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2012年度の重大な通信障害は前年並、Webサービスの障害が増加

 総務省は、一定の規模以上に影響がおよんだ通信障害について、2012年度に発生した事例やまとめを公表した。総件数は2011年度と同じだが、上位レイヤーと呼ばれる、ネット上のアプリによる通話・メールなどのサービスの障害が増加した。

 総務省では、通信サービスが停止したり品質が低下する、といった通信障害について、3万人以上に影響して2時間以上継続すると「重大な事故」と定義。また3万以上、あるいは2時間以上のどちらかであれば「四半期ごとの報告を要する事故」としている。

 2012年度、重大な事故として報告されたのは17件で、前年度と同じだった。ネット上のアプリによる通話・メールなど“上位レイヤー”での事故は前年度から17ポイント増加し、全体の41%になった。一方、モバイル通信は前年度から26ポイント減少した。固定通信については前年度から7ポイント増の18%となった。

 重大な事故、および四半期ごとの報告が必要な事故をあわせ、音声通話とデータ通信で分けると、携帯電話サービスでの障害は、音声通話の36%(前年度比6%増)、データ通信の33%(前年度比9%増)を占めている。

 障害発生の原因としては、設備が原因という事例が48%、他社の事故など外的要因によるものが47%、作業ミスなど人によるものは2%という。

関口 聖