【IFA2016】

ポケモンGOツールからスマートウォッチ、シニア向けスマホまで

ShowStoppersで見たスマホ関連製品

様々な製品が一堂に会するShowStoppers

 IFAのようなグローバル向けの展示会では、PR代理店などが複数のメーカーを集め、小規模なイベントを近隣で開催することがある。「ShowStoppers」もその1つで、CESやMobile World Congressといったイベントに合わせ、年数回、開催されている。ここに出展されていたスマートフォンやウェアラブル端末の中から、注目製品をピックアップした。

シニア向けスマートフォン「Doro 8031」

 スウェーデン・ルンドに拠点を構えるdoroは、シニア向けの携帯電話を開発するメーカー。日本と同様、高齢化が進む同国ならではのメーカーと言えるかもしれない。このdoroが出展していたのが、「65歳以上のシニアが簡単に操作できるスマートフォン」(担当者)とうたう「Doro 8031」だ。

シニア向けスマホの「Doro 8031」

 上記写真を見ると分かるように、端末前面には「戻る」「ホーム」「アプリ履歴」の3つのキーを搭載。OSにはAndroidを採用する。ユーザーインターフェイスも独自にカスタマイズされており、よく連絡を取る家族などをワンタッチで呼び出せるようになっている。

 細かなところでは、充電用のmicroUSB端子に電源プラグのマークを入れるなどして、スマートフォンのようなIT機器になじみのないユーザーでも、一目で何をする端子なのかが分かるようになっている。

持ちやすさを考慮して、ややボディは厚め。端子のアイコンも分かりやすい

 背面には緊急用の呼び出しボタンを搭載。押してもブザーなどが鳴るようなことはないというが、メールで緊急メッセージを送ることができる。設定や各アプリのメニューの文字も大きく、さながら、海外版らくらくホンといった端末だ。ディスプレイサイズは4.5インチで、カメラは5メガピクセルとローエンド寄りだが、LTEには対応する。

側面にはワンタッチであらかじめ登録した相手にメールを送れるボタンを搭載
UIはシンプル。文字が大きいのも、シニア向けスマートフォンならでは

Android Wearから時計風のスマートウォッチまでズラリ

 IFAの会期前々日、前日に開催されたプレスカンファレンスでは、ASUSがAndroid Wear採用の「ZenWatch 3」を、サムスン電子がTizen採用の「Gear S3 Classic」などを発表していたが、ShowStoppersには腕時計メーカーのFossilが出展。Android Wearとなる「Q Wander」および「Q Marshal」が展示されていた。

「Q Wander」(左)と「Q Marshal」(右)

 Fossilの担当者によると、Q Wanderがどちらかと言えば女性向け、Q Marshalが男性向けといった位置づけの製品になり、チップセットにはクアルコムのウェアラブル向けプラットフォーム「Snapdragon Wear 2100」が採用される。腕時計メーカーらしく、多彩なウォッチフェイスをプリセットしているのも特徴。それぞれ、ケースやバンドの色、素材が異なる4種類ずつのをラインナップしている。

「Q Marshal」を装着したところ。一般的な機械式の時計より、やや大きめ

 ケースのサイズは45㎜で、厚さはQ Wanderが13.5㎜、Q Marshalが14㎜。背面には技適マークがあり、すでに日本での発売も始まっている。また、Fossilは、アナログタイプの時計にアクティビティトラッカーが搭載された、「Q Nate」「Q Tailor」などのラインナップも持ち、それらもShowStoppersで披露していた。

Q Wanderが13.5㎜、Q Marshalがそれよりやや厚い14㎜
Fossilらしく、デザインに凝ったウォッチフェイスを多数内蔵
アナログ時計とアクティビティトラッカーが合体した製品も公開

 同様に、アナログ時計にアクティビティトラッカーを搭載したスマートウォッチで有名なWithingsは、新モデルとなる「Steel HR」を発表した。Steel HRは、36㎜と40㎜の2サイズ展開。心拍センサーを備え、心拍数や歩数、睡眠サイクルなどの収集、分析を行える。また、Stell HRは、文字盤の中に小さな円形のディスプレイが搭載されており、ここには、歩数や心拍数のほか、ペアリングしたスマートフォンの着信履歴や通知などを表示できる。

Withingsの「Steel HR」
心拍数センサーを搭載
歩数や睡眠量などは、アプリで確認できる

 25日間の駆動が可能で、時計部分とはバッテリーを共用している仕様だという。ただし、バッテリー残量が少なくなると、「パワーセーブモードで時間だけを見ることもできる」(Withings担当者)いい、その状態のまま、さらに20日間駆動するという。価格はサイズによって異なり、40㎜のものが199ドル(約2万556円)、36㎜のものが189ドル(約1万9532円)。1カ月以内の発売を目指しており、「日本でも、年内に発売したい」(同)という。

ポケモンGO対応(?)のスマートフォンケースも

 スマートフォンの防水ケースを手掛けるCatalystも、ShowStoppersに出展。そこでアピールしていたのは、ポケモンGOに対応したアタッチメントだ。これをつけると、ディスプレイ中央部に“溝”ができ、モンスターボールをまっすぐ投げることができるようになる。つけたままだと、その他の操作がしづらいため、ポケモン捕獲時のみ装着する仕組みだ。

 ただし、このアタッチメントは、同社の防水ケースに装着する仕様で、単体で利用できない。このポケモンGO専用ツールは、9.99ドル(約1032円)で販売中。iPhone 6/6sと、iPhone 6 Plus/6s Plusに対応する、2サイズが用意されている。また、同社のオンラインショッピングサイトからケースを購入すると、このポケモンGO専用ツールも無料でもらえるという。単体販売するものというより、iPhoneケースの販促ツールといった位置づけの製品と言えるだろう。