10月10日より実用化試験放送がスタートし、放送当初はテレビ放送などで利用されているVHF帯の7chを8つのセグメントに分割して東京・大阪で提供される。なお大阪では、音声と文字データ、静止画などで構成される1セグメント放送のみとなるが、東京ではTFMとニッポン放送、ジャパンエフエムネットワーク(JFNC)の3社共同で、より帯域の広いコンテンツを提供する3セグメント放送も実施される。3社ではこれに先駆けて共同のサービス名称「Digital Radio 98 The Voice」を発表している。
今回の実証実験は、この「Digital Radio 98 The Voice」の3セグメント放送とKDDIの用意する受信端末とシステムを利用して、新サービスや新たなビジネスモデルを模索するもの。KDDIでは、2003年12月を目処に端末や実験サーバーなどのシステムを用意し、放送や新サービスについてはTFMなどが指揮をとる予定となっている。
試験放送で3セグメント放送を実施するのは「Digital Radio 98 The Voice」のみ
3セグメントの広い帯域でリッチコンテンツを配信
実証実験のシステム構成
発表会のデモンストレーション用システム構成
実験の詳細については、KDDIから発表があった。
実証実験では、Pocket PC 2003搭載の現行の東芝製PDA端末に、PDAのジャケットのようなデザインの3セグメント放送対応デジタルラジオ受信機を装着し、DDIポケットのPHSデータ通信カードで通信を行なう。なおPDAとデジタルラジオ受信機はUSBで接続する。簡易動画の再生が可能なデジタルラジオプレーヤーも用意される。