6月6日~10日かけて、千葉県の幕張メッセにおいて、ネットワーク関連イベント「Interop Tokyo 2005」が開催されている。会場はブロードバンドやセキュリティ関連のサービスやソリューションが中心となったが、携帯電話関連の展示も見られた。
■ ノーテルブース、BBモバイルとの実証実験の詳細は依然わからず
ノーテルネットワークスのブースでは、HSDPAの高速パケット技術の紹介が行なわれていた。
ノーテルとBBモバイルは6日、1.7GHz帯でのHSDPAのフィールドテストにおいて、14.4Mbpsの高速パケット通信に成功したと発表。ただ今回のイベントでも、HSDPAのパネル展示が行なわれているのみで、測定環境などの詳細については明らかにされていなかった。
ブーススタッフによれば、1.7GHz帯でのHSDPA方式の実証実験において、14.4Mbpsの高速パケット通信に成功したのは国内初とのこと。さいたま市内で行なわれたフィールド実験の成功は、他社を一歩リードしたものだという。実験は、BBモバイルのワイヤレス網上で携帯端末を利用したものということだが、現在実証実験中ということもあってか、端末の詳細などについて明らかにされることはなかった。
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HSDPAの説明
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HSDPAは、FOMAなどの3Gに対して、3.5Gに位置づけられる
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■ ノキア、携帯電話対応のVPNソリューションを紹介
ノキア・ジャパンのブースでは、携帯電話から企業内のイントラネットにアクセスできるソリューション「Nokia Mobile VPN Client」が参考出品されていた。
GSM/GPRS、W-CDMA、無線LANなど、通信方式を意識せずにシームレスにアクセスできるのが特長。会場スタッフによれば、ボーダフォンの3G端末「702NK」として提供されている「Nokia 6630」でも動作可能とのことだが、現時点では国内展開されていない。ノキアでは、今年度を目標に国内でも展開したい考えだ。
なお、会場では、海外向けに投入されている「Nokia 6820 Messaging Device」「Nokia 9300 Smartphone」「Nokia 9500 Communicator」の3機種も展示されていた。
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「Nokia Mobile VPN Client」概要
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日本では珍しい端末も展示
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■ ナカヨ、64kbps PIAFS対応のPHS通信モジュールを展示
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NP600WM-SD
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このほか、ナカヨ通信機のブースでは、64kbpsのPIAFS対応のPHS通信モジュール「NP600WM-SD」を使ったデモンストレーションが行なわれていた。
「NP600WM-SD」は64kbpsの回線交換によるPHSデータ通信に対応した組込機器。飲食店のセルフオーダー端末や、自販機などのベンダーで32kbps対応版が提供されている。
デモンストレーションは、ブース内に設置されたカメラの映像を「NP600WM-SD」を使って、パソコンに送信するというもの。PHS回線は、ウィルコム網が利用されている。ブーススタッフによれば、今後はパケット通信対応モデルも検討していくという。
■ URL
Interop Tokyo 2005
http://www.interop.jp/
ノーテルネットワークス
http://www.nortel.com/corporate/global/asia/japan/index_jp.html
ノキア・ジャパン
http://www.nokia.co.jp/
ナカヨ通信機
http://www.nyc.co.jp/
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・ BBモバイルとノーテル、HSDPAの実証実験に成功
(津田 啓夢)
2005/06/08 20:54
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