オリジナル3Dコンテンツを満載したエヴァモデル「SH-06D NERV」
「SH-06D NERV」は、2012年秋に公開予定の映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の世界観を再現したコラボモデル。3月に概要が発表されている。端末は6月下旬に発売され、6月16日より事前予約が開始される。3万台の数量限定販売となり、そのうち3000台をドコモの通販サイトで販売する。月々サポート適用で割引をすべて受けた場合の実質価格は、2万円台後半を予定する。
「SH-06D NERV」 |
すでに発表されているように、「SH-06D NERV」はNOTTV対応のシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE SH-06D」をベースに、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の世界観をふんだんに取り入れているのが特徴。デザインは新劇場版の企画、制作を手掛けるスタジオカラーが監修を行っている。2009年に発売されたエヴァコラボの第1弾「SH-06A NERV」は、作中でヱヴァンゲリヲンを保有し、謎の生命体・使徒のせん滅にあたる特務機関「NERV」(ネルフ)の官給品という設定だったが、今回は幹部に支給される端末の“流出品”となっている。「SH-06D NERV」は、NERVの意識決定などを行うコンピューターの「MAGI」にアクセスでき、本来、一般職員や民間人は手にできない端末だが、非正規のルートから流出したことで購入可能になったという背景が用意されている。説明会場の担当者によると、開発は「SH-06A NERV」に続き、ドコモ、シャープ、NERVが共同で行った(というストーリーになっている)という。
パッケージにもこうした設定が反映される予定。発表会会場には本体とクレードル以外展示されていなかったが、こうした付属品のデザインは追って公開されるそうだ。専用リアカバーは2種類が用意される見込みで、5月には新たにホログラムが施されたミラー処理のパネル「Type:MAGI」が明らかにされている。もう1種類は、発表当初に公開されていたグレーがベースの「Type:NERV」。「Type:MAGI」がMAGIのコンピューターらしさを表現したものに対し、「Type:NERV」はより官給品らしさが強調されている。なお、端末自体が作中に登場するかどうかは現在不明。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」と「Q」は時代設定が近くなると見られており、仮に登場するとしたら、どのような形でストーリー内に組み込まれるのかが注目される。
「SH-06D NERV」は作中に登場する人格移植型のスーパーコンピューター「MAGI」へのリモートアクセス権限を持つ端末としてデザインされており、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」に登場する予定のMAGIのデザイン(新劇場版では初登場となる)が反映されている。UIなどは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」でインターフェイスデザインを手がけたTGB design.らが担当している。写真では分かりづらいが、ユーザーインターフェイスはすべて3D液晶を駆使した仕上がりになっており、メーターや時刻表示などが立体的に表現されている。
ホログラム処理が施されたミラー処理のパネル | ホーム画面などUIは3D対応。画面が浮き上がるように見える |
3D液晶を活用したコンテンツとしては、ヱヴァンゲリヲンのオリジナルムービーも内蔵されている。約2分間のオリジナルムービーはスタジオカラーが制作したエヴァ史上初の3Dムービーで、同端末に最適化されている。内容は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」からピックアップされたものが中心となるが、新たなカットも加わっているという。
このほか、劇場版の制作に使用されたモデリングデータで構成されるエヴァなど数十体の図鑑のほか、オリジナルゲームやウィジェットを用意。ゲームはこの端末用に開発されたもので、零号機、初号機、弐号機の3体で衛星軌道から落下する使徒を受け止める、破の第8使徒との戦いを再現した内容。劇中ではNERV本部への命中確率が「99.9999%(シックスナイン)」と分析されたことで有名な、緊迫したミッションがモチーフとなっている。
また、NERV内で実際に使用される端末という設定はアプリにも受け継がれ、作中に登場するキャラクターでNERV本部のオペレーター、伊吹マヤとメールなどでやり取りが行えるコンテンツも用意される。キャラクターの追加ダウンロード対応は検討中とのこと。デコメールの素材も専用のものがプリセットされるが、一方で「SH-06A NERV」に内蔵されていたボイスなどの着信音や、サウンドトラックなどの楽曲が減らされ、官給品、流出品としての設定がより色濃くなった。
型番からわかるように、ハードウェアのスペックは発売中の「AQUOS PHONE SH-06D」と同等。ディスプレイは約4.5インチ、3D表示対応のHD NewモバイルASV液晶で、ソフトウェアプラットフォームはAndroid 2.3(Android 4.0へのバージョンアップが予定されている)となる。NOTTV(モバキャス)に対応した初のスマートフォンで、同放送局では、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の特番も初夏に予定している。
端末には卓上ホルダが付属し、ここにもNERVのロゴが刻印される。卓上ホルダにはNOTTV(モバキャス)のアンテナを搭載され、本体を装着すると電波を受信しやすくなる。質感も、「SH-06D NERV」に合わせベースモデルから変更されている。
HSDPA(14Mbps)、HSUPA(5.7Mbps)、GSMに対応。防水、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、Wi-Fi、テザリング、エリアメールを利用できる。おくだけ充電は非対応。
CPUは「OMAP4460」で1.2GHz駆動のデュアルコア。ROMは8GB、RAMは1GB。miniUIMカードに対応する。カメラは800万画素、インカメラは32万画素。GPS、Bluetooth 3.0+EDR、DLNA(DTCP-IP)。
連続待受時間は3Gで約420時間、GSMで約290時間。連続通話時間は3Gで約300分、GSMで約450分。大きさは約128×66×11.8mmで、重さは約145g。
なお、「SH-06A NERV」と「SH-06D NERV」は、型番が「SH-06」まで共通しているが、これはあくまで偶然一致したとのこと。意図してそろえたわけではないようだ。
2012/5/16 12:16