色、地下鉄の駅階段などから入る地下道は赤色、公園や建物といった敷地内の通路は緑色で表現される。また、ユーザーの現在地から目的地に対して、途中で地下街などに入る際は、その入口が「入」、出口が「出」とアイコン表示されるほか、画面下部では横断歩道や踏切、エスカレーター、エレベーターといったアイコンが表示され、どのルートを通るのか、わかりやすく案内される。徒歩移動に限らず、鉄道や車での移動もルート検索対象に含まれる。
画面上に自位置を示すアイコンも表示され、案内に従って移動する際は、GPS機能を活用してアイコンが移動する。交差点に近づくと、音声ガイドで通知する。GPSで自位置確認できない地下街では、自分を示すアイコンは移動しない。地下鉄の出口から出た場合は、方向を確認できるように画面上部に出口周辺のパノラマ写真が表示される。このほか、自動車に乗っている際に利用すると、高速道路ではジャンクションが奥行きのある3Dで表示され、一般道では交差点の拡大図が表示されるほか、渋滞情報を考慮したルート検索も可能。
Vアプリ版は、本体が100KBで、同社とサイバードが提供する形となる。現在地のGPS情報を元にすぐルート検索する「すぐナビ」、あらかじめ検索しておける「ドアtoドアナビ」といったメニューが用意されるほか、目的地に「自宅」という項目をあらかじめ設定し、ルート検索時にすぐ自宅を目的地に設定することもできる。現在地を友人に伝える機能なども用意されている。なお、海外でのナビゲーションや、同社のパソコン向けソフトからルート検索結果を渡すといった機能は用意されていない。
903Tで表示したルート案内
屋根の多いルート、といった条件を付与して検索できる
地図は拡大縮小できる。描画されるデータはベクトル形式だが、SVGなどではなく、同社独自形式とのこと
ゼンリンデータコム代表取締役社長の林秀美氏
同社では5日、都内で報道関係者向け説明会を開催。壇上に立った同社代表取締役社長の林秀美氏は、「パソコン向けやカーナビ向けの地図情報では、同じデータを使ってズレが生じないようにしてきた。今回の新サービスは、利便性の向上をはかり、いわば当社サービスの集大成と言えるもの。カーナビ向けなど従来の地図データには含まれていなかった階段やエスカレーターといった情報も収集している。今後も、位置情報をベースにした総合的な情報ポータルを目指していく」と語った。
今後の予定としては、GPS機能を備えていない携帯電話でも利用できるようサービスを拡充していく方針を示したほか、iモード版・EZweb版は既に提供している地図情報サイトのサービス拡充によって、「いつもナビ」のアプリを配信していくという。なお、現在のところ、ウィルコム向けサービスは検討していないとのこと。
このほか、同社のエージェント技術「SA・TSU・KI」と携帯電話を組み合わせたものを東京モーターショーで披露することも明らかにされた。
電車なども含めたナビゲーションが可能
自動車向けナビでは、渋滞情報を考慮したルート検索も可能
地図や時刻表などを参照できるメニュー
あらかじめ調べておきたいときに便利というメニュー「ドアtoドアナビ」
特集コンテンツも用意
海外でのナビはできないが、地図は参照可能
発表時点で参照できた海外地図は、都市の位置や名称を参照できるおおまかな物だった
「すぐナビ」のメニュー
検索結果
ナビ中に決定キーを押すと、メニューが表示される
現在地をメールで知らせる機能も
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URL
ゼンリンデータコム
http://www.zenrin-datacom.net/
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(関口 聖)
2005/10/05 18:04
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