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【CEATEC JAPAN 2002】
ドコモ榎氏、「赤外線通信で携帯電話は生活のコントローラに」
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NTTドコモ取締役 iモード事業本部長榎 啓一氏
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10月1日~5日にかけて、通信・情報・映像分野に関する複合展示会「CEATEC JAPAN 2002」が幕張メッセで開催されている。3日目となる10月3日、NTTドコモ取締役iモード事業本部長の榎 啓一氏が「携帯電話が切り拓く未来」と題した講演を行なった。
世界的にも着信メロディが人気
榎氏はまず、「現在の経済状況の中で日本の強みはどこにあるか?」と問いかけ、iモード契約数が3500万弱、4人に1人がiモードを利用していることを数値を上げて説明した。また、携帯端末メーカーやコンテンツプロバイダー対して「iモードはインフラとして活用できる」とアピール。一連の説明の中で同氏は、インフラの例としてブロードバンドを挙げ、「ユーザーは、ブロードバンドを買うのではなく、ブロードバンドで利用できる映像配信などのサービスに料金を払うのだ」と語った。
続いて「iモードの成長過程」として、501iからシリーズが変わるごとに利用できるようになったiモードの各機能と、待受画像などの契約者数の増加につながったコンテンンツについて説明した。この中で榎氏は、「現在の3500万弱の契約者のうち、1人平均2件の有料コンテンツを契約している」とし、「単価200円として、有料コンテンツ市場は1000億円市場だ」とと述べるとともに、世界的には着信メロディのダウンロード熱が高まっているとも語った。
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日本の強みは何処にある?
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iモードの契約数の伸び
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「全てを携帯電話でやろうとすれば必ず失敗する」
榎氏が今後期待する携帯電話の機能として、モバイル端末向けの赤外線通信規格「IrMC」を使ったものを挙げ、「IrMCで携帯電話は個人生活のコントローラになるだろう」とた。これに絡めて、ドコモブースで展示されている自販機で缶ジュースを購入できる「Cmode(シーモ)」や、第一興商の通信カラオケシステム「DAM」と連携する「メロDAM」、レンタルショップ「GEO」の会員証となる「Mobile GEO」など、非接触ICカードやBluetoothについても触れた。
なおBluetoothとIrDAについては、「コンテンツプロバイダーが、それぞれの使い勝手によって通信方法を選べばいい」とし、360度全方位を対象とするBluetoothと、指向性のあるIrDAの棲み分けが進むという。榎氏は、「IrDAやBluetoothなどと自販機を組み合わせたシステムは、巨大な無店舗販売組織のようなもの」と表現していた。
また同氏は、「将来的には全ての家電は無線家電(情報家電)となり、ブロードバンドに接続される」としながらも、「しかし、無線家電になるまでには時間がかかる。iモードとIrDAを組み合わせて携帯電話でやる方が現実的」と語った。ドコモは通信トラフィックで利益を上げ、コンテンツプロバイダーは、iモードや情報家電を連携させたコンテンツの利用料で利益を上げるという。
続いて「“iモード”がカバーする市場」の中で、同氏は「全てを携帯電話でやろうとすれば必ず失敗する」と語り、パソコンや自販機と提携することでサービスを補うことの重要性をを訴えた。
榎氏はこの中で、携帯電話の利点を「いつも人間といっしょにいる」ことと説明。「携帯電話の加入者は、auやツーカーを合わせると7000万台に上り、ほとんどの人が持っていると言っていい」とし、同氏によると、「料金を払ってくれる人のそばにいるという強みは、コンシューマーのアクセスツールとして大変強い」と語った。
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携帯電話サービスの将来
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携帯電話の特徴
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Cmode
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“iモード”がカバーする市場
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ドコモの海外向け端末市場に海外の有力メーカーが参入
最後に同氏は、iモードが海外に進出している状況を説明し、来年にも海外向けのNTTドコモ端末に、海外の有力メーカーが加わることを明らかにした。また、今後増える海外向け端末とともに、「日本で成功したコンテンツプロバイダーもぜひ海外へ」と呼びかけ、講演をしめくくった。
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iモードの海外への広がり
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携帯電話は世界市場で勝負できる
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・ CEATEC JAPAN 2002
http://www.ceatec.com/
・ NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
・ ドコモ、非接触ICカードや赤外線通信を利用したサービスをデモ展示
(津田 啓夢)
2002/10/03 20:25
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