スマートフォン、ゲーム機にも対応したソーラー対応バッテリー


グリーンハウスの「GH-SC2000-8A」シリーズ。メーカー直販サイト価格は3680円

 グリーンハウスの「GH-SC2000-8A」シリーズは、「モバイルバッテリー」と呼ばれる製品。屋外あるいは移動中などに、携帯電話を充電したい時に欠かせない製品として、いまやおなじみだ。「GH-SC2000-8A」はACアダプターによるコンセントからの充電に加えて、ソーラー(太陽光)でも充電できるという特徴を備えている。

 本体正面にある黒い部分がソーラーパネル。単結晶シリコンと呼ばれるもので、説明書によるとそのスペックは「5.5V 140mA」だ。内蔵されるバッテリーそのものの容量は2000mAhで、出力は5V 400mAとなっており、これは一般的なパソコンのUSBポートの出力電流よりもやや低めだ。そのため、「GH-SC2000-8A」から各端末への充電は、通常よりも時間がかかる。

 さて、そのソーラー充電だが、やはりコンセントからの充電と完全に同じ感覚では使えない。2000mAhのバッテリーを空の状態から満充電にまでするのに必要な時間は15時間以上。太陽の高さや、天候による日照時間の変動を考慮すると、少なくとも1.5日は日向に置く必要があることになる。

 また、運用上の課題になるのは「本当に太陽光で充電できているか、LEDなどで確認できない」ということだ。付属のACアダプターで充電する際には本体上面の蓄電インジケータ(LED)が点灯するのだが、ソーラー充電時には特に明滅したりしない。せめてバッテリー残量から類推できれば良いのだが、本製品では電源スイッチオン時に充電を促すインジケータが光るか否かの、2段階でしか残量が分からないので、アテにしづらい。

 というわけで、ソーラー充電はあくまでも補助的なもの、と割り切る必要があるだろう。「窓際に置いておいたから、少しは充電できたかな?」という心づもりで利用すべきだろう。また、日がよく当たるであろう自動車のダッシュボード上などに置きたくなるが、夏期などは特に、高温になり過ぎて危険なので絶対にやめよう。風通しの良い出窓あたりが無難だろう。

本体上面には充電端子類。LEDが5つ並んでいるが、このうち(写真左側から)3つはLEDライト機能用のもので白色に点灯。残る2つが蓄電・充電インジケータLEDライトは裏面のボタンを押している間だけ点灯する。側面には蓄電・充電を切り換えるスライドスイッチもある

 

 「GH-SC2000-8A」の本領は、むしろ対応機器の豊富さという点で発揮される。NTTドコモ、ソフトバンク(3G)、auの各携帯電話はもちろん、iPhone/iPod用のDock端子、Android端末用のmicroUSB、ニンテンドーDS/DSi/DSi LL/3DS用の専用端子、PSPの丸型端子、USB miniB(5ピン)に接続するための変換アダプターと、計8種類のアダプターが標準で添付されている。普段からゲーム機や携帯電話を複数台持ち歩いている人にとっては、これこそがキモとなる仕様だろう。

 ゲーム機での充電なども一通り試してみたが、特に問題なく行えた。ただ、モバイルバッテリーは一般的な傾向として、電源が入らないほど放電しきった端末の充電はできない場合が多い。残量が少なくなって慌てる前に、早めに充電を開始するといいだろう。その上で「GH-SC2000-8A」自体をコンセントから充電できないシーン、例えば長時間移動中の電車の窓際とか、自動車での移動中、イベント入場時の行列といった場所で、ソーラー充電するのが“王道”かもしれない。

付属品が豊富。変換アダプター8種のほか、「GH-SC2000-8A」自体を充電するためのACアダプター(プラグ部分は折りたたみ可能)、それら一式をまとめて収納できるポーチも付いている実際にAndroidスマートフォンを充電しているところ。充電LEDがそれぞれ点灯しているのがわかる

 

製品名製造元購入価格
GH-SC2000-8Aグリーンハウス3680円

※純正品以外での充電は、携帯電話など各製品における保証の対象外となります。皆様の自己責任でご利用ください。

 

(森田 秀一)

2011/8/29 06:00