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テキサス・インスツルメンツ ワールドワイド・ワイヤレス・ターミナルズ製品部門 上席副社長のジル・デルファシー氏
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テキサス・インスツルメンツ(TI)は、3G携帯電話向けの事業戦略を明らかにした。FOMAの最新シリーズに採用されているアプリケーション・プロセッサ「OMAP」シリーズのロードマップが公表されたほか、ワンチップ・ソリューションの展開も明らかにされた。
同社の「OMAP」プラットフォームは、日本ではFOMAの901i、700iシリーズにアプリケーション・プロセッサとして採用されているほか、各国の3G携帯電話で多く搭載されている。同社は29日に行なった事業戦略説明会で、携帯電話向けOMAPの今後の戦略を明らかにしたほか、OMAPシリーズのロードマップと関連し、デジタルTV向けのチップやミドルエンド以下の携帯電話を対象としたワンチップ・ソリューションの展開を明らかにした。
説明会でまず壇上に上がったのは、同社ワールドワイド・ワイヤレス・ターミナルズ製品部門 上席副社長のジル・デルファシー氏。同氏からは世界の3Gの動きや、TIの強み、先行する日本市場の重要性が語られた。
同氏はまず、「3Gにおいては、先行する日本の携帯市場がマーケットリーダーの役割を果たしていくだろう」と述べ、NTTドコモなどがUMTS(W-CDMA)を採用し、世界的にも普及が先行している日本市場の重要性を述べた。また、今後世界的には「2010年までには10億の人が3G携帯電話を使うことになるだろうと言われている」と普及の見込みを示したほか、「2.5Gからの移行がしやすい環境を提供していきたい。また、ハイエンドばかりでなく、ローエンドの製品にも貢献していきたい」と戦略の方向性を示した。
次に同氏は、アプリケーション・プロセッサとして搭載されるOMAPに通信機能など統合したチップセット「OMAP-Vox」を紹介。「2.5Gから3Gへの移行は、ソフトウェアのリユースが重要になるだろう」と述べ、OMAP-Voxが移行を容易にし、「コスト意識の高いマーケットにも対応できるもの」と自信を見せた。
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OMAPのロードマップ。中央が今年量産を開始し、右端は来年以降の量産となる
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主に来年以降の話となるが、ロードマップとして4つの方向性が示された。ハイエンドは「OMAP2」と呼ばれる次世代OMAPシリーズを軸にしたもので、ミドルクラスの2つには次世代OMAP-Voxを、そして具体的な次期は未定としながらも、ワンチップ・ソリューションのOMAP-Voxが、大規模新興市場のローエンド端末向けに投入される予定が明らかにされた。
また、日本における戦略は、日本テキサス・インスツルメンツ ワイヤレス・ターミナルズ製品事業部 事業部長の水上 修平氏が説明を行なった。同氏は既に発表されているUMTSのワンチップ・ソリューションをドコモと共同開発している件に触れたほか、ハイエンドモデル向けの次世代OMAP2を「リビングでできることを全部ケータイに取り込んでいこう、ということ」と説明。日本のさまざまな3Gアプリケーションに同社の技術が対応できるとした。
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日本テキサス・インスツルメンツ ワイヤレス・ターミナルズ製品事業部 事業部長の水上 修平氏
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日本におけるロードマップ
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■ URL
ニュースリリース
http://www.tij.co.jp/news/sc/2005/scj_05_028.htm
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・ ドコモと米TI、W-CDMA/GSM方式対応のLSI開発へ
(太田 亮三)
2005/03/29 16:07
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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