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【ビジネスシヨウ TOKYO 2004】
ドコモ、506iシリーズやテレビ対応コンセプトモデルを展示

 NTTドコモのブースでは、近日発売予定の506iシリーズや、将来的に提供される携帯電話向け地上デジタル放送対応端末のコンセプトモデルなどが展示されていた。


近日発売の506iシリーズ、実機で展示

 506iシリーズは、メガピクセルカメラやQVGA液晶を搭載し、iアプリDXなどに対応した最新ムーバ端末。出展されている「D506i」「F506i」「N506i」の3機種は、いずれも実際に操作できるようになっており、開発段階の最新端末に触れられる貴重な機会と言える。使い勝手にこだわった「D506i」、指紋認証を備える「F506i」、2軸機構によるリバーススタイルの「N506i」と、それぞれ個性的な仕上がりとなっている。


D506i
端末をたたんでの撮影スタイルは健在だ
D506iのキー配列

F506i
折りたたんだところ F506iのキー配列。最下部に指紋認証センサー

N506i
2軸機構のリバーススタイルでディスプレイの回転が可能 ディスプレイを露出したまま、折りたたんだところ

ビジネスモデルを探る地上デジタル放送対応のコンセプトモデル

地上デジタル放送対応のコンセプトモデル
 同ブースで、ひときわ注目を浴びていたのは2006年頃にスタートとも言われる携帯電話向け地上デジタル放送に対応したコンセプトモデルだ。そのデザインは円形をアクセントにしたもので、2軸機構によってディスプレイを回転させて横向き表示が可能となっている。

 ドコモでは過去にも地上デジタル放送対応のコンセプトモデルをさまざまなイベントで展示していたこともあったが、その際は端末とは別に受信機のボックスと接続するようになっていた。今回のコンセプトモデルも同じく端末と別のボックスが接続され、映像を再生した状態となっていた。

 外観はあくまでも近未来をイメージさせるためのデザインだが、地上デジタル放送によって、携帯電話で映像を見るという行為に付加価値を付けるべく、より具体的な利用シーンが強くアピールされていた。

 担当者によれば、鮮明な映像をリアルタイムに同端末で見るという用途のほかに、家庭内で見る時間が取れなかった映像を「つまみ食いするようにちょっとだけ見る」という利用方法を提案していきたいという。たとえば家庭内にあるHDDレコーダーに蓄積された番組を、メモリカードや無線LANなどで端末側に転送。この際に視聴権の“鍵”も一緒に転送しておく。この利用方法は既に実現されているが、ドコモの提案には「より手軽に見たい映像を検索できる」という機能も含まれる。

 これは映像側に「メタデータ」と呼ばれる情報を付加することで実現していくという。ここで言う「メタデータ」とは、XMLベースで作成され、番組の内容にあわせてDVDにおけるチャプターを生成するデータのこと。番組1つ1つを示す電子番組表と異なり、番組内を区切っていくデータということになるが、放送局側が配信するケースに加えて、ユーザー自身が自分の見る映像コンテンツにメタデータを付加できるようにするという。

 さらにFOMAのネットワークを介して、ユーザー間でメタデータを交換できることも想定されており、いずれは「自分の薦める番組の一部分を友人に教える」といった利用もできるという。ただし、そのままでは「CMを避けて番組だけを見る」という使い方も容易に考えられ、その解決法を含め、同社ではTBSなどと協力して携帯電話向け地上デジタル放送におけるビジネスモデルの確立を目指していく考えだ。


折りたたんだところ 2軸機構により、折りたたみタイプのような形状でも利用可能

コンセプトモデルの概要 番組を区切り、見たい場面を手軽に検索できる。この画像には写っていないが、映像に重なってメニューが表示される

「モバイルSuica」などiモードFeliCa関連サービスも

JR東日本のモバイルSuicaもデモを披露
 同社ブースで最も大きい面積を占めていたのが、非接触IC搭載によるiモードFeliCa関連サービスだ。電子マネーで、アミューズメント施設のゲームが楽しめるセガの展示や、映画やコンサートの入退場システムに活用されるというぴあのサービスなどのほか、JR東日本が開発を進める「モバイルSuica」などが紹介されていた。

 このうち、2005年度後半にサービスが開始される予定という「モバイルSuica」について、担当者は「現在100台ほどのFeliCa搭載iモード端末をJR東日本社員に貸与している。実験は駅に設置してある稼働中の改札で行なっている」という。

 サービス開始はまだ先となる同サービスだが、使い勝手の面で試行錯誤を重ねているようだ。その1つが、端末側のバッテリーが切れた場合、モバイルSuicaも使えなくするのかどうかという点だ。担当者は「FeliCaの特性上、リーダーに近づけて電磁誘導で電源を確保できる。従って携帯電話のバッテリーがなくなっても、iアプリなしで改札を通れる。しかし、携帯電話のバッテリーがなくなっても使えるということをどのように説明すればユーザーに理解を得られるのか。どちらで行くかは、社内でも議論されている」と述べ、利便性向上に向けて引き続き検討していくという。

 このほか同社ブースでは、家電などと連携可能な「FOMA対応ビジュアルコントローラー」の展示や、街角のポスターと携帯電話をFeliCaを通して連携させる「ユビキタスポスター」が参考出展されていた。


FeliCa搭載iモード端末で利用可能なセガのゲーム機 ぴあもイベントの入退場システムでプレビューサービスを行なっている

家電などと連携可能な「FOMA対応ビジュアルコントローラー」 街角のポスターから、FeliCaを通して情報を得られる「ユビキタスポスター」


URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  ビジネスシヨウ TOKYO 2004
  http://bs.noma.or.jp/

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(関口 聖)
2004/05/11 16:13

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