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D2C、a1adnet、J-MOBILEが「モバイルアドフォーラム2004」開催

 ディーツーコミュニケーションズ(D2C)、エイワンアドネット(a1adnet)、ジャパン・モバイル・コミュニケーションズ(J-MOBILE)の3社は10日、携帯電話を活用したモバイル広告の現状と展望を紹介する「モバイルアドフォーラム2004」を開催した。3社共同開発商品の発表が行なわれるとともに、講演ではモバイル広告の変遷や現状、今後の可能性などが紹介された。

 講演に先駆けて挨拶を行なったジャパン・モバイル・コミュニケーションズ代表取締役社長の山崎浩人氏は、「少し前に比べて、今はカメラ付き携帯が当たり前の時代となった。財布の機能もあればテレビ、ラジオ機能を搭載したものも出てきている。生活者にとってみれば、モバイルはますます手放せなくなった。生活者とモバイルの親和性が高まったといえる」と述べた上で、「モバイルのインターネットアクセスは6,700万人を超えるメディアとなった。いつも生活者が身に付け、ダイレクトに情報が届き、非常にレスポンスが早いのが特徴。テレビがデジタルになったことで、テレビ、パソコン、モバイルがいわゆるデジタルメディアとなったことになる。今後はデジタルメディアの融合が加速度的に進んでいくのではないかと考えている。講演を聞いて、モバイル広告の今後の可能性について感じて欲しい」と語った。


携帯電話、年齢層によっては「完璧なマス媒体」

Web広告研究会代表幹事の真野英明氏
 最初に基調講演を行なった社団法人日本広告主協会(JAA)Web広告研究会代表幹事の真野英明氏は、「広告において、ネット媒体の活用のすそ野が広がってきているというのが最近の感想。商品キャンペーンにここまでネットを使うというのは、逆にいえば携帯を含めたネット媒体がマス的に使えると認識しているということだろう」と述べ、ネット媒体が既存のテレビ・ラジオ・雑誌・新聞の4大マス媒体に迫りつつある現状を語った。デジタルキャンペーンなどネットプロモーションについては、2002年のデータを用いて「一昨年と比較すると、飲料・菓子など、食品以外の業種にも広がっている。人口の半分にもなるインターネット人口の力を引き出すには、携帯だけでなく、パソコン・携帯両方からアクセスできる広告を出すというのが重要になってくる」と述べた。

 同氏が所属するWeb広告研究会が今年9月にまとめた「マス5媒体時代」宣言にも触れ、普及率が16%で普及が加速する変節点、30%で媒体価値が出て、70%でマスと呼べるとした上で、「インターネット対応携帯電話の普及率は52.6%で、30%と70%の間ぐらいに位置している。しかしインターネット対応携帯の利用状況は、年代によっては完璧なマス媒体になっている」とし、「携帯の認知はマス媒体のなかでもトップクラス。媒体の接触時間も他の媒体より勝る。インターネット広告の中に占めるモバイルの広告費の割合は、1割の100億円に達すると予想されており、ネットの中での携帯を使った広告をもっと活用してはどうだろうか」と述べ、技術の進歩とあわせ、携帯電話市場が有効な広告媒体である事を語った。

 同氏は講演の中で、携帯媒体を使った広告を出す際のコツについても触れ、多面性のある携帯媒体は新しい媒体として扱うのではなく、普通の媒体として新しい手法などを考える必要があるとし、既存媒体とうまくミックスすることがポイントだと述べた。また、新しい技術・サービスが次々に出てくるので、広告主がアンテナを高く張っているかどうかで差が出てくるとした。広告主が実際にその媒体を使ってみることが重要だという。


テレビを見ながら携帯でインターネット

ビデオリサーチの塩幡健一氏
 ビデオリサーチ インターネット事業推進部主事の塩幡健一氏が行なった講演では、iモードの「とくするメニュー」会員と、EZwebの「おトク知っトク」会員を対象に行なったアンケート調査の結果が発表された。アンケート結果によれば、携帯でインターネットを利用する頻度は、ほぼ毎日が半数弱となったほか、携帯から検索、閲覧する項目は音楽・映画などのエンターテイメント系が多い結果となった。テレビ視聴時のメディア併用状況では、テレビを見ながら携帯でインターネットを利用するユーザーの割合はほぼ半数となり、雑誌・新聞などを抜いて1番となった。全体的には、商品やサービスの消費動向に一般生活者との差は特にないものの、1日あたりのメディア総接触時間が多い傾向にあることが明らかにされた。


モバイル広告は1to1マーケティングのキラーツール

インターネット広告推進協議会の杉山恒太郎氏
 インターネット広告推進協議会(JIAA)TIAA審査委員長の杉山恒太郎氏が行なった講演では、まず最初に「朝から晩まで人のそばにいるメディアはこれまでになかった」と述べ、人のそばにある広告としての、ごく近い将来を想定して制作されたビデオが紹介された。ビデオでは、同日発表になった「とくナンバー」「とくシリアル」の使用例が紹介されたほか、携帯に動画で配信された今日のおすすめメニューを元に注文、その後に表示される2次元コードをお店で見せて受け取るといったものや、ゴルフのスイングを動画で勉強し、飛距離はGPS機能で計測するといったものなどが紹介された。

 同氏は講演の中で「モバイル広告は、1to1マーケティングのキラーツールとなる」とし、中国でSARSが流行し始める前に、すでに市民が携帯から得た情報によって自主的にマスクを付けるなどしていた事例を挙げ、「中国では、モバイルメディアはコントロールを受けない“市民のメディア”と呼ばれている」と紹介。「広告の敵は口コミと言われてきたが、モバイル広告は恣意的に口コミを作れるのではないか」と述べ、新しいモバイルメディアにクリエイティブさが加われば、さらなる拡大が望めるとした。


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URL
  ディーツーコミュニケーションズ
  http://www.d2c.co.jp/
  エイワンアドネット
  http://www.a1adnet.co.jp/
  ジャパン・モバイル・コミュニケーションズ
  http://www.jmobile.co.jp/

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(太田 亮三)
2003/12/10 21:36

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