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ソフトバンクや台湾のファーイーストンなど、ブロックチェーン活用の通信事業者向けシステム開発へ

 ソフトバンク、米スプリント(Sprint)、台湾のファーイーストン(Far EasTone)の携帯電話各社と、ブロックチェーン(分散型台帳)技術開発企業である米TBCASoftは、ブロックチェーン技術を使い、通信事業者向けシステムの開発を目指して協力するため「Carrier Blockchain Study Group(キャリア・ブロックチェーン・スタディー・グループ、以下「CBSG」)という団体を設立した。今後は、より多くの通信事業者の参加を募る。

 これまでソフトバンクとスプリント、TBCASoftの3社では、通信事業者向けのブロックチェーン技術を共同開発することで合意。TBCASoftのプラットフォームと通信事業者のシステムを繋ぐ実験を進めており、新たにファーイーストンが参加した。

 新たに設立されるCBSGでは、安全な清算や決済、個人認証、IoT端末向けアプリなどを提供できるプラットフォームの構築を目指す。具体的なサービスはまだまだこれからで、商用化は2019年頃を目指すといった形だが、たとえばある国のA社のユーザーが、別の国へ渡航した際、A社のモバイルウォレット口座で決済できる、といったサービスや、海外A社のプリペイド口座へ普段暮らす国のC社の契約からチャージできるといったサービスがイメージされている。

 こうしたサービスの実現に向け、これまでにキャリアをまたいでプリペイド携帯電話のチャージ(トップアップ)やモバイルウォレットの連携、国際送金といった決済の実験に成功した。ブロックチェーンによって、キャリア間の取引(トランザクション)の遅延やエラーを防げるほか、新たなビジネスの機会を生み出せると期待されている。