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野村総研、モバイル通信向けミドルウェア「Mobiletune」を開発
プレゼンテーションを行なった野村総合研究所 CDNプロジェクト室 事業開発グループマネージャーの森本 教稔氏
野村総合研究所は、モバイル通信時にデータの圧縮や送受信の制御を行なうことで、パケット通信料の低減やセキュアな通信などを実現できるミドルウェア「Mobiletune(モバイルチューン)」を開発し、11月より販売する。
今回発表された「Mobiletune」は、Webブラウジングやメールの送受信などにおけるデータを圧縮できるほか、移動時には安定した通信環境を実現し、セキュアな通信も可能になるというミドルウェア。ベースとなった技術は、同社開発のプロトコルである「Mobile-UDP」というもの。こちらには、効率的な通信が可能になるよう帯域を制御する「輻輳制御機能」や、無駄なパケットを抑えたりパケットロスが発生しても影響を受けない「再送制御機能」、一時的にクライアント端末がインターネットから切断されても、再びリンクを確立した際にデータの続きから受信できる「セッション維持機能」などがサポートされている。
「Mobiletune」には、Mobile-UDPの機能に加えて、Webブラウジングやメールのリクエストを1つにまとめる「バインド機能」や送受信するデータを圧縮する機能が盛り込まれているほか、「3DES」による暗号化をサポートすることで、高い安全性を確保している。「Mobiletune」の機能を利用するためには、サーバーとクライアントそれぞれに、専用のソフトウェアをインストールする必要があるが、メールやWebブラウジングの際には、プロキシ経由で通信することになり、IPSecやVPN製品と併用することもできる。
Mobiletuneの概要
Mobiletuneのベースになった「Mobile-UDP」の特徴
Mobile-UDPの機能に加えて、「Mobiletune」ではバインド機能やデータ圧縮機能をサポート
通信コストの低減や業務効率の向上が見込めるという
Mobiletuneの構成イメージ
主に法人向けのニーズを狙っていくという
デモンストレーションを行なった同社 ITアーキテクチャーコンサルティング部 上席テクニカルエンジニアの館野 修二氏
今回の発表にあたり、都内で記者会見が催され、プレゼンテーションを行なった同社 CDNプロジェクト室 事業開発グループマネージャーの森本 教稔氏は「Mobiletuneを導入することで、Webブラウジング時で通信パケットを3~5割圧縮可能になり、従量制のプランを利用しているユーザーにとって、通信料の低減が見込める」とアピール。また、同氏は「カーナビなどの一般ユーザー向け専用端末や検針や保守、運送業界など業務用デバイスといった組込機器向けの市場や、営業や医療業界など外回りのスタッフを抱える法人からのニーズを想定している」と述べ、法人を中心に展開していくとした。また、一般ユーザーが利用するISPと提携するケースや、携帯電話向けサービスもサポートしていきたいとの姿勢を見せた。
プレゼンテーションの後に、「Mobiletune」をサポートしたノートパソコンからサーバーへアクセスするデモンストレーションが披露された。サーバー側には、画像が用いられた一般的なサイトと、テキスト中心で構成されたサイトと2つのサンプルが用意された。またクライアント側には、DDIポケットの128kbps通信が可能なPCカード端末が装着された。屋内の実験ということで、リンクを確立しにくい状況だったが、一般のTCP/IPで通信した場合では、タイムアウトが発生し、サイト内の一部画像が表示されない状態になった一方で、「Mobiletune」経由で通信した場合は、通信したデータ量が4~6割程度になり、全ての画像が表示される結果となった。
デモを行なった同社 ITアーキテクチャーコンサルティング部 上席テクニカルエンジニアの館野 修二氏は「国内でもいくつか同様のサービス・技術は存在するが、その多くは、クライアント側に特別なソフトウェアが必要ない。つまりHTTP1.1の標準圧縮技術を利用しているということ。圧縮機能だけとしても、Mobile-UDPは、HTTP1.1の標準圧縮より10~20%高い圧縮率を実現できる」とアドバンテージを強調していた。
「Mobiletune」がサポートするOSは、サーバー側がWindows 2000/XP、Linux 2.4、HP-UX 11.xで、クライアント側がWindows 2000/XP、Windows CE3.0/.net、Pocket PC 2002/2003、Linux 2.4となっている。価格は25人のユーザーが同時アクセスできるサーバーで400万円から。クライアントソフトは、パソコン向けのWindowsで動作するものは無償で提供されるが、その他のOSについては個別のケースによって対応していくとのこと。
HTTP1.1の標準圧縮に比べて、10~20%高い圧縮率を実現できるという
画像を用いた一般サイトのサンプルを「Mobiletune」対応サーバーに置き、クライアント端末からアクセス
通信したデータ量が示された。中央に固まる波形は、一般的な方法でアクセスした場合のもの。その右にある波形はMobiletuneによるもので、一般的な方法に比べて、波形が安定し、その量も格段に少ない
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URL
ニュースリリース
http://www.nri.co.jp/news/2003/031014_2.html
(関口 聖)
2003/10/14 16:46
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