今週のケータイ Watchの読み方 (2012年10月26日)


iPad mini発表


 

 かねてより噂されていた小型のiPad、「iPad mini」が10月23日(米国時間)に発表された。同時に、CPUなどが強化された第4世代の「iPad」のほか、MacBookなどのパソコンのラインナップも拡充された。

 スティーブ・ジョブズ時代には否定されていた小型のタブレットだが、実際に発表されてみると、7.9インチで画面比率が4:3、本体は比較的軽量で、通常は指を置けるセーフエリアとなっているディスプレイ左右の額縁を大胆に削るなど、小型タブレットの後発として、アップル独自のポイントが各所にみられる。一方で、画面解像度やCPU性能については、一世代前の内容という印象を持ったユーザーも少なくないようだ。

 スペックと並んでポイントになっているのは価格だろう。特に、前述の解像度やCPUなどの面でまずまずの印象しか抱かなかった層にとっては、2万8800円(16GBモデル)~という価格帯に少し抵抗があるようだ。現在のような端末開発サイクルでは、「半年後には、不満点が解消されたモデルが登場するのでは……」という期待を抱かずにはいられないのかもしれない。低価格でもジャストスペック、高価格なら当然ハイスペックというのが先端ユーザー層の現在の流れ。端末開発サイクルの早さは、気に入らなければ次を待つという、買い控えも容易にしている。

 アップルが10インチクラスのタブレットにこだわる間、Androidタブレットでは各社から7インチ、6インチ、5インチとさまざまなモデルが登場し、利用シーンの開拓に躍起になってきた。同時に価格競争も進み、グーグルの「Nexus 7」のように、通信事業者の補助なしでも十分に安い端末が登場している。アップルはApp StoreやiTunesなど、コンテンツ販売や広告配信のプラットフォームも提供しているので、端末の利用がアップルの利益にも結びつく形だが、価格競争は単純な利幅の減少、ブランド価値への懸念など影響がさまざまに波及するためか、“戦略的な価格”の設定は避けているようだ。

 もっとも、iPadの大きなシェアを考えると、iPad miniの躍進に不安はないとも考えられる。コンテンツやサービスでの収入を前提に低価格で提供されるほかの端末と店頭に並んだ時、どちらが選択されるのかは注目されるところだ。


アップル、7.9インチの「iPad mini」と第4世代の「iPad」

 


 

Amazon.co.jpが「Kindle」をスタート


 

 日本で「Kindle近日発売」と案内してから4カ月が経過してしまったが、24日にはAmazon.co.jpから日本版「Kindle」が正式にアナウンスされ、端末の予約をはじめ、Kindleストアも提供が開始された。

 端末は、電子書籍リーダー専用といえる「Kindle Paperwhite」と、Androidを採用した「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」をラインナップ。「Kindle Paperwhite」には3G版も用意され、通信料は不要というのも海外版と同様だ。

 Amazonのトップページにも掲出されたように、サービスとしての「Kindle」の本来の目的は、電子書籍コンテンツを販売することだ。「Kindle」のサービスを不自由なく利用できるスマートフォン向け「Kindle」アプリも、ストアの開始と同時にさっそく提供されている。パソコンのWebブラウザで読める「Kindle Cloud Reader」はまだ提供されていないようだが、それ以外のサービスは十分に準備を整えてオープンに至ったようだ。

 ハードウェアの「Kindle」にこだわらなければ、“黒船の襲来に備えていた”といった塩梅で、Kindle相当のサービスはすでにいくつも登場している。たいていの場合は、マルチデバイス対応で、しおり情報の同期などにも対応している。

 出版社の視点からすると、特別な待遇でもない限り、なるべく多くの書店で販売されたほうが望ましい。電子書籍ストアも同様で、さまざまなストアで販売されたほうが望ましい。配信フォーマットが収斂してくれば、こうした出版社のマルチストア対応は加速でき、大手の電子書籍ストアにおいてはコンテンツラインナップ数が均衡してくることも予想される。大手出版社の注目作品ともなれば、どの電子書籍ストアでも扱っていて当たり前、といった時代がくるだろう。そうした時、ユーザーの選択の分かれ目になるのはストアプラットフォームの使い勝手かもしれないし、ポイントやディスカウント、特典などかもしれない。

 いずれにしても、「Kindle」がスタートしたことで、今後は各社のサービスをじっくりと比較する時期に入ったことになる。多くの場合は無料のタイトルも用意されているので、サービスを試すだけなら簡単にできるだろう。


Amazon「Kindle」11月日本発売、ストアは10月25日オープン

 


 

ニューモデルの発表・新情報


アップル、iPad miniと最新のiPadをオンラインで予約受付開始

ドコモ、「GALAXY Tab 7.7 Plus SC-01E」を25日発売

ソフトバンク、「RAZR M 201M」を26日発売

レノボ、7インチと9インチのTegra 3搭載タブレット


ヱヴァスマホ「SH-06D NERV」がAndroid 4.0に

 




(太田 亮三)

2012/10/26 19:16