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【MediaFLO Day】
ジャベート氏が語る日本でのMediaFLO展開
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オマール・ジャベード氏
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KDDIとクアルコムが企画会社を設立したものの、そもそも周波数帯が割り当てられるかどうか、日本での展開という面ではまだ不透明な「MediaFLO」だが、米国外でMediaFLOの新規開拓を担当する同社シニア・ディレクターのオマール・ジャベード氏が、日本市場への取り組みについて語った。
まず同氏は、KDDIとの企画会社について「KDDIと設立したのは、事業会社ではなく、まだ企画会社という段階。資本比率も、MediaFLO USAが100%子会社であることに対し、KDDIが8割、クアルコムが2割となっている。日本市場での100%子会社は、放送事業者に対する外資規制などもあって現実的には不可能。仮に可能としても、各国それぞれ事情が異なることもあり、現地のパートナーと協力していくほうが良いと考えており、100%子会社を設立する必要性はないと捉えている。まずはMediaFLOが日本でも事業化できるかどうか、そして限りある資源である周波数を獲得できるかどうか、という2点で、企画会社では検討を進めている」と述べた。
またソフトバンクがMediaFLOの導入を検討していることについては、「我々が日本で進めているのはKDDIとのパートナーシップだけ」と述べるに留まった。
■ ワンセグとの関係について
仮にMediaFLOが日本で事業化できた場合、2006年4月から正式スタートするワンセグとの関連性について、クアルコムではどのように捉えているのか。ジャベード氏は、「ワンセグとは共生できる」と断言した。
その理由について同氏は、「MediaFLOはリアルタイムの配信だけではなく、蓄積型配信も可能と、顧客に対して多彩な選択肢が提供できる。ワンセグとは異なる性質であり、MediaFLOを使ったサービスへのニーズは存在するのではないか。ビジネスとして成り立つものが普及すると見ており、MediaFLOはキャリアのサービスとして提供可能な仕組みであり、キャリアの収益に繋がる。ただ、日本は世界で最も先進的な市場であり、エンドユーザーが求めるレベルは非常に高いと認識している。日本のユーザーに満足してもらえなければ、我々は成功しないだろう」と説明した。
MediaFLOで放送されるコンテンツそのものについてジャベード氏は、「たとえば全国ネットのキー局の番組を見たい、というニーズは存在するだろう。ただし、キー局に参加してもらえるかどうかは、現時点では何とも言えない。仮に日本の放送局がMediaFLOに参加したとしても、ここまで構築されたワンセグという仕組みの存在意義を疑問視することはないのではないか」と語った。
■ 日米以外での展開も
このほか同氏は、米国や日本以外の市場についても触れ、「たとえばインドや中国は、長期的に見て潜在性がある市場と見ている。韓国については、政府主導で地上デジタル放送(DMB)がスタートしており、政治的な理由で他の方式は難しいと捉えている。しかし、韓国とは、サムスンやLGといった世界規模の大手端末メーカーが存在しており、端末供給の面で強い結びつきができるのではないか」と述べた。
欧州でも地上デジタル放送が推進されているが、同氏は「それらは国によって互換性が保てていないという面がある。これに対してノキアやインテルなどがDVB-H方式を推進する団体が発足したが、これは参加者が多い規格であるため、まずは小さなグループを作らざるを得なかったということだろう」と語った。
■ URL
クアルコム(英文)
http://www.qualcomm.com/
■ 関連記事
・ クアルコム、MediaFLOにフォーカスしたプレス向けイベント
(関口 聖)
2006/03/02 19:11
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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