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A8、Gear S2、GearVRはIoT時代へのスタート地点――サムスン堤氏
(2015/12/8 20:25)
これからのキーワードはIoT、そして今日発表する製品がその基点になる――8日、サムスン電子ジャパン代表取締役COOの堤浩幸氏はそう語って、新製品であるスマートフォンの「Galaxy A8」やスマートウォッチの「Gear S2/S2 classic」を紹介した。
IoTがキーワードになる理由
IoTは、モノのインターネットとも称され、さまざまな物がネットと繋がってこれまでにない機能を実現する、という世界を示すワードとして使われる。頻繁に用いられ、その意味するところが徐々に広がりを持つ中、あらためてサムスンが今、IoTをキーワードに掲げるのはなぜなのか。
堤氏は、日本における携帯電話市場は、総販売数だけで見ると飽和状態にあるものの、実態としてはまだフィーチャーフォンユーザーが多く存在し、現在は変革しつつあるタイミングだと指摘する。その変革に対応して、新たな価値を提供していくことが必要であり、そのためのワードとしてIoTが鍵になる、とする。
そこで、IoTとは一体どういったものなのか、具体的にすることがサムスンのミッション、とする堤氏は、8日に発表した製品は、全てそのミッションを目指したものと位置付ける。携帯電話本体では飽和しつつある一方、IoT関連デバイス市場は今後、飛躍的な成長が期待でき、「スマートフォンが全てのものに繋がり、ポテンシャルは大きい」と堤氏。そこでサムスンとして考えるべきは「ゲームチェンジ」であり、ソフトウェア、機能など全てにおいて根本から変化していく必要性があると説く。
auの新機種として「Galaxy A8」が、そしてアクセサリーとしてドコモとauから「Gear S2/S2 classic」が登場することから、NTTドコモのプロダクト部長である丸山誠治氏、KDDIのプロダクト企画本部長の小林昌宏氏の両氏からビデオメッセージが寄せられた。
C CHANNELとコラボ
堤氏は、今冬、Galaxyを通じたプロモーション施策の一環として、「Androidの良さをもっとわかってもらうためにどうコラボしていいか真剣に考えた」として、グーグルが14日から実施する六本木ヒルズでのクリスマスイベントにおいて、用意される端末の多くがGalaxyシリーズになるとアピール。
また、スマホ時代の新メディアとして動画コンテンツを展開する「C CHANNEL」とコラボレーションしていくという。C CHANNELは、かつてLINEの代表取締役社長CEOを務めていた森川亮氏が立ち上げた企業。ビデオメッセージで登場した森川氏も、今後さまざまな取り組みを行っていくと意気込んだ。
MVNO市場「タイミングを見ていく」
今冬、ドコモの機種として既にタフネスモデルの「Galaxy Active NEO」が登場し、続いて今回「Galaxy A8」がauから登場することになった。一方、海外では「Galaxy S6 edge+」と「Galaxy Note 5」が発表されているが、日本国内での販売についてアナウンスがない。
こうした状況に堤氏は「Noteを求める声が多数、いただいていたのは事実。今回は、IoTに向けたソリューション、第一歩をまず踏みだそう、ということ。Note 5を出さないのではなく、日本市場のニーズと我々の目指すゴールにあわせたタイミングを検討している」とコメントする。
また格安スマホなどとして注目を集める国内のMVNO市場については「十分認識している」とした堤氏は、「やる/やらないではなく、よく見ながら適切なタイミングや対応を検討していきたい。いろんな要素があり、それらを網羅してきちんとアクションしていきたい」と前向きな姿勢を示した。