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NEC、赤外線通信を使った電子チケットサービスの基盤ソフト

レンタルビデオ会員証サービスをデモンストレーション
 NECは、携帯電話の赤外線通信機能を利用した電子チケットや会員証サービスを提供するための基盤ソフト「LightHolder」(ライトホルダー)を開発した。9日より販売活動が開始され、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)と共同で2004年1月より実証実験が行なわれる。

 LightHolderは、赤外線通信対応の携帯電話を使った電子チケットやクーポン、会員証サービスなどを提供する基盤ソフトウェア。レンタルビデオの会員証やポイントカード、電子チケットといった各サービスをLightHolderの1つのJavaアプリ上で動作させることが可能。エンドユーザーは、赤外線通信機能を装備したPOSレジやキオスク端末、自動発券機を利用して数秒でサービスを追加することができる。また、赤外線通信でアプリ上から各店舗のサービスを自動起動できるので、アプリに複数のサービスがインストールされている場合でも、ユーザーが自分で選択することなく利用可能となっている。

 導入する企業は、開発キットを利用してサービスの内容やインターフェイスをカスタマイズすることができる。他社サービスをLightHolder上で動作させないように設定も可能だが、NECでは複数サービスの相乗りによって、駐車場とショッピングセンター、イベント会場と近隣店舗などの企業間のコラボレーションによる集客効果も望めるとしている。なお、発表時点での対応端末は、NTTドコモの504i/iS、505i、FOMAシリーズ。

 各サービスは、電子チケット提示の際や、注文時などのアクションで最新のサービスに更新される。エンドユーザーがサービスを利用した際ににプロモーション情報をプッシュ配信することも可能で、画像や1分程度のメロディを提供することもできる。アプリには20程度のサービスがインストール可能。


電子チケットやポイントカードなどのソッリューション例 ビジネスターゲット

LightHolderと各サービス定義を含めて1つのJavaアプリとなる LightHolderの特長

NECのインターネットソフトウェア事業部長 米田 潔氏

電子チケットサービスのデモでは、パソコンに赤外線通信ケーブルを接続して認証端末に
 都内で行なわれた記者発表会では、レンタルビデオ店での会員証サービスや、実際のNECラグビーフットボール部の試合観戦チケットサービスなどのデモンストレーションが行なわれた。

 会員証サービスでは、エンドユーザーは通常の手順どおりに会員申込用紙に記入、店舗側はその情報を対応するPOSレジに登録して、赤外線通信を利用してエンドユーザーの携帯電話に電子会員証を提供する。レンタルした商品は、電子レシートとして端末内に商品名や価格などが表示される。赤外線通信時にメロディを付加することで、レンタルCD向けの集客も見込めるという。

 一方の電子チケットサービスは、9月13日開幕の「ジャパンラグビー トップリーグ」のNECラグビー部の試合チケットの利用方法をデモ。同社では、社員を対象にLightHolderを活用したチケットサービスを実際に導入し、ノウハウを蓄積していくという。デモではイントラネット内で電子チケットを申し込みし、あらかじめ登録しておいたiモード端末のメールアドレス宛にに、試合の詳細情報や電子チケットのダウンロードURLが記載されたメールが送信される。メール本文の電子チケットのダウンロード先のURLにアクセスすると、自動的にLightHolderアプリが起動してダウンロードが開始される。その後、LightHolder内の電子チケットは、会場に設置された専用端末で赤外線通信で認証チェック、入場となる。なお、チケットにスピードくじなどの付加機能を加えるこもできるという。

 LightHolderの価格は、店舗設置端末100台分で120万円。9月30日から提供が開始され、NECでは今後3年間で600ユーザーに販売したい考えだ。発表会の席で、同社インターネットソフトウェア事業部長の米田 潔氏は、「赤外線通信対応端末は、504iと505iで約1,300万台、今後、NTTドコモの全ての機種に搭載される」とコメント。今後他キャリアへも対応し、Bluetoothや非接触ICといったそのほかの近接通信技術もサポートしていくとのこと。

 なお、NECとNTT Comでは、2004年1月にも秋葉原の電気街を中心にLightHolderを活用したポイントカードサービスの商用化実験を行なう予定。NTT Comでは、赤外線通信機能搭載の携帯電話を使ったクレジット決済サービス「モバイルペイメントサービス」のトライアルを10月から同エリアで行なう。今回のLightHolderの商用化実験もこの一貫となるが、LightHolderの実験はポイントカードサービスのみとなる見込み。


POSレジにはUSBで赤外線通信ケーブルが接続 データの転送は数秒で行なえる

LightHolderのメインメニュー。上部の「スタート」ボタンで、サービスを選択することなく赤外線通信できる レンタル会員証サービス画面

レシートもアプリから確認できる 1分程度のメロディのほか、画像なども付加できる

チケットを購入すると詳細情報と電子チケットのダウンロードURLが記載されたメールが送信される 会場で一度認証した電子チケットは再び利用できない


URL
  ニュースリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0309/0901.html

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NTT Com、赤外線通信機能を使ったクレジット決済トライアル


(津田 啓夢)
2003/09/09 16:59

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