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【MCPCモバイルソリューションフェア2007】
展示ブースでは各社が携帯ソリューションをアピール

 9月7日、東京都港区の青山TEPIAにおいて、モバイルソリューション関連の展示会「MCPCモバイルソリューションフェア2007」が開催された。本誌では展示会の模様をお伝えする。


キャリアブース

タクシープローブ位置情報提供システム
 昨年まで「PDA・モバイルソリューションフェア」の名称だった同イベントには、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクモバイル・ウィルコムの4キャリアが出展し、ビジネスソリューションなどを紹介していた。

 NTTドコモでは、タクシーのプローブ情報を利用した情報提供サービスや、GPS機能搭載携帯電話を利用したITSシステムの取り組みなどを紹介した。

 「タクシープローブ位置情報提供システム」は、日産自動車、ドコモ、NTTレゾナント(goo)、横浜個人タクシー協同組合、三和交通などが共同展開する実証実験。プローブ情報とは、タクシー無線などを利用して車の位置情報を把握することで、渋滞などの緩和につなげるというもの。ドコモ側でタクシー会社から寄せられる車両の位置情報を収集し、ポータルサイト「goo」の地図上に車両の位置をマッピングする。

 ユーザーはパソコンや携帯電話からタクシーの現在地が把握できる。地図上からタクシー会社に配車連絡が可能だが、必ずしも一番近くにいるタクシーが配車されるわけではない。また、現時点で満空車情報などは公表されない。実験は横浜市の一部エリアで実施される。

 GPS携帯を使ったITSシステムは、ドコモが今年4月より日産と実験を開始したもの。ユーザーのGPS携帯から位置情報サーバーに位置情報を送信し続けることで、車両の進行する方向に人間がいることを注意喚起する。たとえば、見通しの悪い交差点を左折する車の進行方向に塾帰りの子供がいた場合、子供の携帯電話が位置情報を送信していれば、通信カーナビに事前に進行方向から人がやってくることを通知する。

 ドコモによれば、交通事故の死者数の1/3が歩行者や自転車が占めているという。同社では、2010年以降の商用化を目指して実験を進めていく。また、車両間の安全安心の取り組みとしては、見通しの悪い交差点などにETCのシステムを設置し、エリア内に入った車両に注意を促す実験も行なわれている。


携帯で表示。数字番号がタクシー パソコンで表示

ITSシステム 左が実証実験の映像、右がカーナビを模した地図画面

前方に歩行者、注意を促すメッセージが表示される 発表済みのスマートフォン2モデルもケース内展示されていた

 このほか、HSDPA方式のUSB型データ通信端末「A2502 HIGH SPEED」などが展示されており、説明員は発売間近であると話していた。また、ドコモのインターネット接続サービス「ビジネスmoperaインターネット」の展示では、通信制限をかけて、仕事中に不要なWebサイトの閲覧を制限するサービスなどが紹介された。


A2502 HIGH SPEED ビジネスmoperaインターネット

 KDDIやソフトバンクモバイル、ウィルコムのブースでは、自社展開する法人向けソリューションの展示のほか、ソリューションベンダーがキャリアの端末を使った法人システムなどをを紹介する展示となった。ドコモのブースでは、HSDPA方式対応のFOMA通信モジュールを内蔵したノートパソコン(富士通製)、KDDIブースでは、CDMA 1X WINの通信モジュールを内蔵したLenovo製ノートパソコンなどが展示されており、展示会場には、携帯電話の通信モジュール内蔵パソコンを提供するダイアローグ・ジャパンのブースなども設置されていた。

 なお、ウィルコムのブースでは、Advanced/W-ZERO3[es]の新色となるブラウニーブラックも展示されており、今回のイベント用にW-ZERO3のソリューションカタログなども用意されていた。


KDDIの内線ソリューション ソフトバンクブースでは端末も多数展示されていた

ライトウェルの「sMobile」ソリューション Advanced/W-ZERO3[es]の新色ブラウニーブラック

FOMAのSIMカードが装着できる富士通製ノートパソコン SIMカードは底面部に装着する

CDMA 1X WINもージュール「KCMP」を内蔵するノートパソコン ダイアローグ・ジャパンの「FlyBook」には携帯電話の通信モジュールを内蔵する

他ソリューションベンダー各社

NECブースでは小型プレゼンテーションツール(試作機)を使ったソリューションを紹介
 NECのブースでは、参考出展として小型のプレゼンテーションツールが展示されていた。同端末は現時点で発売の予定はなく、試作機だという。この製品は、携帯電話の外部接続端子と接続するUSBポート、パソコンのモニター出力が可能なアナログディスプレイ端子などを装備しており、外出先にノートパソコンを持ち込むことなくプレゼンテーションが行なえる。今回の展示では、NECのセキュアソリューションと連携して紹介されていた。

 「UNIVERGE ケータイポータル」では、データをデバイス側に残さずに社内の情報にアクセスできるソリューションを展開している。メールや電話帳、スケジュールや業務システムにネットワークを通じてアクセスし、携帯電話に情報を残さずWebベースで業務が行なえる。たとえば社内メールに添付されたPowerPointの資料をWeb状で確認可能で、今回の展示ではこういった資料を前述のプレゼンテーションツールで利用するデモが行なわれ、セキュアで携帯性に優れている点をアピールしていた。


試作機の上部にはプロジェクターなどに搭載しているような操作キーがある Web上でPowerPointを表示

 ITX イー・グローバレッジは、IrSimpleを使った放送型情報配信システム「IrShower」を展示していた。高速通信が可能な赤外線通信技術「IrSimple」を利用して、街中などで気軽に動画などをダウンロードできるもので、会場では動画を赤外線でダウンロードするデモが行なわれた。現在、試作段階となるが、ITXでは、店舗向けの販促ソリューションや公共の場所での情報配信システムとして展開する方針だ。


IrShower IrSimpleの4Mbps高速通信を利用

 ユニバーサルロボットは、スマートフォンを使ったモバイル端末用静脈認証ソフトウェアのデモンストレーションを行なっていた。静脈認証では一般的に赤外線を利用して認証を行なうが、同社のソフトでは携帯電話に搭載されたカメラで静脈を撮影、認証が行なえる。現在、Windows OS向けの製品を展開しているが、携帯電話のアプリにも組み込めるという。


 臼田総合研究所は、小型のパソコンなどに接続して、パソコンを動きと連動して、画面内の映像を閲覧できる「知能センサーシステム」を展示。内部に位置センサー、姿勢センサー、方位センサーの7軸センサーを搭載し、パソコンを傾けたり、回したりすると、携帯電話のカメラ撮影をしているかのように画面の映像が端末の動きに合わせて表示される。パノラマカメラで撮影した画像を見る場合に、パソコンを持ってぐるりと回ればそれに合わせて360度の画像が表示される。価格はハードウェアとソフトウェア合計で17万円。


スマートフォンで静脈認証 知能センサーシステム

 このほか、シーエフ・カンパニーでは、Bluetooth対応の指紋認証デバイスを参考出品していた。米国の警察機関で導入されているもので、国内でも警察やセキュリティ機関などにアピールしたい考え。

 なお、マイクロソフトのブースでは、Windows Mobile OSを搭載した国内向け端末が展示された。今回のブースでは、各パートナー企業によるプレゼンテーションが積極的に行なわれていた。


Bluetooth対応指紋認証デバイス マイクロソフトブースには未発売の端末などが並んでいた


URL
  MCPCモバイルソリューションフェア2007
  http://www.mcpc-jp.org/fair2007/

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(津田 啓夢)
2007/09/07 18:11

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