「Interop Tokyo 2007」に出展しているKDDIのブースでは、携帯電話を使ったさまざまな法人向けソリューションの展示が行なわれている。
■ 法人向け端末を使ったソリューション
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カシオ製の耐水・耐衝撃性能を備えた法人向け端末「E03CA」
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カシオ製の法人向け端末「E03CA」を紹介しているコーナーでは、近々提供予定という「ビジネスアプリ管理サービス」が端末と一緒に紹介されている。これは、企業が独自に開発した業務アプリを、多数の従業員に配信し管理できるというサービス。「E03CA」をはじめとするauの法人向け端末に、プッシュ配信でアプリをインストールさせることが可能で、バージョンアップ、削除、起動抑制なども遠隔で指示できる。配信時間が指定でき、インストール状況なども確認できることから、100人以上といった比較的規模の大きい現場において、最新の業務アプリの使用を通達・徹底させるといったことが容易になる。
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「ビジネスアプリ管理サービス」の画面
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「ビジネスアプリ管理サービス」の概要
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小規模な事業所などでも手軽に無線LANケータイを内線にできる「ケータイdeコードレスセット」の展示コーナーでは、従来の「SIPサーバ SR-53V」に加え、6月11日より提供開始予定のISDN回線にも対応したアクセスポイント「AP-5100VoIP」も紹介されている。いずれも三洋電機製の無線LAN対応端末「E02SA」2台とのセットで販売され、一部のauショップでも取り扱われる。
「ケータイdeコードレスセット」は、すでに固定電話が設置してある場所でも、アクセスポイントと「E02SA」のセットを追加導入するだけで、「E02SA」が無線LAN圏内で内線電話として利用できるというもの。会場では、端末から簡単に内線をかけるデモが体験できる。
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「ケータイdeコードレスセット」は2種類のアクセスポイントを展示
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番号を押し、センターキーを押すとサブメニューから無線LAN通話ができる
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■ デジタル放送でリッチコンテンツを配信「IP over デジタル放送」
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「IP over デジタル放送」の概要
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KDDIのブースではこのほか、研究開発中の技術として、「IP over デジタル放送」というタイトルの技術を紹介している。これは、デジタル放送波にIPパケットを乗せて、放送網でコンテンツを提供するというもの。放送される番組に合わせてデジタルコンテンツの一斉配信が可能になるほか、放送局側は受信端末の情報を得ることも可能で、視聴者層に合わせたコンテンツや広告の提供が可能になるという。
また、「IP over デジタル放送」ではインターネット上のコンテンツやユーザーが投稿するコンテンツを、放送用のフォーマットに変換することなくデジタル放送として放送でき、コンテンツの有効利用が可能になるとしている。
一斉配信という意味では、KDDIは「EZチャンネルプラス」や「EZニュースフラッシュ」でBCMCSという技術を採用している。BCMCSは携帯電話の通信網を使った一斉配信の仕組みであるのに対し、「IP over デジタル放送」は東京タワーなどを使うデジタル放送の放送波を利用できるということで、より大規模でリッチなコンテンツの配信に利用できるという。同技術は、詳細な規格の策定といった段階では無いとのことで、あくまで研究開発中のイメージとして、端末での受信イメージなどが紹介されていた。
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端末などを用いた利用イメージ
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デモ内容
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■ URL
「Interop Tokyo 2007」
http://www.interop.jp/
KDDI
http://www.kddi.com/
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(太田 亮三)
2007/06/13 17:05
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