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iPhoneで一眼レフカメラの操作を実現する「Pictar One」発売

 エム・エス・シーは、miggo製のiPhone用カメラグリップ「Pictar One」を発売する。価格は、iPhone 7などに対応する「Pictar One」が1万2800円(税抜、以下同)、iPhone 7 Plusなどに対応する「Pictar One Plus」が1万3800円。来週以降に小売店向けに出荷する。

 「Pictar One」は、iPhoneを取り付けて使うカメラグリップ。専用の撮影アプリを使って、半押しフォーカスやダイヤルでのシャッタースピード・露出などの操作に対応する。

 本体には3つのホイールとシャッターボタンを搭載。ホイールはそれぞれモード切替用、露出・シャッタースピードなどの調整用、ズーム操作用になっている。ズーム操作用のホイールを押すと、インカメラやiPhone 7 Plusのサブカメラへの切り替えも可能。

 右手でホールドして撮影しやすいグリップ形状となっている。三脚マウント用の1/4インチネジ穴や、LEDライトなどを取り付けられるコールドシューマウントを備える。iPhoneのレンズ部は覆わない形状で、クリップレンズなどを併用できる。

 「Pictar One」はiPhone 4s/5/5c/5s/6/s6/SE/7に取り付け可能。「Pictar One Plus」はiPhone 6 Plus/6s Plus/7 Plusに対応する。ネックストラップ、リストストラップ、保護ポーチが付属する。大きさは約100×71×33mm、重さは約60g。

裏面の右側にiPhoneの底部を合わせて取り付ける
左がiPhone 4sに装着した「Pictar One」、右がiPhone 7 Plusに装着した「Pictar One Plus」
上下とも「Pictar One」。取り付け部の幅を調整できる

iPhoneとは「超音波」で通信

 操作は専用のカメラアプリ「Pictar by Miggo」から行う。iPhoneのホームボタン側をグリップに取り付けて、アプリを起動するだけで操作できる。

 iPhoneとの通信は「超音波」(1万8500~2万kHzの音)を利用している。ボタン操作をすると、「Pictar One」の本体から音を発する。iPhoneマイクで超音波を認識して、アプリ側で対応する操作が行われるという仕組み。

 Wi-FiやBluetoothなどを使わないためバッテリー消費が少ない。電源は1/2AAサイズの3.6V リチウム乾電池で、4~6カ月の電池持ちを実現したという。

高機能なカメラアプリ

 アプリにはフルオート撮影のほか、フルマニュアル、シャッター/露出/感度優先、スポーツ(動体撮影)、マクロといったプリセットモードを搭載。38種類のデジタルフィルターも備える。アプリの操作はホイールダイヤルとタッチパネルの両方を利用できる。

 撮影画面上でグリッドや水平、ヒストグラムの表示に対応。顔認識機能やタイマー撮影、HDR撮影機能といった撮影機能も備える。アスペクト比(3:4、16:9、1:1)や保存形式(JPEG/TIFF)の変更も可能。

マンフロット出身のメンバーが創業したmiggo

 「Pictar One」を製造するmiggoは、イスラエルのベンチャー企業。三脚大手のマンフロット出身のメンバーが多く関わり2014年に設立された。

miggo Development Director Sean Henry氏

 miggoの製品開発の統括を担当するSean Henry氏は、「携帯電話としてデザインされているiPhoneだが、いつも持っているカメラとしても使われている。そこで、iPhoneに一眼レフの使いやすさをミックスしたいとPictarを開発した」と語る。

 「Pictar One」当初はクラウドファンディングサイトのKickstarterとIndigogoで出資を募って開発し、4500台の実機が出荷されている。日本ではエム・エス・シーを通して、スマートフォンアクセサリーの専門店やライフスタイル系のショップなどを中心に展開する。

miggoはカメラバッグやタコ足型の三脚も展開。写真の三脚はその1つ