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高音質通話のデモ
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NTTドコモとNTTのブースでは、3日に発表されたばかりの「高音質音声符号化技術」が紹介されていた。デモではHTC製のWindows Mobile端末「hTc Z」を用いて、専用アプリを用いて、無線LANを通じてVoIPでの通話が可能となっている。音質の良さを体験できるように、hTc Zに耳全体を覆うヘッドホンとマイクを接続して体験してみたところ、展示会場という騒がしい環境下で耳にする肉声と比べると、hTc Zを通じて伝わってくる音声はよりクリアに聞こえる印象を受けた。
この技術による音声は、ビットレートが48~64kbpsとなっている。FOMAで用いられているAMRでは12.2kbps、固定電話では64kbpsということで、数値上は固定電話と同等だが、実際に体験してみると、携帯電話はもちろん、固定電話よりも生々しく感じられた。ただし、デモに用いられた端末では遅延が発生していた。
担当者によれば、実用化の時期は未定ながら、基本的にVoIPでの利用が想定されている。これは、現行の音声用ネットワークで用いるためには大々的な改修が必要となるため。また、50Hz~16kHzという範囲の周波数をカバーできる技術だが、現行の携帯電話に搭載されるスピーカーでは、充分なクオリティで再生できない可能性もある。遅延など品質面での課題を踏まえると、HSDPA・HSUPAの導入が進み、さらにスーパー3Gなど次世代の通信技術が商用化された場合に、今回の技術も実用化される可能性がある。
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操作画面
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概要
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■ 次世代通信の紹介やSH-Mobile G2の評価ボード
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次世代技術の紹介
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すぐ隣に設置されていたスーパー3Gなど次世代通信技術を紹介するコーナーでは、説明用パネルと映像での展示となっており、試験機などは用意されていない。担当者は、「スーパー3G(Long Time Evolution、LTE)は今年9月頃に標準化される見込み。まずは物理レイヤーの部分が定まるのではないか。制御系など上のレイヤーはその後になると見ている」と説明していた。
LTEでは通信インターフェイスなどに変更が加わり、現行のネットワークに導入することを考えると、既に導入されているHSDPAと比べて大規模な改修が必要になるという。ただし、将来、4Gにスムーズに移行できることを見据えた形になっている
携帯電話の開発効率を向上させるため、ルネサステクノロジとNTTドコモや富士通、三菱電機、シャープが共同開発したチップセット「SH-Mobile G2」を使った評価ボードも展示されていた。SH-Mobile G2は、アプリケーション処理と通信処理、その両方を制御する部分と3つのCPUコアを搭載するチップセットだ。担当者によれは、現在はMOAP(S)、つまりSymbian OSベースのプラットフォームに対応しているが、他のOSにも対応できるとのこと。2月に開催された3GSM World Congressでは、説明用パネルでのみ紹介されていたが、評価ボードが展示されるのは国内では初めてという。
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SH-Mobile G2の評価ボード
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SH-Mobile G2。今回はソケット付きで取り外しできる形になっていた
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「広域ユビキタスネットワーク」の位置付け
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このほかブース内では、テレメトリングや車載など、機械と機械間の通信を想定した新無線技術が「広域ユビキタスネットワーク」という名称で紹介されていた。通信速度が9.6kbpsと、高速化を追求する無線通信技術の中にあって、「むしろナローバンドを追求した技術」(ブース担当者)という。そこで追求されるアドバンテージの1つは、低コストとのことで、基地局1カ所では5km四方をカバーし、低消費電力で端末側は5年以上駆動することを目指す。現状の課題の1つは、郊外などでは効率的なエリアカバーが実現できる見込みである一方、都市部のビル内など、電波が届きにくいエリアをどうカバーするかという点だという。基地局数を増やせばカバーできる可能性はあるが、その分コスト高に繋がる。そのため、1端末が複数の基地局とやり取りできるようにする「サイトダイバーシティ技術」の活用が想定されているという。
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端末をイメージしたもの
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基地局設計の考え方は携帯電話と異なる
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■ URL
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
ワイヤレス・テクノロジー・パーク2007
http://www.wt-park.com/
■ 関連記事
・ ドコモ、高音質通話を可能にする音声符号技術を開発
(関口 聖)
2007/04/04 16:14
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